金の純度は「24K(カラット)」で表されますが、なぜ「24」という数字が使われるのでしょうか?
また、銀やプラチナは「1000分率(‰)」で純度を表しますが、なぜ金と違うのでしょうか?
本記事では、金・銀・プラチナの純度表記の違いを解説し、さらに「カラット(Karat)」と「カラット(Carat)」の違いについても詳しく説明します。
1. 金の純度が「24K」で表される理由
金の純度は「24分率」で表され、純金(100%)は24K と定義されています。
例えば、
18K = 18/24 = 75%の金(残り25%は銀や銅などの合金)
14K = 14/24 = 58.3%の金
1-1. なぜ「24分率」なのか?
「24」という数字が使われる理由には諸説ありますが、有力な説として次の2つが挙げられます。
古代の金貨の重量単位に由来
古代ローマ時代の金貨「ソリダス(Solidus)」の重量が約4.5グラムで、これが24等分されたことから、金の純度を24分率で表すようになったと考えられています。
分割しやすい数字であった
24は 2, 3, 4, 6, 8, 12, 24 で割ることができるため、分割基準として適していました。
パーセンテージという概念が生まれる前から人々は金の純度を気にしていたようです。
昔から金貨の純度を低くしたものが出回ったりしていた。
悪貨は良貨を駆逐する
なんて言葉もありますし
ビタ一文の語源になった鐚銭なんてものもある。
お金が金貨であった時代では金の純度は死活問題といえますね。
24分率とは全体を24として分割するという概念、これは1日が24時間という概念があった事から24分率が昔からあった。
2. 銀やプラチナの純度表記が異なる理由
金は「24K」で純度を表しますが、銀やプラチナは「1000分率(‰)」 で純度を表します。
例えば、
銀 925(スターリングシルバー) = 92.5% 純銀
プラチナ 950 = 95% 純プラチナ
2-1. なぜ1000分率が使われるのか?
銀やプラチナが1000分率で表記される理由は、産業用途と数学的な利便性 にあります。
銀やプラチナは工業用途が多い → より精密な純度管理が必要
1000分率の方が10進法に馴染みやすく計算しやすい
金は歴史的な経緯から24K表記が残りましたが、銀やプラチナは近代になって厳密な純度管理が求められたため、より直感的な1000分率が採用されました。
3. ダイヤモンドの「カラット」と金の「カラット」の違い
金と同じ「カラット(Karat)」という単位が、ダイヤモンドの重さを表すのにも使われますが、実はまったく異なる意味を持っています。
項目 | 金のカラット(Karat) | ダイヤモンドのカラット(Carat) |
---|---|---|
意味 | 金の純度(%) | 宝石の重さ(g) |
単位 | K(例:24K, 18K) | ct(例:1.5ct, 0.3ct) |
基準 | 24分率(24K=純金) | 1ct = 0.2g(200mg) |
起源 | 中世の金貨の純度表記 | イナゴマメの種の重さ |
3-1. ダイヤモンドのカラット(Carat)の由来
「カラット(Carat)」は、古代のイナゴマメ(キャロブ)の種子に由来します。
イナゴマメの種はどれもほぼ同じ重さ(約0.2g)だったため、宝石の重さの基準として使われるようになりました。
つまり、
金のカラット(Karat)は純度
ダイヤモンドのカラット(Carat)は重さ
という決定的な違いがあるので、混同しないように注意が必要です。
英語だと全くの別物なんだけど、カタカナで表記すると区別がつかなくなる
まとめ
金の純度は24K(カラット)で表されるのは、中世の金貨の伝統に由来
銀やプラチナは1000分率で純度を表すのは、近代の精密な管理基準のため
金のカラット(Karat)とダイヤモンドのカラット(Carat)は全く別物
Karat = 純度(24K = 純金)
Carat = 重さ(1ct = 0.2g)
このように、金や銀、プラチナ、ダイヤモンドにはそれぞれ異なる純度・重さの表記方法があり、それぞれの歴史的背景によって決まっています。
貴金属や宝石を選ぶ際は、これらの違いを理解しておくと役立ちます!
ではでは(^ω^)ノシ
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