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大鳴門橋に「穴」があるって本当?──設計の秘密と観光スポット「渦の道」について分かりやすく

「大鳴門橋に大きな穴が開いているらしい」──ちょっと物騒に聞こえる話ですが、結論から言うと “穴” はあるけど、壊れてぽっかり空いているわけではなく、

設計上の『空間(スペース)』や中空構造が見えるためそう表現される、が正確です。

 

以下、図や史実を参照しながら詳しく説明します。


1)そもそも「なぜ穴(空間)があるのか?」

大鳴門橋は建設時に「上段:自動車、下段:新幹線規格の鉄道」という道路+鉄道併用の二層構造を見越して設計されました。

将来、交通需要や路線整備の都合で鉄道を通せるようにという想定で、下部に鉄道スペースを確保する構造になっています。

結果として橋桁や床板に『中空(空間)』がある部分ができ、それが外から見ると「穴」に見えることがあります。

 

 

要点:穴=「設計上の内部スペース」。破損や欠損ではありません。 (JB本司)


2)その空間はどう使われている?──「渦の道」

下段に想定していた鉄道空間のうち、一般公開できる部分は観潮(かんちょう)施設として整備されました。これが 「渦の道(うずのみち)」 です。

橋桁下部を利用した遊歩道・展望通路で、延長約450m、海面から約45mの高さで鳴門の渦潮を真上から見下ろせる人気スポットとして2000年に開業しています。

観光用の歩道として一部の空間が有効活用されている例です。

補足:渦の道は橋を渡りきる一般通行路(淡路島〜四国を徒歩で渡る通路)ではありません。途中で通路が途切れており、あくまで観潮用の施設です。

 

 


3)「巨大な穴」という表現の正体と誤解

SNSや雑誌で見る「巨大な穴」の写真は、橋桁のトラス(鉄骨構造)の中の中空部分や点検用の開口、床版の空洞を撮ったものが多いです。

外から見ると「ぽっかり」と見えるためインパクトが強く、「穴が開いている!」という言い方になりやすいだけで、構造的には計画的につくられた空間です。

 

 


4)歴史の流れ(簡単に)

  • 1970年代〜:本州四国連絡橋の計画段階で、道路+鉄道併用の構想があった。
  • 1976年ごろ:鉄道併用を想定して着工。
  • 1985年:道路(自動車専用部分)が供用開始(鉄道は未整備)。
  • 2000年:鉄道空間の一部を観潮施設「渦の道」として整備・開業。

5)見に行くときの豆知識(観光向け)

  • 渦潮は潮の干満や時間帯で見え方が大きく変わります。観潮のベストタイミングは潮見表で確認を。
  • 「渦の道」は有料施設・安全対策がされているので、通常の道路のように自由に歩けるわけではありません(開館時間や入場料に注意)。

 

 


6)まとめ —— 「穴がある」は本当。でも意味合いが違う

ニュースや雑学記事の見出しで「大鳴門橋に巨大な穴がある」と書かれているのは事実を誇張した表現です。

本当は 将来の鉄道を見越した設計上の『スペース/中空構造』がある ということ。現在はその一部が「渦の道」として観光に使われ、鳴門海峡の渦潮を間近に楽しめる施設になっています。

壊れているわけではないので安心して写真見物や見学を楽しんでください。

 

旅行に行った時、ぜひ確かめてみてください

ではでは(^ω^)ノシ

 

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参考・出典(主要)

  • 橋を設計した事業主体の技術紹介(設計の二層構造について)。 (JB本司)

 

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