卵かけご飯と言えば朝ご飯の定番というイメージだけど、卵かけご飯がいつ食べられ始めたかと言うとかなり最近の話。
生卵を食べ始めたのが江戸後期、天保9年(1838年)に鍋島藩の『御次日記』でお客さんに饗応された献立の中に「御丼 生玉子」と書かれている。
江戸時代には生卵を食べる文化が生まれていた。
実際に卵かけご飯にして食べたのは1877年頃だそうです。
なんかはるか昔から食べられていてるものだとばかり思っていたけどそうじゃなかった。
卵を食べなかった日本人
鶏自体は弥生時代にはブタと一緒に伝来している。
卵かけご飯の歴史について調べてみたけど
鶏自体は弥生時代の頃にはいたらしい。
結構、古くからいるな〜#卵
— けいすけ/外出自粛中 (@kesuikemayaku) June 10, 2020
しかし、仏教の不殺生戒(生き物を故意に殺してはいけない)という教えが浸透し更に稲が神聖視され肉は穢れだと信じられた。
不殺生戒については本来の教えとは違う。
殺して良い生き物は小さい生き物と解説してるのが本来のものらしい。
なので長い間、日本では獣の肉は食べなかった。
天武天皇・聖武天皇の代にはニワトリをはじめとする殺生禁断令の詔(みことのり)が発せられ、ニワトリの卵も避けるべきとされた。
動物性タンパク質と言えば魚などの海の生き物でした。
南蛮人の影響で卵を食べるようになった
日本人が卵を食べるようになったのは戦国時代、西日本にポルトガル人とかオランダ人が入ってきてからです。
カステラとか天ぷらとか卵を使う料理はこの時代に生まれてる。
当時の日本って鶏はいたけど卵を食べないって感じだったけど
外国人の影響で食べるようになったのだから面白い。
八代将軍 徳川吉宗が養鶏を広める。
暴れん坊将軍なイメージの徳川吉宗だけど貧しい下級武士の助けになるように
小規模な採卵養鶏から始まりました。
金のない下級武士のアルバイト的な仕事として養鶏があった。
なのでこの時期から生卵が安く手に入るようになったのかな〜
天秤棒に卵を入れた桶を担いだ、卵売りが
「たまあーご、たまあーご」
と声を上げて売っていたそうです。
生卵に醤油を垂らしてというのは江戸後期になってから
生たまご 醤油の雲にきみの月
なんて川柳が生まれるくらいには生卵のぶっかけご飯は浸透していた。
生卵をかけた後に蒸していたそうですが。
卵かけご飯を始めて食べたのは岸田吟香
新聞記者であり実業家であった岸田吟香(きしだぎんこう)という人物が初めて卵かけご飯を食べ広めた人物とされている。
美作国久米北条郡垪和(はが)村大字中垪和字谷大瀬毘(現岡山県久米郡美咲町)出身。目薬「精錡水」(せいきすい)を販売するなど薬学界の立役者でもある。
卵かけご飯についての話は
昭和2年発行の「江戸生活研究 彗星 第二年 八月号」に書かれている。
荻原又仙子が書いた「明治初期の記者岸田吟香翁」という項にこんな風に書かれている(原文ママ、記述があるのは25ページ)。
翁は日報社を徐々退社する下組であった時、日々紙上が桜痴居士の主宰と替った、新聞の宣伝という名目で関西 中国へ序に自製の目薬 精錡水の販売をも兼用で長い旅行をされた。翁は毎朝、旅舎の朝飯に箸をつけず、兼て用意したものか左無くば旅舎に云い付けて鶏卵三四を取寄せ、食すだけの温飯一度に盛らせて鶏卵も皆打割り、カバンから焼塩と蕃椒(とうがらし)を出し、適宜に振りかけ鶏卵和(けいらんあえ)にして食されたものだ。<中略>シテ見ると翁が随輦(ずいれん)中に旅中の朝飯は此鶏卵飯であったらしい。
どうやら、ご飯を盛りつけてから生卵を落とすスタイルのようだ。
味付けは塩と唐辛子なのは時代を感じる。
岸田吟香という人が卵かけご飯を世に広めたという事らしい
まとめ
- 弥生時代から鶏自体はいたけど卵を食べる文化はなかった。
- 卵を食べるようになったのは室町時代からで戦国の世に南蛮人の食文化が影響されている。
- 江戸時代には暴れん坊将軍こと、八代将軍徳川吉宗が下級武士のために養鶏場を推奨した。
- 江戸時代には卵を食べる文化が定着していった。
- 明治時代には岸田吟香という人物が卵かけご飯を広めていった。
なので卵かけご飯が食べられるようになったのは明治時代から、
本格的に庶民の食べ物になったのはプロイラー方式が広まったおかげで卵が安くなってからだと思う。
卵は高級品だった時代もあるから卵かけご飯が広まったのは明治時代というよりもプロイラーが導入できた
戦後だと思う。
明治から戦前にかけて言えば鶏は資産だったのだろうな~
明治~戦前までは鶏1羽が1週間分の給料に匹敵するほど高額だったなんて話もあるし
卵かけご飯がいつ食べられるようになったのか?
明治時代から
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