歴史の雑学

ローンの起源 — 歴史をたどって分かりやすく整理してみた

 

 

「お金を借りる」──それは現代では当たり前の行為だけど、実はその仕組みには数千年の歴史がある。
この記事ではまずローン(貸付)の起源)を古代から押さえたうえで、そこから派生した住宅ローンの起源へとつなげ、

現代の住宅ローンがどうして今の形になったのかをシンプルに整理します。


1. ローン(貸付)の起源:信用経済の始まり

メソポタミア:貨幣登場前の貸し借り(紀元前3000年頃)

最も古い記録はメソポタミア。まだ貨幣が普及していない時代、穀物(大麦)や家畜、種子が“貸し物”として扱われ、借用書や記録(粘土板)が残されている。

神殿や寺院が貯蔵と貸付の役割を担い、今でいう銀行の原型的な機能を果たしていた。法律(ハンムラビ法典)には利率や契約の取り決めが書かれているのも有名な話。

 

 

古代ローマ:契約と利息、担保の概念

ローマでは個人間での貸付や商業的な融資が発達。無利息の貸与(mutuum)や利息を伴う契約(fenus)などがあり、

土地や不動産を担保にする考え方も使われていた。債務不履行に対する社会的制裁も厳しかった。

 

 

 

中世〜ルネサンス:宗教と「利息(ウサリー)」の問題、都市国家の金融革新

中世ヨーロッパではキリスト教的観点から高利貸し(利息を取る行為)が問題化。

そこで**質屋やモンテ・ディ・ピエタ(慈善的貸付機関)といった仕組みが生まれる。

さらに都市国家(特に北イタリア)で商業が活発化すると、政府や都市が資金を集めるために債券(公債)**を発行するようになり、これが近代的な公的借入の始まりとされる。

要するに:ローンは「物々交換→記録→契約→制度化」を経て、国家や宗教、商人の間でルールを整えられながら発展してきた。

 

物や家畜を貸す事で利益を出すというのは世界最古の文明からやっていた事なんですね。

古代ローマの時代から借金という概念がある。

お金という概念が生まれてすぐに発明されたのかもしれませんね(個人の感想)

 


2. 「債券(ボンド)」との関係:王の借金問題が制度を変えた

中世の王や君主が個人として借金し、王位交代で踏み倒されると貸し手は困る。

そこで「国家や政府が責任を負う」形で債券を発行して資金を集める発想が生まれた。

債券は多数の投資家から小口資金を集める手段で、ローン概念のスケールアップ版とも言える。

 

債券というのは国に対しての借金というわけですね。

確かに譲位したら借金を踏み倒せるとなったら誰もお金を貸したがらないですもんね。

 

 


3. 住宅ローンの起源:用途の特化と近代的な担保制度

アメリカでの発展(19世紀以降)

住宅ローン(現代でいうモーゲージ=担保付き長期融資)が本格化したのは19世紀のアメリカと言われる。

土地や家屋を担保に、返済期間を長く取ることで「個人が家を買える」仕組みが普及していった。これが“住宅ローン”という用途特化のローンの原型。

 

個人が家や土地を担保にローンを組んで返済不能になったら不動産を差し押さえられるという仕組みは19世紀のアメリカで生まれた仕組みというわけですね。

 

 

戦後の拡大:住宅需要と公的支援

世界各国で第二次大戦後の住宅不足を背景に住宅ローンが制度的に整備される。

日本でも戦後の住宅不足に対応するために公的機関(住宅金融公庫など)が整備され、個人向け住宅ローンが普及していった。

要するに:住宅ローンは「長期・大口・担保(不動産)・社会的支援(政策)」が合わさってできた金融商品だ。


4. 日本における住宅ローンの流れ(ポイントだけ押さえる)

  • 明治〜大正期:民間での割賦販売や住宅組合法の成立。持家取得を支える土台づくり。
  • 戦後(1950年頃):住宅金融公庫の創設で公的な住宅ローン制度が本格化。
  • 高度経済成長期〜バブル:住宅購入の一般化、ローンの長期化。
  • 2000年代以降:固定金利商品(例:フラット35)など多様化。近年は超低金利とデジタル手続きの普及。

 

 


5. 現代の住宅ローンが抱える課題とポイント

  • 金利リスク(固定 vs 変動)をどう取るか。
  • 返済期間の長期化が家計に与える影響(利息総額が増える)。
  • 担保としての不動産価格の変動。万一の時に担保価値が下がるリスク。
  • 社会的要因(少子高齢化、人口減)による長期的な住宅需要の変化。
  • 利便性の向上(ネット申込やAI審査)と、それに伴う新しいリスクや監督の必要性。

 

6. 各ローン種類の起源・歴史(概観)

以下は、代表的なローン種類の起源・制度化の歴史をまとめたものです。

ローン種類起源・歴史・制度化のポイント
住宅ローン- 起源:19世紀アメリカで発展。住宅を買う人が家屋を担保に長期融資を受けられる仕組みが誕生。 (株式会社スマイトホーム) - 日本での歴史:1950年に住宅金融公庫(政府系機関)が設立され住宅ローンの基盤を形成。 (SBIアルヒ株式会社) - 制度の自由化:1994年に日本では住宅ローン金利・商品設計の規制が撤廃され、金融機関間の競争が本格化。
自動車ローン(マイカーローン)- 自動車ローン(オートローン)は、20世紀に自動車産業の拡大とともに普及。たとえば、フォード(Ford Credit)は1920〜30年代に自動車購入支援のための融資を行っていた。 - この種のローンは、自動車購入を支える金融モデルとして典型的な「有担保ローン」(車が担保)として広く使われるようになった。
消費者(個人)ローン/カードローン- サラ金(日本):日本の消費者金融(サラ金)の歴史は戦後以降。高金利・無担保小口貸付のスタイルが発展。  - Morris Plan:米国で1910年ごろ、アーサー・モリスが創設。担保なし・信用重視の個人向け分割融資を提供し、後の消費者ローンのモデルに影響。  - 消費者信用産業全体:日本では昭和〜平成にかけて個人信用市場(クレジットカード、ローン等)が急成長。全国信用情報センター連合会などが消費者信用市場の発展を記録。
教育ローン- 教育ローンの起源は、公的機関・銀行が学生や家庭に学費を貸す制度が20世紀中盤〜後半に整備されてきた。国や地域によって制度の成立時期は異なるが、社会資本(教育)を支えるための金融支援として制度化された。-(具体的な古い歴史について信頼できる一次資料・統一された起源が少ないため、教育ローンは制度化の歴史として「20世紀以降の公的・民間の協力型融資」が主な構造)
事業ローン(ビジネスローン)- 事業ローンは銀行のビジネス融資の形式が古くからある。企業が資本投資や運転資金を借りるために銀行から融資を受けるのは、産業革命以降の資本主義経済の発展とともに一般化。 - 小企業向け制度融資も歴史があり、たとえば米国の SBA(Small Business Administration) の 7(a)ローン プログラムは1953年に設立。
マイクロローン(小口ローン)- マイクロクレジット(マイクロローン)は特に発展途上国で、低所得者に小額を貸し付けて起業支援などをする仕組みとして有名。現代的には1970年代のバングラデシュのグラミン銀行(ムハマド・ユヌス著)を契機に普及。 - 小口・グループ保証型など、従来の銀行融資と異なるリスク管理のモデルとして誕生。
短期融資(キャッシング・無担保短期ローン)- 短期無担保ローン(キャッシングや消費者金融)は、比較的近代になって信用評価手法や消費者信用市場の成長と共に発展。サラ金(日本)や一部オンラインレンダー(FinTech系)の台頭で拡大。 - 近年では、インターネットと信用スコアリング技術の発達で短期間・小額ローンがより普及。

補足・注意点

  • 起源は国や地域によって大きく異なる:たとえば、アメリカで発展した自動車ローン制度や事業ローン制度は、日本や他国とは制度的背景が異なる。
  • 制度化と商品化は別フェーズ:多くのローンは「最初は簡単な貸付(小規模・限定)」として始まり、後に銀行・公的機関・市場が成熟する中で現在の「ローン商品」として進化している。
  • 信用評価・技術の影響:20〜21世紀に入って信用スコア、デジタル審査、オンラインローンが発展し、新しい形のローン(FinTechローンなど)が生まれている。

まとめ

ローンの起源は「穀物や物品を貸す」非常に原始的な段階にあり、そこから契約・法律・宗教・国家の制度を経て発展してきた。

住宅ローンはその延長線上で用途が明確化され、担保(不動産)を軸に長期に渡って返済する仕組みとして近代になって確立した。

現代は金融商品として成熟する一方、金利や社会変化への対応が重要になっている――というのが大筋です。

 

ではでは(^ω^)ノシ

 

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