
正拳突きと言えば拳を前に突き出すと同時に反対の手を後ろに思い切り引く動作になります。
腕を捻りながら突き出すのも特徴ですね。
ボクシングのように腰を回さず肩を出さずに手を動かす
それは元々、棒術の動きを基にしていて棒や槍を持ってもすぐに戦えるようにしているとか
後ろにいる相手に対して肘鉄を食らわせる動きなんだとかいろいろ言われています。
引き手自体が相手の腕や袖を掴んで引っ張る動作になっているなんて事も言われたりします。
それもあるでしょう
しかし、試合ではフルコンタクト空手や伝統派空手でも正拳突きのような動きはしません。
少なくとも相手に攻撃が当たってもいない段階で正拳突きのフォームで戦いません。
それはなぜか?
単純に当たらないからですね、テレフォンパンチ(予備動作が大きく電話の着信音のように相手に動きを教えてしまうパンチ)になってしまう。
じゃあ、正拳突きなんていらないじゃんと考えるのは良くない
その理由を紹介します。
空手の流派によって微妙に解釈が変わるが?
空手は柔道のように統一されておらず流派が存在する。
それぞれが独自の理論を持っていたりするため
だから私の意見もまた一つの考察に過ぎない事になる。(自己保身)
それはそうと空手と名乗る流派はすべて正拳突きを学ぶ
引き手と突き手があり腕を180°捻りながら突く動きです。
いろいろな理論がある中で頑なにそこだけは変わらないのには理由があるはずです。
威力を出せるようにするため
剣道などでもそうですが、武道というのは大きな動きから小さな動きにシフトしていくものです。
体を大きく動かすという事はそれだけ関節や筋肉を動かす事になります。
つまり、より大きな力を出す練習をしてから力を落とさずに小さな動作に移行していくのです。
ボクシングのように最初から完成形を教えてはいません。
それは先に小さくて鋭い動きだけを練習すると強いパンチを打つ練習が出来ず弱いからです。
体の使い方を覚えさせるなんて事を言いますが実際は違うと思います。
腕を出す際に腰を回すとかいろいろな要訣がつまった動きをする事で体をそういう風に動くよう改造する
だから基礎として稽古するというわけですね。
身体開発のため(考察)
正拳突きはなぜあのフォームなのか?
それは胸椎、胸郭がより動くようにするためだと思います。
ボクシングのパンチと違い必ず突き出した拳は体の中心にあります。
こうする事で肋が動くようになる。
胸椎とか胸郭というのはあまり動かさないため大人になると意図的に動かそうとは思わない部分
しかし、正拳突きをする事で胸郭が動くように体を開発するという目的があると思います。
実際に棒を持って正拳突きの動作をすると分かりますが胸郭が動かないと棒を持って正拳突きの動作はできません
肩甲骨や肋骨が動く事で棒を振る事ができる。
重心移動によって威力を出すと言われたりしますがそれだけでは説明できない部分があります。
しかし、胸郭が動くというと分かりにくいので武道の言葉で言い換えると【体を割る動き】を養う
手を前に出すだけではなく肋骨を少し前に出すだけでも強い力が出ます。
試しにテーブルを布巾で拭く時に意図的に肋を前に突き出すようにしてみてください
思った以上に強い力でテーブルを拭く事ができるはずです。