
なぜ乳が「チーズ」になるのか、不思議に思ったことはありませんか。実はチーズは偶然と工夫が組み合わさって生まれた食べ物と考えられています。
起源をたどると、保存や持ち運びといった実用性が背景にあることが見えてきます。
チーズとは?
ここで話を整理しておくとチーズというのは動物の乳を固めたものを言います。
乳を加熱しても固まるし、酢で固める方法もある、発酵させて固める方法もあります。
乳に含まれるタンパク質が固まったのがチーズ
脂肪分を固めたのがバターです。
起源はいつ?先史時代の痕跡から見る
チーズの起源は文字記録の前にさかのぼると考えられています。
家畜化が進んだ紀元前6000年ごろから乳の利用が始まり、それに伴って乳を保存する技術が必要になりました。
ちなみに家畜化は約1万年前くらに普及し始めた。
ポーランドなどで発見された穴あきの陶器には乳脂肪の痕跡が残り、約紀元前5500年ごろのチーズ製造の証拠とされています。
こうした考古学的な証拠は、チーズづくりがかなり古い時期に始まったことを示しています。
考古学が示すこと
穴あきの漉し器は、乳を分離して固形分を取り出すために使われたと推定されています。
これは保存性を高めるための工夫でした。こうした遺物と化学分析が合わさることで、古代の「乳加工」が具体的に確認されるようになったのです。
メソポタミア〜地中海での発展
古代メソポタミアやエジプト、インドの文献や壁画には、乳製品の利用やチーズらしき製法の記述が見られます。
これらの地域での酪農技術と食文化の発展が、チーズの多様化につながったと考えられています。
特にローマ時代には保存方法や熟成の技術が進み、多くの種類が生まれたとされています。
意外性と誤解:チーズは「いつごろ発明されたのか」
よくある誤解の一つは「チーズは特定の国や人が発明した」という考えです。
実際には複数地域でほぼ同時期に独自の乳加工が発展した可能性が高いと考えられています。
また、「レンネットで固める」という方法も、天然の容器(動物の胃など)に含まれる酵素を利用した偶然から始まったとする説が有力です。
つまり発明者が一人でいるわけではなく、用途と条件が揃ったことで各地で生まれた文化的産物でもあります。
動物の胃袋を使って水筒を作っていたりするからたまたま水筒にミルクを入れたら固まってしまったという可能性はありそう。
家畜が増えた事で乳を安定して手に入れる事ができたからいろいろな料理に使えた
その結果、いろいろな乳製品が誕生したというわけです。
世界への広がりと日本への伝来
ローマ帝国の交易や移動により、地中海沿岸でのチーズ文化はヨーロッパ全域に広がりました。
シルクロードなどの交易路を通じてアジアにも伝播し、日本へは古代に「蘇(そ)」などの形で伝わった記録があります。
地域ごとに気候や保存の都合が異なるため、熟成や塩漬け、燻製といった多様な技術が発達しました。
今に残る「チーズの姿」
チーズは保存食としての性格を保ちながら、風味や製法の違いで数え切れない種類に分かれました。
生まれた時点では「保存と携帯」の実用が主目的だったものが、やがて各地の食文化の核心となっていったのです。
現在のチーズの多様性は、古代の工夫が長い時間をかけて洗練された結果と考えられています。
(出典の考え方)
考古学的な陶器の分析、古代の記録、食品史の研究などを踏まえた見解を基にしています(雪印メグミルク、QBB、日本語版ウィキペディア等の研究報告や解説を参考)。
自然な締めの一文
古い遺物と古文献をつなぐと、チーズは「偶然の発見」と「生活の工夫」が生んだ長い物語だと実感できます。
ではでは(^ω^)ノシ
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