梅雨の庭や公園で目を引くアジサイ。色鮮やかな大輪の西洋アジサイと、和の繊細さを感じさせる日本アジサイ(ガクアジサイ・ヤマアジサイ)。
同じ“アジサイ”でも、その起源から見た目、育て方まで、さまざまな違いがあります。
本記事では、西洋アジサイ(ハイドランジア)と日本アジサイ(ガクアジサイ/ヤマアジサイ)を比較し、それぞれの特徴と選び方のポイントをまとめました。
1. 起源と歴史
| 項目 | 西洋アジサイ(Hydrangea macrophylla系) | 日本アジサイ(ガク・ヤマ系) |
|---|---|---|
| 原産地・ルーツ | 東アジア原産の日本固有種を18世紀に欧州で品種改良後、逆輸入した園芸系統。 | 日本(本州以南)や朝鮮半島原産の野生種をもとにした原種グループ。 |
| 歴史 | 18世紀後半からヨーロッパで多彩な園芸品種化。 | 古来より日本の庭木・野山に自生し、庭園文化とともに愛されてきた。 |
実はアジサイって日本原産で中国へ輸出されそこから世界各地に伝わっていったという経緯がある。
ヨーロッパで品種改良され日本へ逆輸入されたものが西洋アジサイというわけです
また日本で品種改良されたアジサイはホンアジサイといいます。
2. 花の形とボリューム感
| 特徴 | 西洋アジサイ | 日本アジサイ(ガク・ヤマ) |
|---|---|---|
| 咲き方 | 大きな球状(手まり咲き)装飾花が主役 | 額縁状(ガク咲き)中心に小さな両性花が存在、花房は控えめ |
| 花房サイズ | 直径20〜30cm以上の大輪 | 直径10cm前後の小ぶり |
| 見た目の印象 | 豪華・華やか | 上品・和風・繊細 |
3. 花色と色変化のバリエーション
- 西洋アジサイ:青・紫・ピンクはもちろん、赤、緑、ツートンカラー、ディープパープルなど多様。土壌pHで色を調整しやすい。
- ガクアジサイ:青や淡いピンク、紫系の落ち着いた色合いが多い。自然の色変化(環境によるニュアンス)が魅力。
- ヤマアジサイ:日光や土壌で色調が変化しやすく、開花期間中に微妙に色が移り変わる風情が楽しめる。
4. 葉や全体のフォルム
| 項目 | 西洋アジサイ | 日本アジサイ(ガク・ヤマ) |
|---|---|---|
| 葉の特徴 | 厚みがあり光沢。大きく、存在感のある緑葉。 | ガクアジサイはやや薄く丸み、ヤマアジサイは小さくうぶ毛多め。 |
| 全体のスタイル | ボリューム重視、コントラストの効いた樹形 | 自然風の樹形・繊細なシルエット |
5. 栽培の違いと育てやすさ
- 西洋アジサイ
- 日陰から半日陰が向くが、明るめの日光も好む品種あり。
- 花芽は前年枝に付くため、開花後の剪定タイミングが重要。
- 花もちが良く、肥料や水管理で豪華な花房を維持しやすい。
- 日本アジサイ
- 日陰や乾燥にも強く、放置気味でも開花しやすい。
- 冬から春先にかけての剪定は控えめに。ヤマアジサイは自然樹形を尊重。
6. 選び方のポイント
- 華やかさ重視 → 西洋アジサイ:大輪でカラーバリエ豊富。
- 和風・ナチュラルテイスト → ガクアジサイ:上品な額縁咲き。
- 野趣と色変化 → ヤマアジサイ:小型で移ろいの美。
- お手入れの手軽さ → 日本アジサイ:放任でも育ちやすい。
- 花色調整 → 西洋アジサイは土壌pHで確実に色を変えたい方に最適。
日本で見かけるアジサイには、西洋アジサイや基本のガクアジサイ・ヤマアジサイに加え、さまざまな種類があります。以下に代表的な種類と特徴をまとめました。
主なアジサイの種類と特徴
1. ヤマアジサイ(Mountain Hydrangea|Hydrangea serrata)
- 小型で控えめな花、自然な和風の風合い。暑さに強く、控えめに咲きます。
- 代表品種:
- シチダンカ(Shichidanka):八重の装飾花で剣状、星形のように見える
- ベニガク(Benigaku):白から日光で紅色に変化する独特の紅額
- アマチャ/天城アマチャ(Amacha/Amagi Amacha):甘茶として葉が利用される。色変わらず白~淡青
2. 本アジサイ(Honajisai/Mophead Hydrangea|Hydrangea macrophylla)
- 大きな丸い花房で華やか。日本で栽培されている最もスタンダードな品種。
- 「本アジサイ」は花房径が30cmほどにもなり、「モップのような(mophead)」形状。
3. スムースアジサイ(Smooth Hydrangea|Hydrangea arborescens)
- 「アナベル(Annabelle)」などの品種で、純白やライムグリーンの丸花房が魅力。寒冷地にも強く育てやすい。
4. パニクラータアジサイ(Panicle Hydrangea|Hydrangea paniculata)
- 円錐状に咲く大型花房。最初は白、その後ピンクやグリーンに変化する品種も。日当たりや暑さに強く、剪定による再花芽形成も得意です。
5. クライミングアジサイ(Climbing Hydrangea|Hydrangea petiolaris / scandens)
- つる性で壁面やフェンスを覆うように咲く品種。白いレース状の小花が魅力で、庭のアクセントに最適。
6. カシワバアジサイ(Oakleaf Hydrangea|Hydrangea quercifolia)
- 大きく切れ込みのある葉が特徴。白い花房と秋の紅葉も楽しめる人気種。
7. ヒラタミズキ属の近縁種(Hydrangea involucrata, Hydrangea hirta など)
- 比較的小型で野生的な趣がある。清楚な青やピンクの小花群が特徴。
タイプ別まとめ表
| アジサイの種類 | 学名/英名 | 特徴 |
|---|---|---|
| ヤマアジサイ | H. serrata(例:シチダンカ) | 小型、和風、色の変化が自然 |
| 本アジサイ(西洋タイプ) | H. macrophylla | 豪華な丸花房、多彩な色彩 |
| スムースアジサイ | H. arborescens(アナベル) | 白・ライム、涼しげで強健 |
| パニクラータアジサイ | H. paniculata | 円錐形、日当たり対応、花色変化あり |
| クライミングアジサイ | H. petiolaris / scandens | つる性、壁やフェンス向き、白い小花 |
| カシワバアジサイ | H. quercifolia | 独特の葉、花後の紅葉も楽しめる |
| その他の野生種 | H. involucrata, hirta etc. | 小花、野趣ある姿、小さめの株 |
誰に向いている?
- 華やかな花を庭でしっかり楽しみたい方 → 本アジサイ系(西洋アジサイ)がオススメ
- 控えめで和の趣、自然な雰囲気を好む方 → ヤマアジサイや野生種がぴったり
- 白い花が好き、育てやすさ重視の方 → アナベルなどスムースアジサイは個性的で丈夫
- 壁面緑化やつるものに挑戦したい方 → クライミングアジサイが映えます
もし気になる品種や、「剪定方法」「花色を変える土作り」「鉢植えに向く小型種」などがあれば、詳しくご案内できますので、ぜひお知らせください
まとめ
同じアジサイでも、西洋アジサイは豪華で多色展開が魅力、日本アジサイ(ガク/ヤマ)は和の繊細さと育てやすさが特長。
庭や鉢植え、シーンに合わせて選べば、梅雨の期間がもっと楽しくなるはずです。ぜひこれを機に、自分好みのアジサイを育ててみてください
ではでは(^ω^)ノシ
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