「月火水木金土日」。この順番、当たり前すぎて疑問に思ったことはありますか?
でも、理科で習う太陽系の並びは「水・金・地・火・木・土」です。曜日の順番とは、まるで違います。
実はこれ、間違ったわけでも、適当に決まったわけでもありません。
古代の人が考えた「時間のルール」が、そのまま今の曜日に残っているからです。
曜日の順番は「距離」ではなく「時間」で決まった
結論から言うと、曜日の順番は太陽系の実距離ではなく、「惑星時」という古代の時間割当てから決まったとされています。
「土・木・火・日・金・水・月」という並びを24時間に当てはめると、翌日の最初の星が3つずつズレる仕組みです。
その結果、「月火水木金土日」という独自の順番が生まれました。
さらに、当時は太陽や月も「惑星」として扱われていたことが前提です。
古代の人が考えた「7つの星」の並び
古代の人は、7つの天体を「地球から見た動き」で並べて考えていました。
土星が最も遅く、月が最も速く動いて見える。その順番が「土・木・火・日・金・水・月」です。
天動説というやつですね。
この並びを「カルデア順」と呼び、曜日の元になったとされています。
ただし、これは現在の天文学でいう惑星の並びとは別のルールです。
見た目にズレているように感じるのは、そのためです。
24時間で「3つズレる」仕組み
ここが最も面白いポイントです。
7つの星を1時間ずつ割り当て、24時間繰り返します。
すると、24÷7=3余り3。つまり、翌日の最初の星は3つ進むことになります。
土曜日の最初の星が土星なら、日曜日の最初の星は太陽。
その次は月、そして火星、水星、木星、金星へと続きます。
この「3つズレ」が、曜日の順番を生んだのです。
「土・木・火・日・金・水・月」→「月火水木金土日」になる仕組みを図解
結論から言うと、**「1 時間を交代で星が支配する」ルールを 24 時間繰り返すと、翌日の「最初の 1 時間」を担当する星が 3 つずつズレる**ため、結果的に「月火水木金土日」の順番になります。
図解:プラネタリーアワー(惑星時間)の仕組み
ステップ1:地球から遠い順に星を並べる(天動説)
古代の人は、地球から遠い順に以下の 7 つの天体が並んでいると考えていました。
```
【地球から遠い順】
土星 → 木星 → 火星 → 太陽 → 金星 → 水星 → 月
```
これを「1 時間ごとに交代で支配する」と考えました。
***
ステップ2:1 日目(土曜日)の 24 時間を割り当てる
1 日目の最初の 1 時間(0 時〜1 時)を**土星**が支配するとします。
【1 日目:土曜日】
01: 土星 02: 木星 03: 火星 04: 太陽 05: 金星 06: 水星 07: 月
08: 土星 09: 木星 10: 火星 11: 太陽 12: 金星 13: 水星 14: 月
15: 土星 16: 木星 17: 火星 18: 太陽 19: 金星 20: 水星 21: 月
22: 土星 23: 木星 24: 火星 ← 1 日目は「火星」で終了
ステップ3:2 日目(日曜日)の最初の 1 時間を確認
24 時間後(翌日の 0 時)は、**続きから**星を割り当てます。
【2 日目:日曜日】
01: 太陽 02: 金星 03: 水星 04: 月 05: 土星 06: 木星 07: 火星
08: 太陽 09: 金星 10: 水星 11: 月 12: 土星 13: 木星 14: 火星
15: 太陽 16: 金星 17: 水星 18: 月 19: 土星 20: 木星 21: 火星
22: 太陽 23: 金星 24: 水星 ← 2 日目は「水星」で終了
```
2 日目の最初の 1 時間を支配するのは**太陽** → これが「日曜日」の由来です。
***
ステップ4:3 日目以降も同じように続ける
```
【3 日目:月曜日】
01: 月 ← 3 日目の最初の 1 時間を支配するのは「月」
【4 日目:火曜日】
01: 火星 ← 4 日目の最初の 1 時間を支配するのは「火星」
【5 日目:水曜日】
01: 水星 ← 5 日目の最初の 1 時間を支配するのは「水星」
【6 日目:木曜日】
01: 木星 ← 6 日目の最初の 1 時間を支配するのは「木星」
【7 日目:金曜日】
01: 金星 ← 7 日目の最初の 1 時間を支配するのは「金星」
【8 日目:土曜日】
01: 土星 ← 8 日目の最初の 1 時間を支配するのは「土星」(1 週間の繰り返し)
```
結果:曜日の順番は「土・日・月・火・水・木・金」
各日の**最初の 1 時間**を担当する星を抜き出すと、以下の順番になります。
```
土星 → 太陽 → 月 → 火星 → 水星 → 木星 → 金星
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
土曜日 日曜日 月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
`
日本では「月曜日」を週の始まりとする習慣があるため、「月火水木金土日」として定着しました。
なぜ「3 つズレる」のか?(数学的な理由)
- 7 つの星を 1 時間ごとに割り当てる
- 1 日は 24 時間
- 24 を 7 で割ると、**24 ÷ 7 = 3 余り 3**
つまり、**24 時間経つと、星の順番が「3 つ分」ズレる**のです。
```
【1 日目の最初の星】土星
【2 日目の最初の星】土星 + 3 = 太陽
【3 日目の最初の星】太陽 + 3 = 月
【4 日目の最初の星】月 + 3 = 火星
【5 日目の最初の星】火星 + 3 = 水星
【6 日目の最初の星】水星 + 3 = 木星
【7 日目の最初の星】木星 + 3 = 金星
【8 日目の最初の星】金星 + 3 = 土星(1 週間の繰り返し)
```
***
語呂合わせで覚える
「**土木火日金水月**」→「**3 つ飛ばしで、日・月・火・水・木・金・土**」
- 土(土星)→ 3 つ飛ばし → 日(太陽)
- 日(太陽)→ 3 つ飛ばし → 月(月)
- 月(月)→ 3 つ飛ばし → 火(火星)
- 火(火星)→ 3 つ飛ばし → 水(水星)
- 水(水星)→ 3 つ飛ばし → 木(木星)
- 木(木星)→ 3 つ飛ばし → 金(金星)
- 金(金星)→ 3 つ飛ばし → 土(土星)
参考資料
- 朝日新聞 NIE「新聞でたまご」No.17(2006 年 6 月 26 日付)
- 大阪教育大学「曜日の順序と惑星の並びの関係」
- 天文情報「曜日はどうやって決まったの?」
- 子どもの科学「曜日はどうして星の名前なの?」
- Yahoo! 知恵袋「曜日の並び順の理由」 [detail.chiebukuro.yahoo.co](https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q119956921)
この仕組みを理解すれば、「土・木・火・日・金・水・月」から「月火水木金土日」になる理由がスッキリ分かります!
よくある誤解:「曜日は惑星の距離順」
よくある誤解に、「曜日の順番は惑星の距離順だ」と思ってしまうことがあります。
実際は、距離順ではなく“時間の割り当て”から曜日が決まったとされています。
太陽系の距離順は「水・金・地・火・木・土」ですが、曜日はそれとは無関係です。
古代の人は、太陽からの距離ではなく、「空での動き」で星を並べていました。
太陽と月も「惑星」だった時代
もう一つ、見落としがちなポイントがあります。
当時は、太陽や月も「惑星」として扱われていました。
「惑星」とは、恒星に対して動く天体すべてのことです。
そのため、七日週には太陽と月が含まれ、他の5つの星と同列に並んでいます。
現在の天文学とは、分類そのものが違うのです。
古代ローマで広まり、世界中に残った
この仕組みは、古代ローマで広まり、のちに世界中の曜日名に残りました。
英語の「Sunday(日曜日)」「Monday(月曜日)」も、太陽と月に由来します。
7曜の考え方は古代バビロニアで開発された概念(またメソポタミア文明だよ)
「曜日の並び順」はヘレニズム時代(エジプト×ギリシャ)で完成。
古代ローマでその考えが広まり8世紀頃(759年)に中国へ伝来、9世紀初頭(806年)に日本へ伝来とされています。
日本語の「日・月・火・水・木・金・土」も、同じルーツです。
古代の考え方が、現代の生活にそのまま残っている。
そう考えると、曜日の順番が少し違って見えてきませんか?
何気ない曜日の並びに、2千年以上の歴史が隠れている。
知れば知るほど、日常が少し面白く感じられるかもしれません。
ではでは(^ω^)ノシ
この記事もおすすめ
古代バビロニアとギルガメッシュの関係って?、FGO第七章の前に軽く書いておこう
なぜ円は360度と表記されるのか?――歴史編・数学編・現代編(他の単位)
なぜ金の純度が「24K」で表されるのか?銀やプラチナとの違いも解説

