雷は空から地面へ落ちる。
おそらく、多くの人がそう習ったはずです。
ところが、雷のスロー映像を見ると不思議なことが起こります。まるで地面から空へ向かって光が駆け上がっているように見えるのです。
SNSでも「雷は実は下から上に走るらしい」という話題がたびたび注目を集めています。
では、学校で習った内容と映像では、どちらが正しいのでしょうか。
結論から言うと、どちらも間違いではありません。
実は雷は「上から下に道を作り、下から上に光る」という少し複雑な現象なのです。
雷が下から上に見える理由
雷が下から上に見えるのは、私たちが見ている部分と、実際に起きている現象にズレがあるからです。
雷は突然光っているように見えますが、その前には目に見えにくい準備段階があります。
まず、雷雲の中にたまった電気が地面へ向かって少しずつ進み、放電の通り道を作ります。
この段階は非常に暗いため、人の目ではほとんど確認できません。
その後、その通り道が完成すると、一気に大きな電流が流れます。
私たちが雷として認識している強烈な光は、この瞬間に発生するものです。
その光が地面側から空へ向かって進むように見えるため、雷が下から上へ伸びているように感じるのです。
つまり、雷が逆向きに動いているわけではなく、「見えている部分」が違うということになります。
分かりやすい解説
雷が光るのは電気が流れたのが直接の原因ではなくプラズマが発生したから
雷の通った道が高温に熱せれられて雷が発生する
雷が通ると、その経路の空気は一瞬で約2万~3万℃にも加熱されます。
すると、
- 空気中の窒素や酸素の電子がはぎ取られる
- イオンと電子が混ざった状態になる
- これをプラズマ状態という
になります。
プラズマ化した空気は非常に高温なので発光します。
電球のフィラメントや溶接の火花が光るのと似た原理です。
プラズマを解説すると物体は個体、液体、気体、プラズマの順番に原子の結びつきが弱くなります
気体になると原子、分子の結びつきが弱く自由に動き回る状態
プラズマは更に原子と分子が激しく動き回る状態
プラズマは気体よりも高温の状態になる。
地面に近づいた時に明るく見える理由
ここが誤解しやすいポイントです。
雷雲から降りてくる最初の放電(先導放電)は、
電流が小さい
光が弱い
ため、人間の目ではほとんど見えません。
しかし地面との接続が成立すると、
非常に大きな電流が流れる
プラズマ温度が急上昇する
一気に明るくなる
ため、急に雷が光ったように見えます。
雲から電流が下に流れて地面に接続すると一気に大きな電流が流れるからプラズマが発生する。
つまり雷は下から上に光が落ちて地面に接続した瞬間に一気にパワーアップしてプラズマをめちゃくちゃ作って光るパターンもあれば
雲からいきなり光が下へ落ちるパターンもある
人間に見えない電流が雲から流れて地面に接続して一気に大きな電流が流れて下から上へ一気に光るパターンもある。
「雷は上から下」と「雷は下から上」はなぜ両方正しいのか
ここで多くの人が混乱します。
雷は上から下なのか、それとも下から上なのか。
実は、この二つは別々の場面を見ているだけです。
放電の通り道を作る段階では、雲から地面へ向かう動きが起きています。
一方で、私たちの目に強く見える発光は、地面側から空へ向かうように広がります。
そのため、
「雷は上から下に落ちる」
という説明も正しく、
「雷は下から上に見える」
という説明も正しいのです。
一見すると矛盾しているようですが、現象のどの部分を見ているかの違いにすぎません。
実は学校で習ったのは“最後の瞬間”だけだった
雷に対する一般的なイメージは、空から地面へ一直線に落ちる光です。
しかし実際の雷は、もっと複雑な流れをたどります。
雲の中では氷や水の粒が激しくぶつかり合い、電気が分かれます。
雲の下側にはマイナスの電気が集まり、地面側にはプラスの電気が引き寄せられます。
そして両者の差が大きくなると放電が始まります。
つまり、雷は単純に「空から落ちる現象」ではなく、空と地面が電気でつながる現象なのです。
学校では分かりやすさを優先して「空から落ちる」と教わりますが、実際にはその前後にも重要な過程があります。
私たちが見ているのは、その中でも最も派手な瞬間だけなのです。
雷がギザギザになるのはなぜ?
雷の形を見ると、真っすぐではなくギザギザしています。
これにも理由があります。
空気は普段、電気を通しにくい性質を持っています。
そのため雷は、進みやすい場所を探しながら少しずつ進んでいきます。
その結果、道が何度も曲がり、枝分かれしながら伸びるため、あの独特なギザギザの形になるのです。
実際には、雷は一直線ではなく迷路を探すように進んでいると考えると分かりやすいかもしれません。
雷は怖いだけではない自然現象
雷は危険な現象ですが、昔から人々の暮らしとも深く関わってきました。
日本では雷が鳴ると雨が降り、作物が育つことから、豊作の前触れとして考えられていた地域もあります。
また、「稲妻」という言葉も、稲が実る時期に雷が多かったことが由来だとされています。
現代では雷は災害として扱われることが多いものの、昔の人にとっては自然の恵みを知らせる存在でもあったのです。
まとめ
雷が下から上に見えるのは錯覚ではありません。
雷はまず雲から地面へ向かって見えない通り道を作り、その後に強い光が発生します。
私たちが見ているのは、その光が広がる瞬間です。
だからこそ、
「雷は空から落ちる」
という説明も、
「雷は下から上に見える」
という説明も、どちらも正しいのです。
もし次に雷のスロー映像を見る機会があれば、光の動きに注目してみてください。
普段は見えない雷の本当の姿が、少しだけ見えてくるかもしれません。
ではでは(^ω^)ノシ
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