スパルタ教育というのは厳しい教育をすることを言います
辞書などで調べると
厳しい訓練のような教育を施すことを言います。
その語源を調べると非常に古い言葉だと思われます
どんな厳しい教育をしていたか紹介します。
スパルタとはどういう国?
スパルタは古代ギリシャに存在したポリスでアテネと対抗した有力な国
少数の市民が多数の奴隷(ヘイロータイ)と半自由民(ペリオイコイ)を支配するため厳しい軍国主義体制の国
紀元前12世紀にピンドス山の辺りから南下してきたドーリア人が征服して作ったポリスがスパルタです。
国家の主権は民会にあって、二人の王を含む三〇人の長老からなる長老会が民会にかける提案を用意する
またギリシャ最強の重装歩兵、ファランクスを駆使して戦っていた。
スパルタの軍国主義体制を作った人物がリュクルゴスという人物。
リュクルゴスがスパルタ教育を青少年に施していった。
スパルタ教育の内容
スパルタ兵の強さは過酷な教育にある。
苛烈すぎて令和に生きる日本人には理解不能な感覚
赤ちゃんの頃から選別
産まれたばかりの赤ちゃんから選別が始まっており
健康に育つか?病気はないか?などを調べ
軍人の足を引っ張らないかもチェックされていた
長老たちがチェックを行い不合格だった赤ちゃんはアポタテイという穴に落とされ捨てられた
もしくは谷に落とされたと言います。
母親と暮らせるのは7歳まで
スパルタでは七歳になると子供は軍隊に入ります。
軍隊は男しかおらずその中で集団生活を送る
子供の頃から軍隊の訓練をウケているわけですから
「スパルタのファランクスは一隊が1匹の生き物のようだ」
と揶揄されています。
暴力OK?
スパルタでは暴力やいじめは認めれていた
現代の感覚だと信じられない話ですがスパルタではいじめや暴力が肯定されていたと言われています
それを推奨されていた資料なども見つかっているそうです。
その目的が【如何なる不条理にも、くじけない強靭な精神を養うための修行」だと考えられていたようです。
教師も鞭を使っていた
教師は常に鞭を持ち厳しい態度で教え子に臨んだようです。
とはいえ威張っているだけではダメであまりにも理不尽な行為をしていれば上官に罰せられることになる。
成人の儀式
スパルタでは13歳になると成人の儀式が行われ
その内容は13歳になった子供は短剣1本だけで街を追放されます。
文字通り短剣1本だけです。
服も剥ぎ取られた状態で追放されます。
街を追放された少年はヘイロータイ(奴隷)から略奪を行い生活することを余儀なくされる。
生活必需品は全て自分で用意して生活する。
この生活を1年間耐えることが出来ると一人前になったと認められることになります。
ただ、ヘイロータイの方々から見れば最悪でしょうね
盗みは認められていた
当たり前ですが日本では盗みは犯罪です。
スパルタでは盗みが認められていた。
正確に言えば「見つからなければ盗みはOK」
見つかって捕まれば処罰されてしまうので現代人的には非常に奇妙でした。
この教えは油断してはいけないという戒めだったのかもしれません
口頭質問があった
軍の施設で上官から
「最強の男は誰か」、「あいつはどう思うか」などの質問をされ
上手く答えられないと鞭で叩かれたりしたそうです。
記録によると教官に親指を噛みつかれたという話もあるほどです。
学問は敵だった
スパルタでは強さ以外のことを学んではいけないことになっており
文字の読み書きや計算など戦争で必要だと判断された場合のみ教えられたそうです。
芸術とか哲学とかは徹底的に排除したようです。
アテネでは「世の中の仕組みや数学、哲学」などの学問が流行り
ソフィストと呼ばれる弁論術が流行ったことを考えると全く違う文化ですね
クリュプティアと呼ばれる訓練
クリュプティアと呼ばれる訓練は少年に短剣を渡して
ヘイロータイを狩る訓練を行います。
クリュプティアでは食料と短剣を与えられ夜になるとヘイロータイを襲撃していました。
スパルタでは普通に生活しているヘイロータイを狩ることで戦争に向けて訓練していました。
スパルタの食事はクソ不味い
スパルタの食事はクソ不味かったという話があります。
美食は、人間を軟弱にさせると考えていたようで、不味い飯を食っていたというわけです。
外国人がスパルタ軍の規律や飯の不味さを知った人が「スパルタ兵が死を恐れない理由がよくわかった」という言葉も残っています。
過酷な食事をしていたスパルタ兵ですが戦争に勝った時は美味い飯が食えたそうです。
女性は3人の男性に嫁ぐ
女性は15歳になったら3人の男性と結婚する
一夫多妻はイスラム教なら珍しくはないが
多夫一妻は珍しい
スパルタの場合、戦争で男が死んでしまうから
女性が未亡人にならないために、3人の夫が与えられる
結婚する男性の年齢は30歳以上
スパルタ男は30歳まで軍隊で集団生活を送る、15歳の女性に充てられる3人の男性は全て30歳以上
老衰は恥?
スパルタで称賛される死に方は戦死であり
老衰で亡くなるのは論外
スパルタ軍は定年制で60歳になるまで戦いに身を置くことになります。
そう考えると老衰で亡くなるのは珍しいというか
現代人的な視点だと運と実力があったから生き残った人になるのですが
スパルタの政治は長老会と二人の王が行っており
軍を定年で止めた60歳以上の人物でないと入れない決まりがある。
60歳以上の老人が重宝されなかったわけでもない
長老会のメンバーは終身制だったとされています。
戦死した人に関しても身体の前面に傷があるなら誇らしく
背中に傷があるのは恥とされていました。
スパルタ教育が必要な理由
スパルタではかなり厳しい教育を行っていたのですが
なぜ、そんな必要があるのかと言えば奴隷(ヘイロータイ)と半自由民(ペリオイコイ)が9割であり
1割のスパルタ人で管理するのだから
スパルタ人は強くないと行けなかった。
とはいえ、ヘイロータイにいろいろやらかし過ぎな気がします
まとめ
スパルタ教育の語源は古代ギリシャに存在したポリス
スパルタが由来。
厳しい教育で強い戦士を育成していたためスパルタ教育という言葉が残った
男子は
- 赤ちゃんの段階から選別し
- 7歳で親元を離れ軍で生活する
- 暴力OK
- 教師も鞭を使う
- 13歳で短剣一つで放り出す成人の儀式
- 見つからなければ盗みはOK
- 戦争に関係ない学問は禁止(簡単な読み書きや計算はできる)
- クリュプティア、少年が奴隷を狩る訓練をする
- 料理はクソ不味い
- 15歳の女性は3人の男に嫁ぐ
- 戦死こそ誉れ、老衰なんかは恥
なんというかThe蛮族という感じ
奴隷を狩る訓練うんぬんは鎌倉時代の武士が通行人を弓で射てとかやってたから
日本人も昔は蛮族だったんだけど
赤ちゃんの選別はマジでエグいというか酷い
そのせいで人口が減ったから滅亡したという説もある。
赤ちゃん、選別して奴隷は定期的に狩ってたらそりゃそうなるよ
ではでは(^ω^)ノシ
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