侍と武士、浪人とか武者とか武芸者と兵法家なんて言葉があるが
どういう風に区別するのか、どういう人が名乗っていたのかを解説しよう
海外だと侍(samurai)と武士(samurai)がごっちゃになっているという話を聞いて
日本人としてきちんと整理しておこうと思います。
武士とは
武士と言えば腰に刀を差していて
戦争になれば豪華な甲冑を着て戦っているイメージがありますね
武士というのは元々は貴族や天皇の荘園を守る人たちの事
10~12世紀、平安時代くらいですね律令、つまり法律が上手く機能しなくなった時代に
武装をした人々が武士の始まりでした。
武士というのは自分たちの土地を守るために武装した人たちとも言えます。
基本的に武士というのは戦を生業にしている人たちでした。
武力を持っている集団を武家と呼んだわけです。
身分制度がしっかりとした江戸時代では武士という身分を持っている人が武士でした。
侍とは?
侍というのは貴人に仕えた武士を言います。
天皇や貴族に仕えた武士
戦国時代だと武将に仕えた武士を侍と言いました。
侍はさぶらふが語源で身分のある人の身辺警護をしていたのが侍の始まり
ちなみに貴人に仕える女性や男性を
- 侍女
- 侍従
などと呼んだりもする。
武士の中で戦国武将に仕えた人々や天皇や貴族に仕えた人を侍と言います。
江戸時代以前は上級武士という意味合いが強い。
戦国大名の織田信長に仕えた家臣は侍ですね
戦力として偉い人に仕えていたわけですから。
ちなみに織田信長は侍ではなく武将です。
浪人とは
辞書を調べると
古代、本籍地を離れ、他国を流浪している者。浮浪人。
2 (「牢人」とも書く)中世・近世、主家を自ら去ったり、あるいは失ったりした武士。江戸時代には幕府の大名取りつぶし政策などにより著しく増加し、政治・社会問題となった。浪士。
3 入学試験や入社試験に不合格となり、入学や就職ができないでいる人。また、職を失って、きまった職のない人。「一年—して志望校を目ざす」
こんな感じですがつまり、武将に仕えたり貴族に仕えるのを止めた人
江戸時代だと武士の身分はないが帯刀は許されていたという
つまり、武士の仕事がない人を浪人と呼んだというわけです。
それが転じて学校などに入学できず高校を卒業して受験勉強をしている人を浪人生と呼んだりするわけです。
武者とは
武者というのは武士と似たような意味で使われています。
武芸に秀でた人や集団の事を言います。
本来は甲冑や武器で武装した人を言います。
武者姿なんて言葉もあるから鎧兜を着込んだ武士を武者と呼んだというわけです。
武将とは
武将はいわゆる部下を持つ武士の事です。
集団の長として活動している武士を武将と呼んだ
総大将や侍大将、足軽大将など現在の会社で言えば社長、部長、課長という感じ
大名とは?
戦国時代では総大将という意味で使われる言葉です。
その土地を支配している棟梁の事
しかし、江戸時代では1万国の所領を持つ武士という意味です。
まとめ
それぞれの違いをまとめると
- 武士・・・武芸に秀でた人や集団であり武力を生業にしている人、江戸時代では武士という身分を持った人
- 侍・・・・貴族や天皇、大名などに仕えた上級武士の事
- 浪人・・・武士としての仕事を持たない武士
- 武者・・・鎧兜や日本刀、槍などで武装した姿
- 武将・・・集団を率いている武士、現代で言うと部長とか課長みたいな役職
- 大名・・・戦国時代では総大将の事、江戸時代では1万石以上の所領を持つ武士
明確に違いがあるので侍と武士の違いをきちんと説明できるようにしておかないと海外の歴史改変に負けてしまうかもしれないので要注意です。
ではでは(^ω^)ノシ
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