面白いトリビア

トランプの起源と伝来史──日本で『トランプ』と呼ぶ理由

 

なぜ「トランプ」という言葉が日本だけで使われるのか。トランプ 起源をたどると、意外と多彩な地域と時代が関わっていることが見えてきます。

単なる遊び道具にとどまらず、文化や交易の痕跡がカードの図柄や呼称に残っているのです

 

 

東アジアで生まれた紙の遊具

紙を使ったカードの原型は中国で生まれたと考えられています。

唐〜宋の時代に紙製のゲームが存在した記録があり、やがて賭博や時間つぶしとして広がりました。

 

元代の史料には紙のカードを使った賭博で処罰された例も残っており、当時すでに実用化されていたとされています(中国の文献・研究まとめ参照)。

トランプの起源として 最も信頼できる証拠 は、中国・唐(9世紀頃)

当時の文献には 「葉のゲーム(leaf game)」 というカード状のゲームが登場します。

 

1294年の元(モンゴル支配期)では、紙製のカードを持った賭博師が逮捕された記録 があり、この頃にはすでに紙カードが実際に使われていたことが確認されています。

 

中東で形を整え、ヨーロッパへ渡る

中国発のカードは交易や交流を通じて中東へ伝わります。

マムルーク朝のカードは「コイン」「カップ」「剣」「ポロ棒」といったスートを持ち、約52枚前後のデッキが使われていました。

中東のデッキが地中海を越えてイタリアやスペインに伝わり、そこで現地の好みに合わせて変化していったと考えられています(マムルーク・デッキの記録)。

 

 

フランスで現在のマークへ整えられる

イタリアやスペインで発展したカードは、最終的にフランスで「スペード・ハート・ダイヤ・クラブ」の形に近づきます。

木版や型抜きの印刷技術で大量生産が可能になり、カードは一般民衆にも広まりました。

 

さらに17〜19世紀にかけて、図柄の可逆化(上下どちらでも絵が読める)や丸角化など、現代のトランプに通じるデザインが定着していきます。

 

 

日本で「トランプ」と呼ばれるようになった経緯

日本にカード文化が入ったのは複数のルートがあります。16世紀にはポルトガル経由で「カルタ(carta)」が伝来し、和製のカルタ文化も発生しました。

明治期に欧米式のplaying cardsが広まった際、日本人がゲーム中に外国人の言う「trump(切り札)」という語を耳にして、カード全体の呼び名として定着させたという説がよく知られています。

 

別の見方では、英語の“trump”が転用されて一般名詞化した結果ともいわれます(国会図書館レファレンスほか)。

カルタとトランプはどう違うのか

カルタは基本的に和歌や絵柄で成立する日本固有のカード遊びを指します。

対してトランプはヨーロッパ起源のスートや数字を持つデッキを指すことが多いです。

混同されることもありますが、起源と用途が異なる点を押さえておくと話が整理できます。

 

 

意外な事実とよくある誤解

よくある誤解に「トランプはヨーロッパ発祥」という言い方があります。

確かに現在の形はヨーロッパで整えられましたが、起点は東アジアであるという学説が有力です。

 

さらに「トランプ=英語の固有名詞」という見方も誤りです。英語圏では playing cards や simply cards と呼ぶのが普通で、日本語の「トランプ」は独自の語用変化と考えられています(任天堂や博物館の解説を参照)。

カードが残す文化の断片

カード一組には交易経路や社会構造の痕跡が刻まれています。

 

スートの象徴性や図柄の変遷を見ると、王侯や僧侶、商人、農民といった身分観が反映されている場合があります。

17世紀には教育用カードが作られ、歴史や地理を教える教材としても使われました。

こうした使われ方は、トランプが単なる遊具以上の役割を持っていた証左です(博物館・歴史資料参照)。

 

 

身近なトランプを少し上下にめくって見ると、そこには何世紀にもわたる移動と変化の物語が詰まっています。

ではでは(^ω^)ノシ

 

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