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電車に乗っていると、決まって聞こえてくる「あの音」――ガタン、ゴトン。
子どものころは懐かしく感じた人もいれば、通勤中はうるさく感じる人もいるだろう。
では、あの音は一体どこから来るのか?そして、なぜ最近は昔ほど聞かなくなったのか。
本記事では、単純な擬音の由来から線路・車両の技術的背景まで、分かりやすく解説する。
1. シンプルに答えると:『継ぎ目』が主役
電車の「ガタンゴトン」は、基本的にはレールの継ぎ目(つなぎ目)を車輪が通過する衝撃が原因だ。
線路は長い鉄のレールをつなぎ合わせて作られている。
つなぎ目の部分にはわずかな段差や隙間があり、車輪がそこを通るときに衝撃が発生する。
耳に届く「ガタン」という音は、その衝撃が車体を伝わって車内に響くことで生じる。
わずかな段差が音を出していたというわけだ
2. なぜ継ぎ目があるのか?(熱膨張の話)
鉄は温度で伸びたり縮んだりする(熱膨張・収縮)。
特に日本のように季節による温度差が大きい場所では、長い鉄のレールがそのまま固定されていると、夏に伸びて曲がったり歪んだりして危険だ。
そのため、昔からレール同士の間に若干の余裕(隙間)を設け、温度変化に対応できるようにしている。つまり継ぎ目は、物理的・安全上の必須設計なのだ。
ぴったり作っても故障の元だから適度に隙間をあける必要があったというわけです。
鉄のレールなんて夏場は目玉焼きが焼けるくらい熱くなるし
そうなると鉄は膨張してしまう。
3. でも、“継ぎ目だけ”が全てではない
もちろん継ぎ目が主因だが、ほかにも音を悪化させる要素はある。
- 車輪とレールの表面状態:凹凸や錆、磨耗があると振動が増える。
- 枕木・バラスト(砕石)の状態:線路を支える構造が硬いと振動がそのまま車体に伝わる。
- 車両の構造(台車やサスペンション):振動を吸収する構造が弱いと音が大きくなる。
これらが複合して、“聞こえ方”や“揺れの大きさ”が決まる。
4. では、なぜ最近は静かになってきたのか?(技術の進化)
ここ数十年で、鉄道の音と振動を減らすための技術がいくつも導入された。代表的なのが以下の2つだ。
● ロングレール(長尺レール)の導入
以前のように短いレールを次々につなぐ方式ではなく、より長い一本のレールとして敷設する「ロングレール」が普及している。
継ぎ目そのものが減るため、車輪が段差を越える回数が激減し、結果として「ガタンゴトン」が起きにくくなる。
● 継ぎ目・継手の形状改良と防振技術
継ぎ目の接続方法を工夫して衝撃を和らげたり、継ぎ目自体を斜めに配置するなどして衝撃を分散させる工夫が施されている。
また、枕木や防振材の改善、車両側のサスペンションの進化も大きい。
これらが揃って、昔に比べて車内で聞く音がずいぶん穏やかになってきた。
5. 路線や車種で聞こえ方が違う理由
同じ電車でも、路線や車種によって「ガタンゴトン」の感じ方は変わる。
- 地下鉄や都市型電車:ロングレールや連続溶接が主流で線路が比較的平坦。遮音・防振も進んでいるため静か。
- 在来線(古い区間):老朽化や整備間隔、歴史的に継ぎ目が多い区間は音が出やすい。
- 新幹線など高速線:高速走行に対応した連続溶接や専用設計がされており、振動対策が徹底されているため比較的静か。
また、踏切や継ぎ目の多い複雑な設備が残る区間では、依然として独特の「ガタンゴトン感」が残っている。
6. ちょっと面白い観察ポイント(乗るときに気にしてみて)
- 連結部や車軸を意識して聞いてみると、擬音のリズムが“車輪→車体→次の継ぎ目”と時間差で重なっているのが分かることがある。
- 線路の継ぎ目が少ない区間では、揺れではなく「低周波」が感じられることがある。これは速度や車体の共振によるもので、音の性質が違う。
まとめ(結論)
電車の「ガタンゴトン」は、主にレールの継ぎ目を車輪が通過する衝撃によって生じる音だが、
実際にはレールの形状、枕木や砕石の状態、車両の構造など複数の要因が絡み合っている。
近年はロングレールや防振技術の普及によって、この音が減りつつある。
昔の「ガタンゴトン」を懐かしく思う人もいるだろうし、静かな通勤を歓迎する人もいるだろう。
どちらにしても、あの音が生まれる背景には鉄道技術の「安全」と「進化」の歴史が詰まっている。
この記事が面白かったら、あなたが『ガタンゴトン』を強く感じた路線やエピソードを教えてください。
ではでは(^ω^)ノシ
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