ラングトンのアリ(Langton's Ant)は、1986年にクリス・ラングトン(Chris Langton)によって考案された、非常にシンプルながら興味深いセル・オートマトンの一種です。
以下にその概要を説明します。
ラングトンのアリ - シミュレーション
基本ルール
ラングトンのアリは、無限に広がる格子状の平面上で動作する「アリ」と呼ばれる仮想的な存在です。このアリは以下のルールに従って動きます:
-
現在位置のセルの状態を見る:
- 各セルは「白」または「黒」の2つの状態を持つ。
-
セルの状態に応じた動作を行う:
- 現在のセルが「白」の場合:
- 右に90度回転。
- セルを黒に反転。
- 現在のセルが「黒」の場合:
- 左に90度回転。
- セルを白に反転。
- 現在のセルが「白」の場合:
-
次のセルに移動:
- アリは次のステップで1マス進む。
動作の特徴
最初は非常に単純な動作に見えますが、以下のような興味深い現象が観察されます:
-
カオス的な初期挙動:
- 最初の数百ステップでは、アリはカオス的に動き、複雑なパターンを描きます。
-
「ハイウェイ」の形成:
- 約10,000ステップを超えると、アリは秩序を見つけ、「ハイウェイ」と呼ばれる一直線の繰り返しパターンを作り出し、無限に直進し続けます。
数学的性質
- 決定論的なルール:すべての動作は初期条件(開始位置とセルの状態)によって完全に決定されます。
- Turing完全性:ラングトンのアリはチューリング完全であり、適切な初期条件を設定すれば任意の計算が可能です。
応用と意義
ラングトンのアリは、シンプルなルールから複雑な挙動が生じる「創発(emergence)」の典型例として、物理学、計算科学、生物学などの分野で研究されています。
また、セル・オートマトンの面白さや教育的価値を示すものとしても人気があります。
まとめ
ラングトンのアリはシンプルなルールで動くセル・オートマトンですが一定のターン、約10,000ステップでハイウェイという
秩序だった動きを見せるのは本当に奇妙で面白いですね
理屈はまだ解明されていないそうですが見ていて飽きないというか奇妙な面白さがありますね
この記事もおすすめ
世界三大数学者って?後世に残る偉大な3人、みんなが知っている、あの原理も
2048パズル攻略方法!⇒2ブロックを2048ブロックにするには?
働きアリの法則(2:6:2の法則)の2割は働かないというのは嘘、実はローテーションだった!