こんにちは!
今回は「葉っぱはなぜ緑色なの?」というシンプルだけど奥が深い疑問について、しっかり詳しく解説していきます。
植物の葉っぱが緑色に見えるのは光合成をする時、赤色と青色を吸収して緑色は吸収しないからと言われますが
詳しく解説するとちょっと違います。
葉っぱが緑色に見える理由とは?
葉っぱが緑に見えるのは、植物の細胞の中にたくさんある「クロロフィル(葉緑素)」のおかげです。
クロロフィルは光を吸収して、植物がエネルギーを作る「光合成」に欠かせない色素です。
ポイントは、クロロフィルが太陽光の中の赤い光と青い光を主に吸収すること。
一方で、緑色の光はあまり吸収できずに反射・透過してしまいます。
そのため、私たちの目には葉っぱが緑色に見えているのです。
緑色の光は本当に使われていないの?
ここが面白いところ。
緑色の光は、赤や青に比べると吸収されにくいですが、完全に無駄になっているわけではありません。
葉っぱの内部構造を見てみると、
- 表面に近い「柵状組織(さくじょうそしき)」
- その下にある「海綿状組織(かいめんじょうそしき)」
という2層に分かれています。
緑色の光はこの内部を進みながら何度も散乱(バラバラに跳ね返ること)します。
その過程で、光は葉緑体に何度も当たり、少しずつ光合成にも利用されているんです。
つまり、
- 赤や青の光 → 直接がっつり吸収してエネルギーに
- 緑の光 → 散乱しながらも、最終的には光合成に少し貢献
というイメージです!
特に太陽の光が強すぎる夏などは、緑色の光も重要な役割を果たしていると言われています。
緑葉は青色光と赤色光を約90%吸収し、緑色光は約70~80%吸収します。
思ったよりも吸収率がいい気がします。
無駄にはしていないという事ですね。
クロロフィルはどうやって光を吸収しているの?
クロロフィルは、分子の形がとても特徴的です。
中心に「マグネシウム(Mg)」という金属があり、それを囲む「ポルフィリン環(かん)」という輪っか状の構造を持っています。
このポルフィリン環が、太陽光の中の特定の波長(赤色や青色)を吸収するカギになっています。
クロロフィルに光が当たると…
- 光のエネルギーを受け取る
- 中にある電子がエネルギーを得て、励起(れいき)状態になる
- 励起した電子が、光合成の反応に使われる
という流れです。
この飛び跳ねた電子を使って、
- 水(H₂O)を分解して酸素(O₂)を作ったり、
- 光合成に必要なエネルギー(ATPやNADPH)を作ったり、
植物は生きるために必要なエネルギーを手に入れているんです。
葉っぱの色の秘密、まとめ!
- 葉っぱが緑に見えるのは、クロロフィルが赤と青の光を吸収して、緑の光を反射するから。
- 緑の光も完全に無駄じゃなくて、葉っぱの内部で散乱しながら光合成に少し使われている。
- クロロフィルは特別な形を持った分子で、光のエネルギーを受け取ると電子が飛び跳ねて、光合成をスタートさせる。
自然って、見た目以上にとても賢く、無駄のない仕組みでできているんですね
記事の冒頭で書いた赤色と青色は吸収されて緑色は反射してしまうというのは厳密には間違いって事ですね
緑色は光合成で処理しきれないエネルギーが緑色に見えるという事です。
ではでは(^ω^)ノシ