なぜ「ごたごた」と言うのか。この語源を調べてみると、鎌倉時代の禅僧・兀庵普寧の名前が関係しているという説に行き着きます。
日常的な言葉と歴史上の人物が結び付くのは不思議な話ですが、そこには当時の出来事や人々の受け止め方が反映されていると考えられています。
ごたごたはどんな意味で使われてきたのか
「ごたごた」は、物事がうまくまとまらない様子や、もめ事が続く状態を表す言葉として広く使われてきました。
雑然として秩序がない、話がこじれるといった場面で自然に口に出る語です。
江戸時代にはすでに文献に登場しており、日常語として定着していたとされています。
語の使われ方を見る限り、混乱や争いが続く様子を感覚的に表した言葉として広がったと考えられています。
一方で、こうした意味の広がりとは別に、ある人物の名に由来するという説も語り継がれてきました。
鎌倉時代に来日した禅僧・兀庵普寧
兀庵普寧(ごったん ふねい)は南宋から日本へ渡ってきた臨済宗の僧です。鎌倉時代に来日し、建長寺などで活動した人物として記録に残っています。
北条氏の庇護を受け、日本の禅の発展に関わった存在とされています。
名前の読みは「ごったん」。この響きが、のちに言葉として広がったという説が知られています。
当時の禅僧は、厳しい修行や独特の思想を持つことで知られていました。
外国から来た僧であれば、言葉や考え方の違いから周囲との摩擦が生まれることもあったはずです。
そうした背景が、語源説と結び付けて語られるようになったと考えられています。
彼の説法がややこしく分かりにくい込み入っていた事がごったんみたいからのごたごたになったという説ですね。
「ごったんごったん」から生まれたという説
古くから伝えられている話では、兀庵の話す内容は難解で、周囲が理解に苦しむことがあったとされています。
議論ややり取りが複雑になり、寺の中が落ち着かない雰囲気になることもあったと語られます。
そこから、人々が「ごったんごったん」と言い合う様子を、混乱やもめ事の例えとして使い始めた。
やがて音が縮まり、「ごたごた」という言葉として定着した、という流れです。
歴史上の人物の名前が、日常語に変化していく例は珍しくありません。
言いやすい音がそのまま残り、意味が広がっていくことがあります。
この語源説も、そうした過程を想像させる話として知られています。
ただし辞書では別の見方もされている
ここで少し意外な点があります。辞書では「ごたごた」を、混乱した状態を表す擬態語として説明しているものが多く、特定の人物が語源だと断定してはいません。
つまり、兀庵普寧に由来するという話は有名ではあるものの、確実な語源として広く認められているわけではないとされています。
あくまで伝承の一つとして紹介されることが多い立場です。
この違いが面白いところです。歴史上の人物と結び付いた話が広まり、言葉の背景として語られるようになった可能性も考えられます。
真相はさだかじゃないというのが歴史の面白みです。
辞書でそこまで詳しく解説する意味もないですし
「ごった返す」「ごった煮」とのつながり
「ごった返す」や「ごった煮」といった言葉も、似た響きを持っています。
人や物が入り混じる様子を表す点では、「ごたごた」と共通する感覚があります。
これらも同じ「ごった」という音から広がった仲間の言葉と見ることができます。
兀庵の名前に結び付けて語られることもありますが、音の印象から自然に生まれた表現である可能性もあるとされています。
似た意味の語が増えていくうちに、それぞれが別の場面で使われるようになったのかもしれません。
ごった煮、ごった返す、ごちゃごちゃ、ごちゃ混ぜなどなど
基本的にごたごたから派生した言葉である事は間違いないですね
名前と日常語が交差する面白さ
普段何気なく使う「ごたごた」という言葉が、鎌倉時代の禅僧の名前と結び付けて語られているのは興味深い話です。
確かな語源と断言はできないものの、そうした説が長く語り継がれてきたこと自体が、人々の記憶に残りやすい響きだった証とも考えられます。
日常の言葉の中には、こうした歴史の影がひっそり残っているものが少なくありません。
ふとした会話で「ごたごたの語源は禅僧の名前という説があるらしい」と話せば、思わぬ雑学として印象に残るかもしれません。
ではでは(^ω^)ノシ
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