チョコアイスとバニラアイスをこすり合わせると、普通なら「混ざってしまう」と思いますよね。
ところが、動画では不思議なことが起こります。チョコアイスにはバニラが付き、バニラアイスにはチョコが付くのに、全体が一つのアイスのようには混ざりません。
この現象は、アイスの表面がこすられることで変化し、接触する場所を変えながら互いの表面が移動するためと考えられています。
ポイントは、単にくっつけるのではなく「こする」ことです。
YouTube動画
アイスは実は「完全に凍った水」ではない
まず知っておきたいのが、アイスクリームの中身です。
アイスは水だけでできた氷とは違い、水分のほかに糖分や乳脂肪、乳成分などを含んでいます。
しかも、アイスクリームでは水分がすべて凍っているわけではありません。
温度や配合によって凍っている水分の割合が変わり、凍っていない成分も残っています。
そのため、見た目はカチカチでも、内部や表面は純粋な氷とは少し違う状態です。
ここが、今回の現象を考えるうえで重要になります。
なぜ「くっつける」だけでなく「こする」と起こるのか?
2つのアイスを軽く押し付けただけなら、接触するのは基本的にその場所です。
ところが、こすると接触する場所が動きます。
チョコアイスの表面にバニラアイスが触れたまま移動し、次には別の場所が接触する。その逆も同時に起こります。
さらに、氷の表面では、内部とは異なる性質を持つ非常に薄い液体状に近い層が生じることが知られています。
氷の摩擦についても、温度や速度、表面の状態によって、表面の変形や局所的な融解などが関係するとされています。
アイスクリームそのものは純粋な氷ではありませんが、こうした氷表面の性質を踏まえると、こすった接触面が固定されたままではなく、押され、変形し、移動することがポイントだと考えられます。
つまり、
接触する
↓
こする
↓
表面が変形する
↓
接触する場所が移動する
↓
表面の一部が相手側へ移る
という流れです。
なぜチョコだけでなく、バニラも相手側に付くの?
ここが動画でもっとも不思議に見えるところでしょう。
「チョコアイスがバニラにくっつく」というだけなら、チョコ側に何か特別な接着作用があるようにも見えます。
しかし、こすっているのはチョコだけではありません。
バニラ側の表面も押され、変形し、チョコ側と接触しています。
そのため、チョコの表面の一部がバニラ側へ移るだけでなく、バニラの表面の一部もチョコ側へ移ることが起こり得ます。
つまり、これは「片方がもう片方に接着する」という一方向の現象よりも、こすり合わせによって双方の表面が変化し、互いの一部が付着する現象と考えるほうが自然です。
ここで重要なのは、必ず同じ場所で相互に付着しているとは限らないことです。
こすっている間は接触位置が動くため、チョコが付いた場所とバニラが付いた場所がずれることもあります。
動画を見ると「同じ場所でチョコとバニラが交換された」ように見えても、実際にはこすっている間に異なる場所が次々と接触しています。
「混ざった」のではなく「表面が移動した」と考える
この現象には、もう一つ誤解しやすいポイントがあります。
チョコとバニラの境目が残っていると、「なぜ混ざらないの?」と思いますよね。
実は、付着することと、全体が混ざることは別の現象です。
アイス全体が液体のように動いているわけではありません。
こすられた部分では表面が変形しやすくなりますが、内部まで一気に液状化するわけではありません。
そのため、表面の一部は相手側へ移っても、アイス全体が均一に混ざる状態にはなりにくいと考えられます。
イメージすると、
チョコアイス
→ 表面の一部がバニラ側へ移る
バニラアイス
→ 表面の一部がチョコ側へ移る
という状態です。
だから、見た目には「お互いにくっついたのに、全体としては混ざっていない」という不思議な状態になります。
実は「こする」という動作が現象を作っている
今回の動画で見落としやすいのが、アイスそのものよりも「動かし方」です。
2つをただ押し付けるだけなら、接触面は比較的限定されます。
しかし、こすると接触する場所が連続的に変わります。
さらに、摩擦による熱や圧力、表面の凹凸の変形などが加わるため、接触面の状態も変化します。氷同士の摩擦についても、温度や速度、表面の粗さなどによって挙動が変わることが実験で確認されています。
そのため、動画の「こする」という動作には意味があります。
「アイス同士がくっつく」のではなく、「こすりながら表面を接触させ続ける」ことで、互いの表面が移動しやすくなる。
これが、あの不思議な見た目につながっていると考えられます。
アイスの種類や温度でも結果は変わる
もちろん、どんなチョコアイスとバニラアイスでも同じ結果になるとは限りません。
アイスは商品によって、水分、糖分、脂肪などの配合や構造が異なります。
さらに、冷凍庫から出した直後なのか、少し室温に置いたものなのかでも、表面の硬さは変わります。
そのため、「チョコアイスなら必ずバニラに付き、バニラも必ずチョコに付く」という単純な現象ではありません。
温度や商品の状態によって、こすったときの柔らかさや表面の移動しやすさも変わると考えられます。
なぜこの現象が「え?」となるのか
この動画が面白いのは、普段の感覚と結果が少し違うからです。
「アイスをこすれば混ざる」と考えるのが普通ですが、実際にはチョコとバニラが完全に混ざるのではなく、それぞれの表面が相手側へ移ったような状態になります。
しかも、チョコ側にもバニラ、バニラ側にもチョコが付くため、「どちらがどちらにくっついたのか」という疑問まで生まれます。
そこで動画をよく見ると、重要なのは「くっつけたこと」ではありません。
こすったことで、接触する場所そのものが動いていたことです。
アイスの不思議な現象に見えて、実際には「表面」「摩擦」「温度」「接触面」という身近な物理現象が重なっています。
チョコとバニラが仲良く混ざったわけではなく、こすられた表面同士が少しずつ相手の領域へ入り込んだ。
そう考えると、あの動画の不思議な動きも少し身近に感じられるのではないでしょうか。
くっつけてこする事でちょっと柔らかくなった部分が削り取られている。
それが両方のアイスで起こるようにこすったという事ですね
ではでは(^ω^)ノシ
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