おにぎりの定番といえば「おかか」!
ふんわり削った鰹節をしょうゆで味付けしたあの香ばしさ、最高ですよね。
でもこの「おかか」、実はただの略称でも可愛いネーミングでもなく、宮中で使われた言葉なんだけど
それが一般庶民に広まったのは江戸時代の“夜のタブー”からだって、ご存知ですか?(諸説あり?)
今日は「おかか」という言葉の由来と、江戸っ子のちょっと変わった言葉の風習=**夜言葉(よことば)**についてご紹介します!
「おかか」は本来「鰹節(かつおぶし)」のこと!
「おかか」といえば削り節に味をつけたものをイメージしますが、もともとは 「鰹節」そのものを指す別名 でした。
では、なぜ「かつおぶし」と言わずに「おかか」と言うようになったのでしょう?
そのカギは、江戸時代の“夜言葉”にあります。
「おかか」は宮中の女性たちの“女房詞”だった?
「おかか」はもともと、女房詞(にょうぼうことば)別名(御所ことば)と呼ばれる宮中の女性たちの隠語・丁寧語の一種とされています。
たとえば、「おでん」「おひや」「おふくろ」なども元は女房詞に由来しています。
「かつおぶし」を「かか」と略し、「お」をつけて「おかか」。
これが丁寧な表現として定着し、夜言葉としても使われ、最終的には庶民の間で広く一般化していったという流れです。
御所ことば文字通り宮中で使われている言葉なので広く使われるなんてのは普通は考えられない。
ですが、おかかという言葉が使われ現代にも残るという事は庶民が使っていた言葉という事です。
かつお節、堅ぶしという言葉が使われている中で【おかか】が残ったのは日本の言霊信仰が原因。
夜に「鰹節」と言ってはいけない!?江戸の言葉のタブー
江戸時代、人々は夜を「闇」「死」「不浄」と結びつけて考え、夜には不吉とされる言葉を避ける習慣がありました。
これが 「夜言葉(よことば)」。
たとえば、こんな言葉が夜にはタブーとされました:
昼の言葉 | 夜の言い換え |
---|---|
鰹節(かつおぶし) | おかか |
野菜 | アオモノ |
塩 | ナミハナ |
水 | オヒヤ |
箸 | オテモト |
汁 | オミオツケ |
銭 | オアシ |
田楽 | オデン |
母 | オフクロ |
髪 | オミグシ |
この中でも「かつおぶし」は「勝男武士(かつおぶし)」という縁起のよい語呂を持っていたため、夜に口にするのは不吉とされ、「おかか」と言い換えていたのです。
夜言葉なんて聞いた事もないから江戸しぐさみたいな嘘八百かと思いきやネットを調べると嘘であるという情報は出てこない
ただ、長年の疑問が解消されてスッキリしています。
というのも野菜やアオモノ、水をお冷と言ったりするのが謎でした。
お冷を注文しても水が出てくるし水を注文してもお冷が出てくるわけです。
同じものに複数の名前がついているっておかしいですよね。
現代に残る「夜言葉」の名残り
現代でも、「おかか」や「おひや」「おでん」などは日常語として使われていますが、実はこれらの多くが江戸時代の夜言葉や女房詞の名残なんです。
言葉の背景には、文化や価値観、生活感覚が色濃く反映されています。
「おかか」という何気ない言葉にも、そんな江戸の人々の繊細な心配りが隠れているなんて、ちょっと面白くありませんか?
まとめ
- 「おかか」はもともと「かつおぶし」の夜の言い換え=夜言葉だった。
- 江戸時代には「夜にふさわしくない言葉」は言い換えるのがマナー。
- 「おかか」は女房詞に由来する丁寧語でもあり、そこから広まった。
- 現代にも「夜言葉」の名残がたくさん残っている!
次に「おかかおにぎり」を食べるときには、ぜひこの小話を思い出してみてくださいね。
きっと、味わいがひとつ増えるはずです!
ではでは(^ω^)ノシ
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