動物の雑学

世界で一番小さな鳥 — マメハチドリのふしぎ

世界一小さな鳥って想像できますか? 手のひらに乗るほど小さく、羽ばたきは高速、花の蜜を吸う姿はまるで空を飛ぶ小さな宝石。

今回は「マメハチドリ(Bee Hummingbird / Mellisuga helenae)」について、見た目・生態・繁殖・保全の話まで、読みやすくまとめました。

写真や動画を眺めながらどうぞ!

 

YouTube動画

 

 

マメハチドリってどんな鳥?

マメハチドリはキューバにだけ暮らす、世界で最も小さいハチドリです。オスはだいたい全長約5.5cm、体重約2g前後

メスは少し大きめで、6cm前後、体重はもう少し重めになります。本当に“ミツバチ”みたいな大きさで、初めて見たら驚くこと間違いなし。

 

 


体の特徴と色

  • 体は小さいけれど、羽は鮮やかで光を受けてキラリと輝きます。特にオスは喉元や頭の飾り羽が目を引くことが多いです。
  • 小さな体に見合わないパワフルな筋肉と速い羽ばたきで、ホバリング(空中停止)が得意。花の前でピタッと止まって蜜を吸う姿は本当に可愛らしいです。

飛び方と行動

マメハチドリの羽ばたきは非常に速く、ホバリングするために1秒間に何十回〜百回以上羽ばたくことが知られています(種や状況によって幅があります)。

そのおかげで、どの方向にも器用に動けるし、花の前で空中に静止して蜜を吸うことができます。

オスは繁殖期に空中での飛行ディスプレイをしてメスにアピールします。小さいけれどアクロバティックな動きをするので見応えがあります。

 

 


食べ物は? 栄養はどうしているの?

主なエネルギー源は花の蜜(ネクター)。糖分が多く、エネルギー補給にぴったりです。さらに、小さな昆虫やクモを補助的に食べて、タンパク質や脂質を補給します。

これだけ小さい体で活動するためには、頻繁に食べる必要があり、一日に多くの花を訪れます。

 

 


繁殖・巣づくり

  • 繁殖期は主に3月〜6月頃。
  • メスが巣作りと子育てを担当します。巣は小さく、クモの糸や植物の綿毛などを使って伸縮性のある構造に作られることが多いです。
  • 卵はコーヒー豆ほどのサイズといわれる非常に小さなもの。巣のサイズも手のひらに乗るくらいのごく小さなものです。

生息地と分布

マメハチドリはキューバ本島と周辺の小島(例:青年島など)に固有の種です。

森林や低木の混ざった場所、花の多い場所を好みますが、分布は局所的で断片的です。

 

 


保全状況と危機

IUCNの評価では「準危急(Near Threatened)」などに分類されていることがあり、生息地の変化や人間活動の影響を受けやすい点が懸念されています。

小型で特定地域にしかいないため、生息地破壊や気象被害、外来種の影響などが個体群に影響を与える可能性があります。

継続的なモニタリングと保全対策が重要です。

 

 


見つけるコツ(野鳥観察のヒント)

  • 花の多い庭や林縁で観察できることがあります(ただしマメハチドリはキューバ固有なので、海外での観察が必要)。
  • 動きが素早く、小さいので、花の近くをじっと観察するのがコツ。ホバリング中の「小さな光る点」を見逃さないで。
  • 餌台を設置する場合は、砂糖水(市販のハミングバード用フィーダー)を清潔に保つことが大切。※ただし野生動物に餌を与える際は現地のガイドラインや法令を守ってください。

豆知識

  • 卵はコーヒー豆ほどの小ささ。
  • 一日に訪れる花の数は非常に多いと言われ、活発に飛び回ってエネルギーを補給します。
  • 羽ばたきの速さは種類や行動によるが、ホバリング時は非常に高速。

終わりに(まとめ)

マメハチドリは、小さな体に大きな驚きを詰め込んだ鳥です。

キューバだけに住むという特別感と、ホバリングする姿の美しさは、鳥好きでなくとも心をつかみます。

機会があれば、動画や写真でその小さな世界を覗いてみてくださいね。

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

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