当サイトはアフィリエイト広告を使用しています 科学の雑学

コンクリートとモルタル、セメントの違いとは?

コンクリートとモルタル、セメントの違いは

セメントに混ぜ物をしたか否かの違いになります。

ちなみに道路に使われるアスファルトは全くの別物です。

 

 

今回はセメント、モルタル、コンクリートの違いを解説します。

 

 

 

セメントとは

セメントは基本的に石灰石を砕いて粉にして水と反応させると固まるものをセメントと言います。

現代ではポルトランドセメントが主流で原料は石灰石(せっかいせき)と粘土(ねんど)、けい石、酸化鉄(さんかてつ)が使われます

これらの原料を砕いて混ぜ合わせて焼いたものをクリンカーと言います。

1450℃で焼いた物を急冷してクリンカーは作られます。

 

 

 

クリンカーは石灰石とセメントの中間的な素材

現代のセメントはクリンカーと石膏(硫酸カルシウム)を砕いて混ぜて完成します。

 

 

セメントの粉は水を加えると粘土のようになります。

水が蒸発してセメントが固まるのではなく、化学反応でセメントは固まります。

 

水和反応と呼ばれセメントと水が化学反応した事によって水和熱が発生したりします。

ちなみに似たような建築材に漆喰がありますが

 

 

あれは原料が消石灰であり水酸化カルシウムが使われています。

そのため漆喰は空気中の二酸化炭素と反応することで固まっていきます。

 

 

原始的なセメントの作り方では石灰石を砕くか木を燃やした灰からでもセメントは作れます。

 

セメントの起源はいまから約9千年前の新石器時代、イスラエル・ガリラヤ地方のイフタフで発掘された家の跡

その床と壁がセメントで作られていた

 

4000年前の古代エジプトではピラミッドに使われる岩をくっつけるための接着剤として使われていた

イフタフと違って水を使わずに石灰と焼きせっこうと火山灰を泥や砂を混ぜて使われていたみたいです。

 

 

セメントが単体で使われる事はあまりなくモルタルやコンクリートにして使われます。

 

 

 

 

モルタルとは

モルタルはセメントに砂を混ぜたもの

 

セメント1に対して砂3の割合で混ぜたもの

作り方は

  1. 容器にセメントと砂を入れますセメント1に対し砂3で配合
  2. 良くかき混ぜます
  3. 混ぜたもので山を作り中央に穴を作ります
  4. 作った穴に少量ずつ水を入れて混ぜます
  5. 硬い場合は水を入れて硬さを調節したら完成

 

モルタルの作り方の配合は?

モルタルの基本的な配合は砂6、セメント2、水1の割合です。 錬り混ぜるときは先に砂とセメントを混ぜ、水は少しずつ加えて様子を見ましょう。

 

この辺りは気温とか湿気の関係もあると思います。

 

 

モルタルの乾燥時間は?

24時間が目安になります。

天候や気温、塗った厚みによっても違います。

水和反応がいつ終わるかはモルタルの量や気温、天候に左右されるため正確な事は言えません。

 

 

モルタルの特性

耐火性に優れ、不燃性で有毒ガスが発生しません。

セメントと砂しか使われていないためですね

 

自由度が高く鏝で平にしたり、パターンをつけたり自由自在です。

 

外壁やレンガの接着剤として使われたりする。

 

 

コンクリートとは

コンクリートはセメントに砂と砂利を混ぜ合わせたものです。

圧縮力に強くビルなどの建材として使われます。

 

混ぜる比率は

セメント1:砂3:砂利6

 

水が少ないほど硬いコンクリートになりますが

型枠に流し込んで使うなどするため柔らかめに作る

 

 

コンクリートの特性

  • 建築材として使われる
  • 骨材(砂・砂利)が多いため圧縮力に強いが引っ張り力には弱い
  • 粘性が高いので加工の自由度が低い

 

圧縮、押しつぶすような力には強いけど引っ張られる力には弱いという特性があり

それを補うために鉄筋コンクリートが使われる。

 

 

コンクリートの歴史

コンクリートの歴史は古く、古代ローマの時代には火山灰を混ぜて作るローマンコンクリートが使われていました。

現代のコンクリートとは少し違いますがかなり古い時代から使われています。

 

 

なぜローマンコンクリートが使われないのか?

現代でローマンコンクリートが使われないのは固まるまでの時間が短いこと。 また、特性や原理が良く分かっておらず、骨材との相性などもよく分かっていません。

海水への腐食耐性があるなど有用なのですがロストテクノロジーになってしまっています。

 

ローマンコンクリートの作り方は

火山灰、石灰、火山岩、海水を混ぜ合わせて作られている。

 

 

 

 

コンクリートとモルタル どっちが強い?

コンクリートの方が建材として使われているからコンクリートの方が強いと思われがちです。

事実、コンクリートの方が建築材として有能です。

 

 

強度を決めるのはセメントの量なので

同じセメントと水の量ならモルタルの方が強度はあります。

 

 

しかし、モルタルは寿命が短くひび割れしやすい

水の量が多くなるため収縮する時にひび割れしてしまう事もあります。

だからモルタルで家を作る場合は下塗りして乾燥、中塗りして乾燥と手間がかかる。

 

 

一般的にコンクリートやモルタルの耐用年数は30年ほどなのですが

 

 

モルタルは乾燥や雨、紫外線などで劣化しやすくひび割れしやすく建築材としては使いにくい

少量ならひび割れたりしないのですがコンクリートのような使い方をするとひび割れやすくなる。

 

 

圧縮力に対する強さもコンクリートの方が上なのでモルタルは使われません。

 

 

 

モルタルとコンクリートどっちが安い?

材料の中で一番高いのはセメントです。

結論から言ってしまえばコンクリートの方が使われるセメントが少なく済むからモルタルよりも安くなります。

 

 

砂利などが入っているからセメントの量が少なくその分、コンクリートの方が安くなるというわけです。

 

また、セメントの量を増やした高強度コンクリートなどもあったりします。

 

コンクリートとセメントとアスファルトの違いは?

アスファルトは原油を材料にしていてセメントなどとは全くの別物

ガソリンや軽油などを精製した後に残る残留物を使う

 

 

アスファルトは常温だと固まり、高温になると液状になる性質があります。

これに砂利を混ぜて道路に流し込み

叩いて固めたものをアスファルトと言います。

 

 

アスファルトとコンクリートを比べると

アスファルトは耐久性も強度もコンクリートに劣っています。

 

熱にも弱く溶けやすい

夏にはヒートアイランド現象を加速させる原因にもなっています。

ただし、コンクリートと比べてアスファルトが道に使われるのは大量にあるからです。

 

 

一般的に施工にかかる値段は、アスファルトは1㎡あたり約5,000円、コンクリートは1㎡あたり約10,000円ほどかかります。

 

 

 

まとめ

セメント、モルタル、コンクリートの違いは

 

 

  • セメント・・・・石灰石と粘土、けい石、酸化鉄を砕いて混ぜて焼いてクリンカーにして石膏と混ぜて作られたもの
  • モルタル・・・・セメント1に対して砂3の比率で混ぜて作る、レンガやタイルなどの接着剤として使われる
  • コンクリート・・セメント1:砂3:砂利6で作られる、ビルなどの建築材として使われる

 

 

明確な違いはこんな感じですね

 

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

 

 

 

管理人の著書

-科学の雑学
-, , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ,