「ペプシ海軍」とは、いわゆる「Pepsi navy」で、ペプシコ社が1989年にソ連へペプシコーラ濃縮液を輸出した際に、対価として軍艦を受け取ったエピソードの俗称です。
なんでこんな事をしていたのかというと当時、ソ連のお金はソ連でしか使えず貿易ができない、なので物々交換で貿易をしていました
1989年代というとコカ・コーラはソ連に進出していないから独占市場だったというわけ
実際のところ、コカ・コーラの思惑はわからないけどペプシは勝負に出たというわけです。
背景と取引の流れ
- ソ連向けペプシの販売
1972年から、ペプシコはソ連市場に進出し、炭酸飲料の原液と輸送設備を提供。ルーブルではなく、ソ連政府からストリチナヤ・ウォッカと交換されました - 1980年代末の契約更新模索
ソ連がルーブル不足とウォッカ相場高騰で支払いに苦しむ中、1989年、ゴルバチョフ政権は現金やウォッカの代わりに、余剰軍艦を提供しました。 - 軍艦内容
- 潜水艦(17隻、主にディーゼル式「ウイスキー型」)
- 巡洋艦、駆逐艦、フリゲート艦 各1隻
- 新造のタンカー数隻
これにより一時的に「世界第6位の海軍規模」と言われましたが、実際は旧式・航行不能な船が多く、単純な艦船数での評価です。
ウォッカで支払っていたけれど相場が高騰してしまいペプシとしては旨味がなくなってしまい別のもので取引した結果
軍艦をもらったというわけです。
ただの会社が軍艦を所持するのはどうなのかと思いますが基本的に売っぱらっています。
使い道がないですからね
軍艦として売ったりしたのかは不明だけど鉄の塊として売却したりはできた。
ソ連側の思惑を考察すると1985年に、ゴルバチョフによる「飲酒とアルコール中毒撲滅強化対策」がされている時期
アルコール以外の嗜好品を輸入するのは急務だったんじゃないかと(個人の考察)
禁酒法の影響で変なアルコール文化が醸成されつつあったし、ある意味で急務だった
その後の展開
- 受け取った軍艦はほとんど解体用としてノルウェーまたはスウェーデンの造船所に売却・スクラップ処理されました。
- タンカーはジョイントベンチャー経由で売却またはリースされました。
- 結果的にペプシは海軍としての運用はせず、物々交換の媒介者の立場でした。
ペプシ海軍というのはもらった軍艦をからかうために言われたんだと思います
基本的にタンカー以外、使い道がなかったからこういう流れになるのは仕方がないね
✅ まとめ
項目 | 内容 |
---|---|
時期 | 1989年(冷戦末期) |
対価 | 潜水艦17隻ほか合計20隻の軍艦+タンカー |
規模評価 | 表面的には「世界第6位の海軍」に匹敵とされたが、実態は旧式で解体用 |
最終処理 | ほぼすべて解体・売却され、軍事的利用はなかった |
このユニークな歴史は、「ペプシ海軍」としてインターネットや書籍でしばしば紹介されており、冷戦時代の奇妙な外交・商業取引の象徴とされています
ではでは(^ω^)ノシ
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