タバコといえば、今や健康に悪いものの代名詞。
しかし、昔はまったく逆でした。なんとタバコは「万能薬」として医療に使われていたのです。
その中でも特に驚くべきは「タバコ浣腸」。一体どうしてこんな治療法が生まれたのでしょうか?
タバコ浣腸とは、タバコに含まれる有毒物質ニコチンを直腸から吸収させる目的で行われた歴史的な方法です。
これは主に17〜19世紀のヨーロッパで、溺れた人を蘇生させるための医療行為として使用されました。
昔、タバコは体に良いとされていてその一環としてタバコ浣腸なるものができた
当時は、タバコの煙を肛門から送り込むことで呼吸を刺激すると信じられていました。
タバコが「万能薬」だった時代
タバコがヨーロッパに伝わったのは15世紀ごろ。アメリカ大陸の先住民が使っていたタバコを見て、スペイン人が持ち帰ったのが始まりです。
当時のヨーロッパでは、タバコは嗜好品としてだけでなく、頭痛や歯痛、下痢止め、傷薬など、あらゆる病気に効くと信じられていました。
しかし、その効果が迷信だと気づくにはまだ時間がかかりました。
タバコ浣腸の登場
18世紀のイギリス、ロンドンを流れるテムズ川では水難事故が多発していました。
溺れて意識を失った人をどうにかして蘇生できないかと医師たちが考え出したのが「タバコ浣腸」です。
医師のウィリアム・ホーズとトーマス・コーガンが推進したこの方法は、お尻にチューブを挿し込んでタバコの煙を吹き込むというもの。
なぜお尻なのか?
- 体を温める — 溺れた人の体温を上げ、意識を取り戻させるため。
- 呼吸器を刺激する — 煙が呼吸を促すと考えられたため。
しかし、効果がないばかりか危険も伴いました。チューブを介して吸い込んでしまえば、コレラ菌に感染するリスクもあり、命がけの治療だったのです。
お尻にチューブを挿してタバコを吹き込むって何かもめちゃくちゃに聞こえますね
今、だとジョークにしか聞こえない事ですが当時は最先端の医療だったという事でしょう。
流行り廃りっぽい雰囲気もありますね(個人の感想)
ふいごの登場と人工呼吸へ
後に、医師たちは直接息を吹き込む代わりに「ふいご」を使うようになりました。
これで感染のリスクは下がりましたが、そもそもタバコ浣腸自体が無意味でした。結局、人工呼吸が効果的だとわかると、タバコ浣腸は姿を消していきます。
タバコ浣腸のその後
19世紀に入ると、タバコの有害性が明らかになり、医療目的で使われることはなくなりました。
今では「タバコ=健康に悪い」が常識ですが、もし18世紀のロンドンに生まれていたら、お尻にチューブを挿されていたかもしれません。
現代に生まれてよかったですね。
まとめ✅ タバコ浣腸の背景
目的: 呼吸停止や溺死からの蘇生
方法: 直腸に煙を送り込む装置(煙浣腸器)を使う
理論: ニコチンが体を刺激し、呼吸を再開させると考えられた
現代では効果がない事が分かっており廃れた医療です。
溺れた人を助けるために行われたそうです。
昔、溺れた人を助ける時は体を温めるのが良いとされていたそうです。
⚠️ 危険性
ニコチン中毒: タバコは非常に有毒であり、直腸からの吸収も早いため、致死的な中毒症状を引き起こすリスクが高い。
効果なし: 現代の医学的には、蘇生効果がないことが証明されている。
現代医学の視点
現在では、人工呼吸や心肺蘇生(CPR)が推奨されており、タバコ浣腸は完全に廃れています。
もし他にも関連したトリビアや歴史的な医療の話が気になるなら、教えてね!
ではでは(^ω^)ノシ
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