イチョウの葉っぱって他の広葉樹や針葉樹と比べて特殊な形をしていますよね
針のように細い葉っぱや楕円形っぽい葉っぱがある中でイチョウは扇形です。
イチョウの葉っぱの形が他の植物と大きく異なる理由は、進化の歴史と生存戦略に関係しています。
1. イチョウは「生きた化石」
イチョウは約2億年以上前(ジュラ紀ごろ)から存在し、ほとんど形を変えずに生き残ってきた「生きた化石」と呼ばれる植物です。
現在のイチョウは、かつて広く繁栄していたイチョウ類の生き残りです。
ジュラ紀といえばブラキオサウルスやステゴサウルスが生きていた時代です
そんな時代からほとんど形を変えずに残っているのはすごいですね。
2. イチョウの葉は針葉樹と広葉樹の中間的な特徴を持つ
イチョウは見た目こそ広葉樹のように思えますが、分類上は裸子植物(針葉樹の仲間)に属します。
他の裸子植物(マツやスギなど)は細長い針葉を持っていますが、イチョウは扇形の独特な葉を持ち、進化の過程で独自の形状を発達させたと考えられています。
3. 扇形の葉のメリット
イチョウの葉が扇形なのは、過去の環境変化への適応と考えられます。
- 光を効率的に受ける:平たい形状なので、より多くの光を受けやすい。
- 水分調整がしやすい:葉の先が割れていることで、葉の表面積を調整し、乾燥に適応しやすい。
- 耐寒性・耐久性が高い:葉が比較的丈夫で、落葉することで厳しい環境にも対応できる。
4. 絶滅を逃れたイチョウの特殊性
多くのイチョウ類は氷河期などの環境変化で絶滅しましたが、現在のイチョウ(Ginkgo biloba)は生き残りました。
そのため、葉の形も他の植物とは大きく異なる、独自の形状を維持しているのです。
このように、イチョウの葉の形は古代からの進化の名残であり、環境適応の結果としてユニークな形をしているのです。
イチョウの葉の形が扇形になる理由
葉っぱの形は、細胞の数・大きさ・形で決まる
葉っぱを家に例えると、細胞はレンガのようなもの。
レンガが多いほど大きな家になり、1つ1つのレンガが大きくても家は大きくなる。
イチョウの葉は「細胞の数」で形が決まる
葉の形を決めるのは、新しい細胞が作られる「成長領域」の位置。
- 普通の葉(例:楕円形の葉)
- 根元に成長領域があり、成長とともに先端が広がる
- イチョウの葉
- 成長領域が先端にあるため、成長するにつれて先端がどんどん広がり、扇形になる
細胞の増え方を決めるタンパク質「AN3」
研究では、AN3タンパク質が細胞の数を制御し、成長領域の位置決めに関与している可能性があるとされる。
葉の大きさを変えるのは難しい
- 細胞の数を増やしても、細胞自体が膨らまないと葉は小さいまま
- 逆に細胞の数が減ると、1つ1つの細胞が大きくなり、大きさが補われる「補償作用」がある
イチョウの葉っぱに切れ込みがあるのとないのがあるのはなぜ?
イチョウは生きた化石と言われる植物ですが
イチョウよりも古い植物の化石を見るとたくさん切れ込みがあるタイプの葉っぱが発見されるそうです。
進化の過程できれいな扇形になりました。
木というのは1株に古い性質の葉っぱが顔を出す事がある。
根本の方から生えている葉っぱには切れ込みが入っているものが多く
逆に上の方はきれいな扇形になっている事が多い
まとめ
イチョウの葉っぱが特殊なのは生きた化石と呼ばれるくらい昔から形を変えずに残っているから
普通の植物は葉っぱの成長域が根本にあるのに対してイチョウの葉は成長域が先端にあり根本に向かって成長する
葉っぱに切れ込みがあったりするのは更に古い植物の葉っぱに近い性質が出るため
という事は?恐竜も銀杏を食べていたのかも?
そうだったらロマンがあるな
ではでは(^ω^)ノシ
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