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核融合と核分裂の違いとは?分かりやすく解説!

核融合と核分裂ともに原子力と言われるものだが違いはと言えば

 

簡単にざっくり説明すると

 

  • 原子核が融合する事でエネルギーを生み出す核融合
  • 原子核が分裂する事でエネルギーを生み出す核分裂

 

原子核が融合するか分裂するかの違いになります。

どちらもより安定した原子になるための反応です。

 

 

 

原子核とは?

基礎的な部分の説明から

 

物体はミクロの視点では原子で構成されています。

 

原子が組み合わさったものが分子と呼ばれます。

全ての物体は原子や分子が組み合わさって作られています。

 

 

そして原子を更に中身を見ていくと

 

+の電気を持つ原子核と―の電気を持つ電子に分かれる

原子核の周りを電子がクルクルと回っています。

 

更に原子核の中身を見ていくと

 

  • +の電気を持つ陽子
  • 電気を持たない中性子

 

この2つに分かれます。

 

 

 

通常の化学反応と核反応の違い

通常の化学反応というのは

 

原子がくっついたり離れたりして分子が組み代わる事です。

 

H2o(水)を電気分解してH(水素)に変えるみたいな

化学反応ではHはあくまでもHだしoもそのまま

 

 

基本的に原子が別物になる事はない

 

核反応は違う原子自体が別の原子になる反応。

 

 

原子核の中にある陽子や中性子が分裂したり融合したりする反応

だから原子自体が変化してしまう。

その際に莫大なエネルギーが発生する。

 

この反応を核反応といい

 

原子核が融合するから核融合

原子核が分裂するから核分裂

 

と言います。

 

 

核分裂とは

核分裂反応を起こすには

 

ウランを用意して中性子を勢いよくぶつける事で核分裂反応が起きる

 

 

ウランが核分裂を起こすと陽子が分裂するだけじゃなく中性子も勢いよく飛び出します。

その中性子が勢いよく飛び出して別のウランにぶつかる

 

こうする事で莫大なエネルギーを得られる。

原子力発電や核爆弾はこういう仕組みで作られる。

 

 

なぜ核分裂でものすごい熱が生まれるのか?

熱とは原子や分子がどれだけ激しく動いているかで表せる。

例えばコップに入った水

 

水の中にはたくさんの水分子が含まれている

 

温度が高ければ水分子は活発に動き

温度が低ければ水分子はあまり動かない

 

 

0℃になると運動を止めて固体、氷になってしまう。

 

核分裂反応に話を戻す

 

ウランは92個の陽子で作られた原子

 

プラスの電気を持つ陽子とマイナスの電気を持つ電子はお互いに引っ張りあう事で原子核の周りを電子が回っている。

 

ではプラスの電気を持つ陽子同士は同じプラスの電気を持っているから反発しあう

陽子同士が接近すると反発しあう。

 

そんな反発し合う力を抑え込む力を核力と言います。

 

 

ウランは陽子がとてもたくさん入っている状態で核力で飛び出さないように抑え込んでいる状態

何かの刺激で簡単に崩れてしまう状態と言えます。

 

 

パンパンに膨らんだ風船みたいなものを想像してもらえば分かりやすいと思います。

核分裂を起こすためにはこの風船に中性子という針で穴をあけてやればいい

 

 

ウランの原子核に中性子が1個入ると陽子同士が接近して弾け飛んでしまう。

真っ二つに割れてプラスの電気を持つ陽子同士の反発力でお互いが逆方向にはじけ飛ぶ

 

 

原子自体がものすごいスピードで動くためエネルギーが発生する。

原子力発電では核分裂のスピードをゆっくりにしているため安定した熱を生み出している。

 

 

 

 

 

核融合とは

一番身近な核融合とは太陽の光だろう。

莫大な熱エネルギーを地球に届けています。

 

水素分子の原子核が融合しヘリウムなどに変化していく事で大きなエネルギーが発生します。

 

核分裂では重い原子に中性子をぶつけて軽い原子を作る事でエネルギーを得ていました。

核融合は逆で軽い原子がぶつかって重い原子を作る事でエネルギーを得ている。

 

 

一番、起こしやすい反応が熱核融合です

 

核融合のメリット:クリーンエネルギー

核融合はクリーンエネルギーと言われていますその理由は

  • 資源が無尽蔵にある。
  • 放射能汚染の心配がない
  • 暴走する事がない
  • CO2を排出しない

CO2を出さないのは物体を燃やしているわけじゃないからですね

 

無尽蔵のエネルギー

熱核融合に使う

重水素は2

三重水素は3H

 

これは水素よりも重い水素の事

水素は水を分解すればいくらでも作れる。

 

 

暴走しない

核融合反応では炉が暴走する事はない

核分裂では中性子がドンドン【ウラン】にぶつかって

 

連鎖核分裂が起きていたけど

核融合では連鎖反応が起きない

 

核融合は必要最低限の燃料を送る事で反応が起きる

供給不足や供給過多でも反応が止まってしまう。

 

プラズマ化しているところに大量の燃料を投下しても冷えて反応が止まってしまう。

 

 

放射能汚染の心配はない

核融合では水素から鉄までの原子が発生する。

基本的には鉄よりも重い原子は核融合では作られない。

 

 

鉄よりも重い元素は核融合反応が終わった恒星が様々な原子を引き寄せて

恒星の中心部にある鉄元素が崩壊してしまう。

 

温度・圧力が高まると、陽子は電子と衝突して
中性子に変化し、このときに「ニュートリノ」を放出する。

超新星爆発が起こります。

 

 

 

とはいえ炉は放射能の影響を受けるが核分裂と比較すればリスクはかなり小さい。

 

 

 

熱核融合 D-T反応

熱核融合は

 

  • 重水素
  • 三重水素

 

この二つを反応させる。

 

熱核融合で発生する熱エネルギーはウランの4.5倍

石油燃焼の8000万倍に達します。

 

 

熱核融合炉でいち早く実現できそうなのはこの熱核融合反応だと言われています。

 

 

熱核融合にはいろいろなやり方があります。

具体的には磁場閉じ込め式核融合とレーザー核融合

 

磁場閉じ込め式核融合

磁場でプラズマを閉じ込める方式

 

 

レーザー核融合

レーザーによって超高温を生み出す方式

 

 

 

重力閉じ込め式核融合

これは太陽などの恒星で行われている核融合

仕組みとしては圧力鍋と同じで圧力を加えると温度が上がる仕組み

 

圧力をかけるほど中の空気は熱くなる。

温度が高いと原子の活動は活発になる。

 

 

原子の活動が活発になると原子同士がぶつかりやすくなる。

この仕組みで核融合を起こします

 

 

太陽が核融合を起こしているのは自身の重力が原因です。

 

 

まとめ

核分裂は原子核が分裂しより安定した原子になるための反応

核融合は原子核が融合する事でより安定した原子になるための反応

 

 

核分裂は比較的簡単な技術で実用化もされているけれど

核融合は高温、高圧、真空など特殊な環境が必要で実現化はされていない

日本でも研究中の技術です。

 

 

 

 

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