ドーナツを手に取ると、ついつい真ん中の穴に目が行きますよね。
単なるデザインの遊び…ではなく、実は「調理の工夫」「扱いやすさ」「歴史の雑談」が混ざった結果できた形なんです。
今回はその理由と、いつ・どうやってリング型が当たり前になったかを、読みやすくまとめました。
リング型ドーナツのいちばん大きな理由:中までちゃんと火を通すため
油で揚げるとき、外側は熱い油に直接触れるので先に火が通りますが、中心部分は分厚くて熱が届きにくく、生焼けになりやすい。
そこで中心に穴を開けると「内側にも油が行き渡る」ので、外側を焦がさずに中まで均一に揚げられるようになります。
結果として食感がよく、油っぽさも抑えられる――これが最も実用的な理由です。
ベーグルも同じ理由で穴が空いている
有名な話:キャプテン・ハンソン・グレゴリーの伝説
リング型にまつわる有名な逸話に、19世紀の船長ハンソン・グレゴリー(Hanson Gregory)の話があります。
若い頃、母親が作った揚げ菓子の“中心が生焼け”なのが気になり、中心を切り取って穴を開けたのがリング型の始まりだ、というものです。
話としてはロマンがあるけれど、完全に裏付けられた史実というよりは「有力な伝説」と考えたほうが正確です。
実際、世界には昔からさまざまな揚げ菓子があって、似た発想が独立して生まれた可能性も高いです。
機械化とチェーン展開で“定番”に
穴あきドーナツが広まった背景には、型(ドーナツカッター)や大量生産できる機械の登場があります。
20世紀に入ってからは、ドーナツ専門店やチェーン(たとえばアメリカでの大手)が規模生産を進め、リング型が店頭の“標準形”として定着していきました。
戦時中の慰問などで広く親しまれたことも普及の一因です。
穴の“副産物”も有効活用された:ドーナツホール
リングを作ると中央の生地のかけらが出ますよね。これが「donut hole(ドーナツホール)」として商品化され、小さなボール型のスイーツとして売られるようになりました。
穴を開けることで生まれた副産物まで食文化に取り込まれる――ドーナツはつくづくムダがない食べ物です。
言い伝え・豆知識
- 穴を開けると生地の揚がりが早くなるので、油の吸収を少なくでき、結果的に“軽め”の食感になる。
- 穴があることで串に刺して運びやすく、店頭での陳列や配膳がしやすい、という実用面のメリットも指摘されています。
- 世界各地にはリング型以外のドーナツが数多く残っており、地域ごとに形の好みは違います。
まとめ
ドーナツの穴は「見た目のかわいさ」だけでできたわけではなく、よりおいしく・均一に揚げるための工夫がルーツにあります。
ハンソン・グレゴリーの逸話のようなロマンも合わさって、今では世界中で「ドーナツ=輪っか」のイメージが定着しました。
次にドーナツを食べるときは、穴の向こう側にちょっとした歴史と思考の痕跡を感じてみてください。
ではでは(^ω^)ノシ
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