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黒潮大蛇行 — 過去の事例をまじえて紹介!

こんにちは!今回は「過去に起こった黒潮大蛇行」について、代表的な事例とその影響をわかりやすくまとめます。

専門用語はなるべく噛み砕いて、研究機関や気象庁のデータを参照しながら書くので、根拠付きの読み物として使えます。


黒潮の大蛇行って何でしたっけ?(ざっくりおさらい)

黒潮は日本の南を流れる暖流で、普段は比較的まっすぐ北東に流れています。

でもときどき紀伊半島〜東海沖で大きく南へ迂回して「大蛇行(Large Meander)」という流路になります。

この流れが長く続くと、沿岸の海水温や気候、漁業に大きな影響が出ます。(海洋研究開発機構, 気象庁データ)

 

 


過去の主な大蛇行(年表風にまとめ)

気象庁や海洋研究機関の判定では、1960年代以降に複数回の大蛇行期間が確認されています。なかでもブログで押さえておきたい代表例は次の通りです。

  • 1970年代後半〜1990年代初め:この時期は大蛇行の発生が比較的頻繁に観測されました(複数の期間)。(気象庁データ)
  • 2004年の大蛇行(短期):2004年夏に大きな海洋・気象変動があり、2004年7月〜2005年8月にかけて大蛇行の状態が観測されました。台風や海洋撹拌が影響した可能性が指摘されています。(気象庁, 気象庁データ)
  • 2017年〜(長期):2017年8月に発生した大蛇行は観測史上でも注目される長期事例となり、約7年9か月(2017年8月〜2025年4月) にわたって継続し、2025年4月に終息が確認されました(気象庁・海上保安庁の発表)。この長期化は漁業や沿岸気象に大きな影響を与えました。(気象庁, 海運局)

参考:気象庁・JAMSTECは1960年代以降の流路変化を総合的に解析しており、「ある緯度より南に安定して流れる」期間を大蛇行として判定しています。(海洋研究開発機構, 気象庁データ)


代表的な事例をもう少し詳しく — 2004年と2017年

2004年のケース

2004年は、台風や海洋のかき混ぜが強まり、海域の水温分布や渦の発達が変化したことで大蛇行の発生に寄与したと考えられています。

2004年の夏〜秋は日本付近の台風経路も特徴的で、海面の鉛直混合や冷水渦の形成が黒潮流路に作用した可能性が示唆されています。(気象庁, J-STAGE)

 

2017年以降(長期大蛇行)

2017年8月に始まった大蛇行は長期にわたって継続し、沿岸の海水温や漁獲の様相を大きく変えました。

長期間にわたることで、南方系生物の出現頻度が上がったり、回遊魚の漁場が遠のいて水揚げが減るなど、社会経済的な影響も顕著になりました。

7年超の継続は観測史上でも異例で、終息(直進型への復帰)が確認された際には気象庁・海上保安庁が公式に発表しました。(気象庁, 海運局)

 

 


大蛇行が何度も起きる理由(仕組みのまとめ)

  • 冷水渦・渦の発生:黒潮の進路近くに冷たい渦(冷水渦)が発生すると、流れを押し戻したり迂回させる力が働きます。これが大蛇行を作る主因の一つ。(海洋研究開発機構)
  • 台風や季節循環の影響:強い台風による海の混合が、海温・密度構造を変えて冷水渦を強化することがあり、これが誘因となる可能性があります(2004年事例など)。(気象庁)
  • 自然の変動と周期性:観測データにはある程度の変動・周期性が見られ、長期の海洋大循環や気候の変動と絡んで発生・消滅を繰り返します。(気象庁データ)

過去の大蛇行がもたらした「現実的な影響」

漁業の変化:沿岸でとれる魚種や漁獲量が大きく変動。カツオやブリなど回遊魚の漁場が遠ざかり、水揚げが減る地域が出ました。

一方、暖海性の生物が沿岸で増えるケースもあり、漁業構造の変化を促しました。(海洋研究開発機構)

海水温の異常:近岸の海水温が平年と比べて変動し、養殖や海藻類(ワカメ等)に影響が出ることがあります。(気象庁データ)

気候・降水パターンへの影響:海面水温の分布が変わることで蒸発や大気の状態が変化し、夏季の高温多湿化や局地豪雨の発生に影響することが報告されています(特に長期大蛇行の期間)。(気象庁, 海洋研究開発機構)

 

 

黒潮大蛇行と気温の関係:どうして暖かくなる?

  • 海面水温の上昇 → 蒸発量の増加 → 大気中の水蒸気の増加 → 温室効果的に気温上昇
    JAMSTECによるスーパーコンピュータ・シミュレーションでは、黒潮大蛇行による沿岸部の昇温により関東周辺の気温が約 0.6℃上昇するという結果が得られました。同時に湿度も上がり、不快指数80以上の“蒸し暑い日”が約6割増加したという報告もあります。海洋研究開発機構

  • 東北大学などの研究
    Tohoku Universityを中心とした研究では、衛星データやAMeDAS観測から、黒潮大蛇行がもたらす水蒸気の増加が関東の気温上昇に影響していると結論づけています。こちらでも関東地域の気温が約 0.6℃高くなるとされており、湿度上昇による不快感の増大も指摘されています。東北大学

  • 統計解析でも同傾向
    気象データの解析に基づく統計研究でも、関東–東海地方は夏に大蛇行期間中より高温になる傾向が観測されています。American Meteorological Society Journals

  • レビュー論文のまとめ
    総合的レビューでは、黒潮大蛇行(LM)は海洋条件の大幅な変化を引き起こし、その結果、大気と気候にも影響を及ぼすと整理されています。SpringerLink

 

 


まとめ(ブログの締め向け)

過去の大蛇行事例を見ると、「黒潮の流れが変わる → 海の温度や生態が変わる → 気候や漁業が揺らぐ」という一連の影響がはっきり見えてきます。

特に2004年の短期事例2017年からの長期事例は、メカニズム(渦・台風の影響)と社会的影響の両面で学ぶ点が多く、今後の監視・予測の重要性を示しています。(気象庁, 気象庁データ)

黒潮大蛇行が始まると気温が上がるという事なので2026年(令和8年)は例年よりも涼しい夏になるかもしれませんね

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

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参考・出典(詳しく読みたい方向け)

  • JAMSTEC(海洋研究開発機構) — 黒潮大蛇行の歴史・解説。(海洋研究開発機構)
  • 気象庁データページ — 黒潮流路の経年変化と判定基準。(気象庁データ)
  • 気象庁(報道・発表) — 2017年発生の大蛇行の継続・終息に関する発表。(気象庁)
  • 海上保安庁(発表) — 大蛇行の終息に関する告知。(海運局)
  • 気象庁(2004年の台風・豪雨に関する報告書) — 2004年の台風・海象の解析資料。(気象庁)

 

 

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