【芦毛は走らない】という言葉があります。
実際問題、競馬の世界ではタマモクロスなど強い芦毛の馬は存在しています。
では、なぜ走らないなどと言う言葉が生まれたのか?
大川慶次郎回想録にて【芦毛の馬はクラシックを取れない】というジンクスを語る場面があるそうです。
面白いのが昔はそういう事を言われるのも納得だよねという意見もあった。
これは競馬を行うようになった歴史に関係があります
実は芦毛の馬が他の馬よりも劣っているという事ではないのです。
軍馬を調練するために競馬が行われていた
明治時代、サラブレッドを日本に輸入しより強い軍馬を育成するために
競馬などで競わせる事で強い馬に品種改良しようとしていました。
そんな中で芦毛の馬は灰色や白い毛色が目立ってしまうため
忌避された、遠くから目立つというのは軍馬として致命的
森の中や平原など、芦毛の馬は目立つ
弓や銃の的になってしまうからと忌避されたというわけです。
軍馬として需要がなかった
だから、芦毛の馬自体が少なかった。
これは世界的にもそうで軍馬に向かない馬だったから競馬でも活躍できなかった
血統によって強い馬を作る
競馬の世界では強い馬、レースで速い馬をかけ合わせる
つまり、血統が大事になる。
芦毛の馬はそもそも競馬に参加できなかった時期が長いため
品種改良の輪に参加できなかった
しかし、そういう縛りみたいなものが無くなって芦毛の馬もレースに参加するようになったため
強い馬が生まれるようになったというわけです。
強い芦毛の馬を紹介
芦毛の馬でクラシック競走(日本の牡馬三冠:皐月賞・日本ダービー・菊花賞、および牝馬三冠:桜花賞・オークス・秋華賞)に勝った名馬は少数ですが、強い馬も確かに存在しています。
以下に代表的な芦毛のクラシック勝ち馬を紹介します。
✅ メジロマックイーン(芦毛・牡馬)
- 菊花賞(1990年) 勝利
- 天皇賞(春)を2勝、宝塚記念も制し、長距離王者として名を残す。
- 芦毛の名馬の代表格。種牡馬としても一定の成功。
✅ クロフネ(芦毛・牡馬)※クラシック未勝利だが注目株
- 日本ダービーでは5着でしたが、ダート路線に転向後、武蔵野S・JCダート(当時)を圧勝し「最強ダート馬」と評価される。
- 芦毛×米国産の先駆的存在。
✅ ソダシ(芦毛・牝馬)
- 桜花賞(2021年) 勝利
- 史上初の「白毛馬(芦毛の変種)」によるクラシック制覇。
- 白く美しい馬体で話題性も高く、芝・マイル重賞で活躍。
✅ アエロリット(芦毛・牝馬)※クラシック未勝利だが2着実績あり
- NHKマイルC(G1)勝利、オークスでも好走(5着)。
- 中距離路線で強さを発揮。
他にクラシックには届かなかったが強かった芦毛馬:
- オグリキャップ:地方出身ながら中央G1を複数勝利。
- ゴールドシップ:皐月賞・菊花賞を制し、芦毛で三冠二冠を達成(!)
- ウオッカ:芦毛ではなく青鹿毛だが、白っぽく見えたため芦毛と間違えられることも。
まとめ
クラシック勝ちの芦毛馬は珍しいものの、メジロマックイーン・ゴールドシップ・ソダシといった「一時代を築いた名馬」も存在します。
「芦毛は走らない」は、今や完全に過去の迷信です。
芦毛の馬は走らないというのは昔、軍馬を作るために競馬をしていた時の名残
白馬は目立つから忌避されていたというのも面白いです。
銃で狙われやすいからという理由じゃしょうがないですね
ではでは(^ω^)ノシ