子どもの頃からケーキ屋のショーケースに並ぶ赤と白の定番、いちごのショートケーキ。見た目はシンプルだけど、名前のルーツを調べると意外と奥が深い。
英語の shortcake が元になっているのは知ってる人も多いけど、なぜ「short(ショート)」が“ふわふわスポンジ+生クリーム+いちご”のイメージになったのか――
今回はその経緯をざっくり、でもちゃんと伝えるつもりでまとめます。
1. 「ショート」は “短い” じゃない — 食感を表す言葉だった
まず肝心なところから。英語の short は日本語でよく「短い」と訳されるけど、菓子の世界では別の意味が強い。
ここでの short は「もろくて崩れやすい」「サクサクする」といった食感を表します。これは「ショートニング(shortening)」という油脂を多く含むことで、小麦粉のグルテン形成を‘shorten’(短くする)=生地がサクッと崩れる、という性質に由来する説明が一般的です。
つまり元々の shortcake は「サクサクした生地のケーキ」——ビスケットに近いタイプの焼き菓子を指していました。
ショートって言葉から短いと思ってたけど違うんですね
もろくて崩れやすいというのは日本のショートケーキにも当てはまるかもですがサクサク食感はない気がします。
2. 海外の shortcake — ビスケット+フルーツがルーツ
歴史を辿ると、16〜19世紀あたりの英語圏で shortcake はビスケット風の堅めでサクサクした生地に果物やクリームを添えるスタイルが主流でした。
とくにアメリカでは夏の旬の果物(特にいちご)をのせる「strawberry shortcake」が親しまれるようになり、これが現代のショートケーキという言葉の基盤の一つになっています。
ポイントは「生地自体が主役」だったこと。スポンジケーキのふわふわ感ではなく、歯ごたえや食感のコントラストを楽しむデザートでした。
19世紀ごろにアメリカで生まれたショートケーキが起源と言えます。
3. 日本式ショートケーキの誕生 — スポンジ化と“和の好み”への最適化
では、今の日本で当たり前になっている「スポンジ生地+生クリーム+いちご」の形はどうやって生まれたのか。ここが面白い部分です。
- 明治〜大正〜昭和にかけ、海外から伝わった洋菓子は日本で徐々にローカライズされました。
- 日本人の嗜好は「柔らかく軽い食感」を好む傾向があり、堅めのビスケット生地は受け入れにくかった。
- そこで職人たちがふわっとしたスポンジに生クリームを合わせ、見た目の華やかさや口当たりの良さを重視する現在のスタイルを作り上げました。
- 不二家の創業者や、海外で修行した和製パティシエの影響で、日本式ショートケーキが大衆に広まった、という説が有力です。
結果として「shortcake」の名前は残りつつ、中身は日本独自に進化した――それが我々の知る“いちごショート”の正体です。
不二家の創業者、林右衛門が大正元年にアメリカでショートケーキを見てインスピレーションを受けたという説もあります。
4. なぜ“いちご”なのか? 見た目と季節感がカギ
「どうしていちごが定番になったの?」という疑問もよく出ます。主な理由は次のとおり。
- 見た目のインパクト:白い生クリームに赤い苺は非常に映える。視覚的な訴求力が高く、贈り物やお祝い事にもぴったり。
- 季節感:いちごは季節のフルーツで、旬の甘みを楽しめる。日本では冬〜春がいちごの旬にあたり、クリスマスやひな祭りなどと結びつくことも多い。
- 色の文化的嗜好:白(生クリーム)と赤(苺)のコントラストは日本人の美的感覚にも合いやすい(シンプルで清潔感がある)。
これらが組み合わさり、いちごはショートケーキの“顔”として定着しました。
5. 海外での呼び方と日本での受け止め方の違い
海外で shortcake といえばビスケットタイプを指すことがまだ多く、日本式のスポンジケーキは Japanese strawberry shortcake として区別される場合があります。
要は「名前は同じでもイメージは違う」ということ。
だから海外で「ショートケーキちょうだい」と言っても、期待するものが出てこない可能性があるのでちょっと注意。
文化による食感や見た目の差を楽しむのも面白いです。
そもそもショートケーキはもはや日本オリジナルのケーキという事ですね
海外のショートケーキと日本のショートケーキ、似て非なるものという感じです。
納豆と甘納豆くらい違うかもしれません。
6. 結論 — 名前は残り、中身は進化したケーキ
短くまとめると:
- 「ショートケーキ(shortcake)」の “short” は 食感(サクサク/もろい) を表す語が起源。
- 元はビスケット風のサクサク生地がベースだった。
- 日本ではスポンジと生クリーム+いちごへと変化し、独自の定番スタイルが確立した。
日常にある当たり前のスイーツにも、こうして見ると歴史と文化の跡が刻まれている。次にケーキを食べるときは、その一切れにちょっとした物語が乗っていることを思い出してほしい。
ではでは(^ω^)ノシ
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