剣道を習った事がある人なら左足が重要だと言われて来たと思います。
しかし、左足の使い方をネットで調べると全然、意味が分かっていないと感じてしまいます。
打突時に左足を強く蹴るというのは間違い。
正しく青眼の構えをとっているなら
左足の使い方を変えるだけで圧倒的に素早く動けます。
剣道の足捌きは特殊
剣道の足捌きには相撲や柔道など武道、ボクシングやムエタイなどにはない特徴がある。
それは左足の踵を上げるという事。
中国拳法でも知ってる限りはつま先をあげない。
空手の構えはつま先立ちをするものがある。
剣道の足運びは特殊。
複雑な動きはないように思えますが実は身体を動かすために必要な動きを最小限にしようと試みている(個人の感想)
武道、格闘技全般に言える事なんだろうけど。
なぜ?踵を上げるのか?
剣道の構えにおいて後ろ足の踵を上げるのは何故か?
これを正確に正しく説明できる人は少ない。
誰に聞いても合理的な説明が出来ない。
筆者が思うに剣道は北辰一刀流など様々な流派が統合されて作られています。
その中で口伝が伝えられずに伝わってしまったのではないだろうか?
明治時代でも左足のカカトを上げる事に対して批判する人もいたらしい。
有名な兵法書であるかの宮本武蔵が書いた五輪の書でもカカトで地面を押せと書かれているし古流剣術でも同じように言われるのが一般的だ。
つま先立ちである剣道の構えには奥義がある。
これは確信できます。
試しにスマホを見ながら剣道の足捌きをするとします。
右足を前に左足が後ろでつま先立ちの状態。
ここからゆっくり左足の踵を地面に下ろしてください。
右足はどうなっていますか?
正しく構えているなら右膝が曲がっているはずです。
これは前に転ばないように膝が曲がったのです。
裏を返せば左足の踵を下ろすだけで前に進むためのエネルギーが産まれたわけです。
車に例えるなら左足はクラッチのようなもので
素早く下ろすだけで簡単に鋭い打突が打てるようになる。
脚の裏側、ハムストリングスやお尻の筋肉が使えるため強い力で前進する事ができます。
打突する時に左足の踵で地面を押すような動きをするだけで強い力が出せる。
五輪の書や古流剣術の身体操作と矛盾しない動きになる。
左足のつま先で地面を蹴るのは下手くそ
言葉はきついですが下手くそです。
先程、左足を車のクラッチレバーと例えましたがつま先で地面を蹴るというのはクラッチレバーが上手く操作できないドライバーのようなもの。
大きな力を出そうとすればするほど体が持ち上がるし、一から力を溜めるから技の出が遅い。
観の目が使える高段者の先生には通用しない。
筆者の経験ですが、高段者の先生は左足の踵を殆ど上げていない。
そっちの方が動き安いからだと思いますが
左足で強く地面を押せないので不正解です。
左足が使えるならそういう構えにはならない。
まとめ
剣道では足捌きが重視されますが
左足のかかとについては全く研究がされていない。
他のブログでも地面を蹴るのではなく地面を押すと書かれていますが。
左足のカカトを地面に向かって下ろすと前に倒れそうになるエネルギーが発生し初速に力を溜める必要がなく、かなり素早く動ける。
左足の使い方を練習する時、足の動きが早すぎて手の動きが追いつかないなんて事もあったりします。
それくらい早く動ける。
左足はクラッチレバーです。
なので良い感じに下ろすとスムーズに発進できます。
古流剣術の書物では踏むと蹴るは別物として表現されるけど、現代では一緒くたにされてる。
これが左足の使い方が伝わっていない原因だろう。
剣道の動きは古流剣術と地続きにあると思って間違いない。
ただ、技術を伝える時に一番、大切な部分が抜け落ちてしまい
西洋的な解釈で解決しようとしたから左足のつま先で地面を蹴る動作が広まってしまった。
ではでは(^ω^)ノシ
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