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雪山で雪を食べるのはNG?水分補給はこうしろ!

雪山で遭難した時、喉が渇いたらその辺の雪でも齧っていればいいじゃんと安易に考えるかもしれませんが

それは危険な行為です。

❄ 雪を食べるのは危険!その理由とは?

雪山で遭難した際、喉が渇いたからといって直接雪を食べるのは危険です。

その理由を詳しく解説します。

 

 

① 体温が奪われる

  • 雪の温度は0℃前後と非常に低いため、口に入れると体の熱を奪い、体温低下を引き起こす
  • 遭難時はただでさえ寒さでエネルギー消費が激しいため、低体温症のリスクが高まる
  • 体温を維持するために体が余計なエネルギーを使い、体力が消耗する
  • 低体温症が進行すると、震えが止まり、意識が混濁し、最悪の場合は生命の危険がある。

目安として、1gの氷を溶かすためには約80カロリー(Jでいうと334J)のエネルギーが必要です。

大した事はないと思うかもしれませんが滋賀県スポーツ協会の雪合戦ルールを見ると

雪玉(直径6.5~7.0cm,重さ120g以下)と書かれています。

 

つまり、手づかみで野球ボールくらいの雪を食べると大体100gくらいになり。

8kcalが消費されるという計算になる。

 

ネットで検索すると体重60kgの男性が8時間の登山をした場合、約3000kcalを消費すると言われています。

基礎代謝とは別にこれだけ消費するというわけです。

 

これらを考えるtお8kcalは大きい

 

という事は雪を体内で溶かす行為はかなり危険といえます。

 

登山の消費カロリーは、**METs(メッツ)**値を使って計算できます。
一般的な登山のMETs値は 6~8(登る速度や傾斜による)とされています。

消費カロリーの計算式

 

消費カロリー(kcal)=METs×体重(kg)×時間(h)×1.05消費カロリー (kcal) = METs \times 体重(kg) \times 時間(h) \times 1.05

計算

前提条件

  • 体重:60kg
  • 運動時間:8時間
  • METs:7(適度な登山を想定)

 

消費カロリー=7×60×8×1.05消費カロリー = 7 \times 60 \times 8 \times 1.05

=3528kcal= 3528 kcal

結果

約3,528 kcal 消費します。
※傾斜がきつい登山や重い荷物を背負う場合は、METs値が上がり、消費カロリーも増えます。

 

 

 

② 胃腸に負担がかかる

  • 冷たい雪を直接食べると胃の内壁が冷え、消化機能が低下
  • 腸の蠕動運動が乱れ、腹痛や下痢の原因になる。
  • 雪には不純物や細菌が含まれている可能性があり、食中毒を引き起こすリスクがある。
  • 特に、動物の排泄物や空気中の汚染物質が含まれている可能性があり、無意識に摂取すると健康被害を招く。

③ 口内に水ぶくれができることがある

  • 雪や氷を口に入れたままにすると、**低温やけど(凍傷の軽度なもの)**で粘膜が損傷する。
  • 唇や舌の血流が悪くなり、ひび割れや炎症を起こしやすい。
  • 氷の粒で口の中が擦れ、小さな傷ができることもある。
  • さらに、これらの傷口から細菌が侵入すると、感染症を引き起こす可能性がある。

④ 雪の種類による危険性

  • **新雪(降ったばかりの雪)**は比較的清潔だが、極端に冷たいため体温を奪いやすい。
  • **圧雪(踏み固められた雪)**はすでに汚染されている可能性が高い。
  • 黄ばみのある雪は動物の尿や汚染物質が混じっている可能性があるため絶対に食べてはいけない。
  • **赤雪(ピンクがかった雪)**は藻類の影響で変色している場合があり、食べると健康に悪影響を及ぼすことがある。
  • 都市部や道路沿いの雪には排気ガスや重金属が含まれている可能性があるため、特に危険。

⛺ 安全に水を確保する方法

1. バーナー & クッカーで雪を溶かす(最も確実!)

所要時間:数分
おすすめ理由:すぐに安全な飲み水を作れる
必要な道具

  • 軽量ガスバーナー(SOTO「ウインドマスター」、MSR「ポケットロケット2」など)
  • コンパクトクッカー(チタン製・アルミ製の鍋やカップ)

☀ 2. ソーラーボトル / 黒いボトルで太陽熱を活用

所要時間:数時間
おすすめ理由:火を使わずに雪を溶かせる
方法

  1. 黒いボトルや耐熱プラスチックボトルに雪を入れる。
  2. 太陽の光が当たる場所に置き、数時間待つ。

3. アルミホイルで即席加熱プレートを作る

所要時間:バーナーや焚き火と併用で数分
おすすめ理由:軽量で携帯しやすい
方法

  1. アルミホイルを広げて雪を乗せる。
  2. バーナーの上や焚き火の近くにセットし、溶かす。

♨ 4. 体温を活用(緊急時のみ)

所要時間:数十分~1時間
おすすめ理由:道具がなくても使える
方法

  1. ペットボトルや防水袋に雪を詰める。
  2. ジャケットの内側に入れて体温で溶かす。

5. 布やフィルターで雪を圧縮(摩擦熱を利用)

所要時間:数十分
おすすめ理由:濾過と水分確保を同時にできる
方法

  1. 布や袋(Tシャツ、手ぬぐい、ナイロン袋など)に雪を入れる。
  2. 絞ることで圧縮され、少しずつ水が出てくる。

おすすめ登山向け道具一覧

道具特徴・おすすめポイント
軽量ガスバーナー短時間で雪を溶かせる・確実SOTO「ウインドマスター」、MSR「ポケットロケット2」
クッカー(鍋・カップ)バーナーとセットで使用Snow Peak、トランギアのチタン製クッカー
黒いボトル太陽熱で雪を溶かせるNalgene(ナルゲン)、Hydro Flask
アルミホイル即席の加熱プレートどこでも手に入る
耐熱プラスチック袋(ジップロック)体温で溶かす or 太陽熱を活用ジップロック
ナイロン袋・布雪を圧縮して水を絞る速乾タオル、ビニール袋

まとめ:状況別おすすめ方法

素早く大量の水が必要ガスバーナー + クッカーが最適
軽量・燃料なしで溶かしたい黒いボトルを活用(ソーラー)
火を使えない緊急時体温や布で溶かす

最も確実なのは「バーナー+クッカー」の組み合わせ!
ただし、非常時に備えて黒いボトルやアルミホイルなども持っておくと、いざというときに役立つので、登山時には複数の方法を考えて準備するのがベストです!

 

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

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