食事の雑学

たくあんの黄色は着色料?どうして出る?着色料との違いと発酵の関係をわかりやすく解説

たくあんのあの鮮やかな黄色、スーパーで見ると「ほんとに自然なの?」って疑問に思うこと、ありますよね。この記事では

  • なぜ大根が黄色くなるのか(自然発色の仕組み)
  • 着色料を使ったたくあんとの違い
  • 着色=未発酵、ではないのか?
  • 市販品を選ぶときの見分け方や家庭でのポイント

を、やさしくまとめます。

 

 


ざっくり結論

  • 自然に黄色くなるたくあんは、大根に元々含まれる辛味成分が発酵や熟成の過程で化学変化を起こし、黄色い色素が生まれることで発色します。
  • 着色料を使ったたくあんは、色を早く・安定的に出すため(または見た目を鮮やかにするため)に天然色素(クチナシ、ウコンなど)や合成着色料が使われることがあります。
  • 着色=発酵していない、ではないですが、着色する商品には「発酵期間を短くして出荷を早める」などの理由で、発酵が浅めのものが比較的多い傾向があります。

自然に黄色くなる仕組み(かんたんに)

大根には「グルコシノレート」という成分が含まれていて、細胞が壊れると酵素(ミロシナーゼ)が作用してイソチオシアネート類(辛味成分のもと)を作ります。

これがさらに分解・変化して、中間体を経て黄色い色素(たとえばTPMTなど)が生成されます。

ポイントは、これらの反応が起こるのは「切る・干す・塩漬けして熟成する」などの発酵・熟成プロセスが進んだとき。温度や時間、塩分、pH(酸性度)、大根の品種(辛味の強さ)によって発色の速さや濃さが変わります。


化学・生化学的なメカニズム(詳しめ)

ここからは、もう少し化学的な目線で「たくあんの黄変」がどのように進むかを段階ごとに整理します。

専門用語はなるべく噛みくだいて説明します。

 

 

概要(段階ごとの流れ)

  1. 前準備(細胞の破壊)
    乾燥(干す)、切断、塩漬けなどで大根の細胞が壊れると、普段は分かれている成分と酵素が接触します。これが化学反応のスタートです。
  2. グルコシノレート → イソチオシアネートの生成
    大根に含まれるグルコシノレート類(辛味のもと)が、酵素(ミロシナーゼ)の働きで分解され、イソチオシアネート類(辛味や香りを生む化合物)を作ります。これが色変化の出発点になります。
  3. イソチオシアネートの変化と中間体形成
    イソチオシアネートは水や酵素のある環境で不安定になり、いくつかの分解や環状化を経て、中間体(硫黄を含む低分子化合物など)を生みます。これらの中間体が次の段階で重要な役割を果たします。
  4. 中間体とアミノ酸の反応 → 色素の前駆体へ
    中間体の一部がアミノ酸(たとえばトリプトファンなど)と縮合反応を起こし、色素の前駆体となる複合分子が作られます。この段階で“色を生むための化学骨格”が組み上がります。
  5. 最終的な黄色色素の生成と安定化
    さらに変化が進んで、黄色に見える安定した色素(研究で報告されているものの一例にTPMTのような化合物)が生成されます。この色素の量や種類が、見た目の黄色の濃淡や色味(黄土色寄りか鮮やかな黄色か)を決めます。

反応に影響する主な条件

  • 品種(辛味成分の多さ):辛味成分が多い大根ほど、色変化につながる前駆物質が多く、発色しやすい傾向があります。
  • 温度:温度が高めだと化学反応や微生物の働きが促進され、発色が早く進みます。逆に低温だとゆっくりになります。
  • 時間(熟成期間):時間をかけるほど反応は進み、色は濃くなる傾向があります。
  • pH(酸性度):中性〜やや酸性(pH5前後など)の条件が一部の反応で色素生成を助けることがあります。
  • 脱水・乾燥(干し工程):干すことで細胞がさらに壊れ、化学変化が進みやすくなります。
  • :生成した黄色色素は光に当たると退色(薄くなる)することがあるため、暗所で保存することが望ましい場合があります。

用語の補足(やさしく)

  • グルコシノレート:大根などアブラナ科に多い成分。これ自体は無害だが、壊れると辛味の元になる。
  • ミロシナーゼ:グルコシノレートを分解してイソチオシアネートを作る酵素。細胞が壊れないと役割を発揮しにくい。
  • イソチオシアネート:辛味や香りのもとになる化合物群。たくあんの黄色化反応の起点。
  • TPMTなどの黄色色素:研究で見つかっている、実際に黄色に見える分子の一例。専門的な長い名前の化合物です。

着色料を使う理由と種類

(前の章と重複しないよう簡潔に)着色の目的は主に「色を補う」「見た目を均一にする」「熟成時間を短縮して出荷したい」など。

使われる色素は天然(クチナシ、ウコン)か合成(食品用着色料)があります。

 

 

着色=発酵不足? 発酵の比較ポイント

着色しているからといって必ずしも発酵が不十分、というわけではありません。

ただし、大量生産品ではコストや流通の都合で熟成を短くして着色で見た目を整えるケースが多いので、「着色あり」の商品は発酵度が浅めのことが比較的多い、という傾向があります。

 

 

 

市販品の見分け方(買う前にチェック)

  1. 原材料表示を確認
    「着色料」「クチナシ色素」「ウコン」「黄色○号」などの表記があれば着色あり。
  2. 色の見た目
    極端に均一で鮮やかな黄色は着色の可能性が高い。自然発色は色むらがあったり、落ち着いた黄土色寄りになりがち。
  3. 風味
    発酵が進んでいるものは乳酸のほのかな酸味やうま味が感じられる。塩味だけ強い場合は発酵が浅いことがある。
  4. 商品説明を確認
    「ぬか漬け」「長期熟成」「天然発色」といった記載があれば自然発色寄りの可能性が高い。

家で自然発色のたくあんを作るときのコツ(ポイント)

  • 干す(乾燥)工程を入れる:細胞を壊して反応を進めるのに有効。
  • 温度を管理する:適度に温かいと発色が進むが、清潔にして雑菌が増えないよう注意。
  • 時間をかける:短期間で急いで作るより、ゆっくり熟成させると自然な黄色に近づきます。

 

 

 


まとめ

  • たくあんの黄色は**自然発色(発酵・化学変化)着色(色素添加)**の両方がありえる。
  • 着色=発酵していないとは断定できないが、着色で見た目を補う商品は発酵を短くすることが多く、発酵度が浅めの傾向がある。
  • 市販品を選ぶときは原材料表示商品説明、実際の風味で判断するのが確実。

 

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

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