なぜ逆さ虹は地震の前兆と言われるのでしょうか。
空に突然現れる珍しい虹を見ると、不思議な意味を感じてしまうものです。
実はこの逆さ虹は、気象条件によって生まれる現象と考えられています。
見た目のインパクトが強いため、昔からさまざまな解釈が生まれてきました。
逆さ虹の正体は「環天頂アーク」
逆さ虹と呼ばれているものの多くは、「環天頂アーク」という大気の光学現象です。
普通の虹とは違い、雨上がりに出るわけではありません。空の高い位置にある薄い雲の中で、氷の粒が光を曲げることで現れます。
太陽の光が氷の結晶に入り、プリズムのように屈折することで色が分かれます。
その結果、太陽の上の方に弧を描くような虹色が見えるとされています。形が上下逆に見えるため、「逆さ虹」と呼ばれるようになりました。
普通の虹は水分、蒸気に光を通す事で虹になる
逆さ虹は氷の粒に光が通る事で生まれるという違いがあります。
なぜ特定のときにしか見えないのか
この現象は、いつでも見られるものではありません。
太陽の高さや雲の状態が合わないと現れないため、目にする機会が限られています。
特に、上空に巻雲と呼ばれる薄い雲が広がり、太陽の位置が低めの時間帯に出やすいとされています。
朝や夕方に見つかりやすいのは、そのためです。
頭上に近い場所に出るため、気づかれないまま消えてしまうことも多いようです。
氷の粒が作る「空のプリズム」
環天頂アークは、雨粒ではなく氷の結晶が関係しています。高い空の気温は低く、水分が凍って小さな氷の粒になります。
その粒が整った向きで浮かんでいると、光が特定の角度で曲がります。
この条件がそろったときだけ、くっきりとした色の帯が現れると考えられています。
珍しく見えるのは、偶然が重なった結果とも言えるでしょう。
一年中見られるけど特に初冬から春、秋の朝や夕方(太陽高度が低い時間)に観測されやすい。
地震の前兆と言われる理由
逆さ虹が話題になると、「地震の前触れではないか」という声が出ることがあります。
しかし、地震は地下の岩盤の動きによって起こる現象です。一方、逆さ虹は空の上で起きる光の現象です。
この二つに直接の関係があると示す根拠は確認されていないとされています。
それでも前兆説が語られるのは、珍しい出来事が記憶に残りやすいからかもしれません。
たとえば、たまたま逆さ虹を見た後に地震が起きると、「関係があった」と感じやすくなります。
逆に、何も起きなかった日は印象に残りにくいものです。こうした人の記憶の偏りが、噂を強めていった可能性も考えられています。
人間というのは特別なものを見た後に特別な事が起きると結びつけたくなるものです。
だから、逆さ虹の後に地震が起きれば強く印象に残るというわけ
むしろ天気の変化のサインとも言われる
逆さ虹が出る日は、上空に薄い雲が広がっていることが多いです。
巻雲は天気が変わる前に見られることがある雲として知られています。
そのため、地震ではなく、天気の移り変わりと関係があるように感じる人もいます。
ただし、必ず雨になるというわけでもなく、あくまで雲の状態による現象とされています。
「珍しいから意味がある」と感じてしまう心理
逆さ虹は見慣れない形をしており、空の高い場所に突然現れます。
しかも、色がはっきりしていて印象に残ります。
この「特別な感じ」が、昔からさまざまな意味づけを生んできました。
彗星や日食が不吉な出来事の前触れと考えられてきたのと、似た感覚かもしれません。
自然の現象に意味を見出そうとするのは、人のごく自然な反応とも言えます。
空を見上げたとき、逆さ虹に気づいたら、それは気象条件がぴったり重なった瞬間です。
珍しい光景に出会えた日として覚えておくと、誰かに話したくなる思い出になるかもしれません。
ではでは(^ω^)ノシ
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