「世界一働かない国」とも揶揄される、太平洋に浮かぶ島国 ナウル共和国(Nauru)。
一体なぜ、そんな極端な呼ばれ方をするのでしょうか?
今回は「働かない国」としてのナウルにフォーカスし、その歴史、経済、社会構造についてわかりやすく解説します。
---
ナウルってどんな国?
- 面積:約21平方キロメートル(東京の品川区と同程度)
- 人口:約12,000人
- 場所:太平洋・ミクロネシア地域
- 首都:なし(ヤレン地区が実質的な政府所在地)
ナウルは世界で3番目に小さい独立国で、国全体を車で30分ほどで一周できるほどの広さしかありません。
1番目がバチカン市国、2番目がモナコ公国です
首都がない国というのは特殊すぎますね
なぜ「働かない国」と言われるのか?
リン鉱石で「一生働かなくていい国」に
ナウルはかつて「リン鉱石」の輸出で莫大な利益を得ていました。
これは、アホウドリなどの海鳥の糞が長年にわたって積もってできたリン酸塩鉱床によるものです。
1970~1980年代には、ナウルは一人当たりのGDPが世界一に近づくほどの豊かな国でした。
その富により──
- 働かなくても生活できる補助金制度
- 税金ゼロ
- 教育・医療無料
という「夢のような社会」が実現され、多くの国民は実際に働かずに生活していました。
リンの採掘も海外から来た出稼ぎ労働者にまかせて食っちゃ寝した生活になりました。
9割の国民が働かずにそんな生活をしたから肥満や糖尿病などに苦しむ人が激増したんだとか
富の崩壊と労働文化の欠如
しかし、リン鉱石は有限資源。1990年代には枯渇が進み、経済は破綻します。海外投資にも失敗し、国家は事実上の債務不履行状態に。
結果として:
- 国民の大多数が失業
- 公的扶助に依存する生活
- 働く意欲やスキルの低下
といった問題が顕在化し、「働かない」のではなく「働けない」社会へと変化していきます。
現在のナウルの主な収入源
- オーストラリアからの支援金
- オーストラリアによる難民収容施設の運営契約
- 漁業権の供与
- インターネットドメイン(.nr)の提供
これらで国の経済はかろうじて支えられていますが、持続可能性には疑問もあります。
オーストラリアからの支援金とかオーストラリアによる難民収容施設の運営とか
他国だよりなのが割と詰んでる感がありますね
世界最肥満国?生活習慣にも影響
かつての豊かさと労働不要な生活スタイルの影響で、ナウルは今でも肥満率が世界トップクラス。
糖尿病や心疾患などの生活習慣病も深刻です。
肥満が多い国と言えばアメリカというイメージがありますがナウルは人口も少ないのに肥満がめちゃくちゃ多いので肥満率が世界トップクラス
ナウルから学べること
- 資源に依存しすぎる経済の脆さ
- 長期的な国家運営のビジョンの重要性
- 労働と教育の文化的意義
ナウルは極端なケースかもしれませんが、「働かない社会」が実際に何を生むのかを教えてくれる現代の寓話と言えるかもしれません。
まとめ
「働かない国」と言われたナウル。その背景には、かつての富と現在の喪失が色濃く反映されています。
表面的な呼称の裏にあるリアルを知ることで、私たちが今の社会で大切にすべきことも見えてくるのではないでしょうか?
ではでは(^ω^)ノシ
この記事もおすすめ
スマホゲームの広告を非表示にする方法!うざい広告をスッキリ解決