スーパーでほうれん草や小松菜を手に取ったとき、束ねている紫色のテープが気になったことはないだろうか。
実はあのテープ、海外のスーパーではほとんど見かけないという。50年以上前に生まれてから、色も仕組みもほとんど変わっていない。
当たり前すぎて誰も疑わない存在だが、調べてみると意外と奥が深い。
結論から言うと、あの紫色には理由がある。緑色の野菜をより鮮やかに、美味しそうに見せるための色だとされている。
なぜ緑でも透明でもなく、紫なのか
野菜の多くは緑色をしている。だから緑のテープを使うと、野菜の色に紛れて目立たなくなってしまう。
そこで使われているのが紫色だ。色の世界には「補色」という考え方がある。色相環という色の輪の中で、正反対の位置にある色同士を指す言葉だ。
緑の正反対にあるのが紫であり、この二色を並べると、互いの色を引き立て合う性質があるとされている。
実際にこのテープを作っているメーカーの商品説明にも、補色の組み合わせで野菜をきれいに引き立てる相乗効果を意識した色だと明記されている。
緑と紫の境目がはっきりすることで、野菜の緑がより濃く、いきいきと見えるというわけだ。
ここで一つ、よくある誤解を挙げておきたい。紫という色そのものに「食欲をそそる力」があると思われがちだが、それは少し違う。
紫単体に効果があるのではなく、緑という色との対比によって生まれる見え方の演出なのである。
むしろ食品パッケージの世界では、紫や濁った青は腐敗を連想させるとして避けられることが多い色だとされている。
それをあえて野菜の売り場だけで効果的に使っている点は、なかなか面白い対比と言えるだろう。
つまり映え狙い、お客さんの目を引きつけるために紫色になった。
手作業からの解放。紫テープが生まれた背景
このテープが登場する前、農家やスーパーでは、わらひもやビニールひも、輪ゴムを使って野菜を一本一本手作業で束ねていたとされている。
地味だが手間のかかる作業だったことは想像に難くない。
そこに現れたのが、セロテープで知られるニチバンが開発した専用テープだった。
1978年に発売され、濡れた野菜にもしっかり貼れるよう、5年以上の開発期間をかけて完成したという。
完成した時点で、すでに紫色だったことが、そのまま定着のきっかけになったとされている。
ちなみに専用テープが必要な理由は
- 水に強い必要がある
- 野菜に直接つけても跡が残らない
- 食品衛生法の基準をクリアする必要がある
- 手で切れる
この条件をクリアするために紫色のテープ、ニチバン たばねらテープが生まれたというわけです。
面白いのは、この製品が「テープ」というものの役割そのものを変えてしまった点だ。
テープといえば、貼る・封をする・固定するための道具だった。それを「束ねる」道具として初めて位置づけ直したところに、この発明の独自性があるという。
このテープは今も国内シェア7割を占めるロングセラー商品で、海外のスーパーでは見られない日本独自の発明だとされている。
普段何気なく目にしているものが、実はこれほど長く愛用され続けてきた背景を知ると、見え方が少し変わってくるかもしれない。
頑丈すぎるあのテープ、実は手で簡単に外せる
買い物から帰って野菜を使おうとしたとき、あのテープがなかなか外れずハサミを探した経験がある人も多いのではないだろうか。
実はコツさえ知っていれば、ハサミなしでも簡単に外すことができる。
テープが巻かれた下のビニール袋を両手で持ち、下から上に向かって袋自体を広げるようにしていくと、あっけないほどすんなりとテープが外れる。
力任せに引っ張っていたのが嘘のように感じるはずだ。
次に野菜を買うときは、ぜひ試してみてほしい。
まとめ
紫色のテープは、ただ野菜を束ねるための道具ではなかった。
農家の手間を減らし、売り場で野菜を美味しそうに見せるという、二つの役目を果たし続けてきた存在だ。
次にスーパーへ行ったとき、あの紫色にふと目を留めてみると、いつもの買い物が少しだけ違って見えるかもしれない。
紫色のテープはホームセンターの農業資材コーナーや通販サイトなどで販売しているので必要な方はぜひ買ってみてください
紫色のテープにまつわるエピソードなんかがありましたらコメントで教えてくださると嬉しいです
ではでは(^ω^)ノシ
ニチバン たばねらテープ
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