「動く石(Moving Rocks)」として知られる現象は、アメリカ・カリフォルニア州のデスバレー国立公園のレーストラック・プラヤ(Racetrack Playa)で観察される不思議な自然現象です。
長年にわたり、重さ数十キロもある石が平坦で乾いた湖底(プラヤ)を誰も動かしていないのに動き、地面に長い軌跡を残していることが確認され、謎とされてきました。
石が人知れず動く?石と言ってもめちゃくちゃデカい石です。
そんな石というか岩が人間や動物の干渉なしで動くというのは魔訶不思議アドベンチャー!です。
どんな不思議にもタネがあるという事でこの仕組みを解説していこうと思います。
■ 解明されたメカニズム(2014年に科学的に解明)
2014年、スライディング・ロックス・プロジェクトの研究者たちがGPS付きの石とタイムラプスカメラを使ってこの現象を解明しました。以下がそのメカニズムです:
① 雨で湖底に薄い水がたまる
冬など、雨が降ると湖底にごく浅い水がたまり、泥の上に薄い水膜ができます。
② 夜間にその水が凍る
気温が下がると、水が凍って薄い氷の板になります。
③ 氷が太陽で割れて風に押される
翌日、太陽が昇って氷が割れ始めます。その時に、氷の板が風に吹かれてスライドし、下にある石をゆっくりと押します。
④ 石が滑るように移動
氷の力と風の力によって、石が非常にゆっくり(秒速数センチ)と移動し、地面に滑った跡を残すのです。
水が凍ってスノーボードみたいな板になって風で動くというわけです。
解説されるとなるほど~となるけど、これが分からなかったのは?
これだけなら長年の謎にはならないだろうと思いがちですが
いつ、起きるか分からない現象を分析するためのカメラがなかった。
タイムラプスカメラがあったから解明された謎なのかもしれませんね。
■ 重要ポイント
- 石は実際に人が見ていない間に動くため、長年「超常現象」と思われていました。
- 動く速度は非常に遅く、音もなく、氷が割れて風に乗るタイミングが一致することでのみ動きます。
- すべての石が動くわけではなく、条件がそろったごく稀な日にしか発生しない現象です。
■ 関連語
- 英語名:Sailing Stones または Sliding Rocks
- 場所:Death Valley National Park, Racetrack Playa
ではでは(^ω^)ノシ
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