動物の雑学

ミツクリザメはなぜ顎が伸びる?怖い見た目の“合理的な理由”

ミツクリザメはゴブリンシャークとも言われる。

ミツクリザメの動画を見て、「え、顎どうなってるの?」と感じた人は多いはずです。
まるで顔の一部が飛び出すような動きは、他のサメではまず見られません。

実はあの不気味な動き、単なる“変な特徴”ではありません。
結論から言えば、ミツクリザメは泳ぐのが遅いため、顎を飛ばして獲物を捕まえるように進化したサメです。

見た目のインパクトとは裏腹に、そこには深海ならではの生存戦略が隠されています。

IMG_2360.JPG

画像みればわかるけどめっちゃ怖い。

IMG_2362.JPG

IMG_2361.JPG

ミツクリザメは全く研究が進んでいなくて、何を食べているのか?

卵はどうやって産むのか?
などなど全くの謎だ。

 

 

ただ見た目が怖いし口の周りの吻が前方に伸びることくらいしか分かってない。

それがエイリアンっぽいのでますます怖がられている、かわいそうなやつなのだ

雄の成熟サイズは全長264 cm、雌は全長335 cm。妊娠雌は知られていない。

 

 

世界各地から報告があるが、出現は稀。これまでの報告はほとんどが日本からのもの。

駿河湾や相模湾、東京湾海底谷(とうきょうかいていこく)の入り口で幼魚が発見されたりしている。

 

 

 

ミツクリザメはなぜ顎が伸びるのか

ミツクリザメの顎が伸びる理由は、シンプルです。
追いかけられないから、飛ばして捕まえる」という戦略です。

このサメは深海に生息しています。
深海は餌が少なく、効率よく捕まえる必要があります。

ところがミツクリザメは、筋肉が発達しておらず、素早く泳げません。
そのため、獲物を追いかける方法では生き残れなかったと考えられています。

そこで進化したのが、顎を前方に射出する捕食方法です。
一瞬で距離を詰めることで、逃げる暇を与えず捕らえます。

顎が飛び出す仕組みは“バネ”だった

あの動きは、筋肉の力だけではありません。
実際にはバネのような構造が使われています。

ミツクリザメの顎は、骨で固定されていません。
靭帯というゴムのような組織でつながれています。

捕食の流れはこうです。

  • 顎を引っ込めてエネルギーをためる
  • 靭帯に力が蓄えられる
  • 一気に解放して前に飛び出す

この動きは「スリングショットフィーディング」と呼ばれています。
いわば、パチンコのように“ためて→発射する”仕組みです。

さらに、顎が飛び出すと同時に水を吸い込むため、
獲物は逃げるどころか口の中に引き込まれます。

実はかなり速い…顎は魚トップクラスのスピード

見た目からは想像しにくいですが、
この顎の動きはかなり高速です。

研究では、顎の動きは約0.3秒で完了し、
先端の速度は秒速3メートル前後とされています。

これは魚の中でもトップクラスの速さです。

つまりミツクリザメは、
「遅い魚」ではなく、**“部分的に異常に速い魚”**と言えます。

体全体ではなく、顎だけを極端に進化させたわけです。

よくある誤解:怖い見た目=危険なサメではない

ここで一つ、よくある誤解があります。

あの見た目から「人を襲いそう」と思われがちですが、
実際には人に危険なサメではありません

理由は単純で、
ミツクリザメは水深1000メートル前後の深海に生息しています。

人間が出会う機会はほぼなく、
これまでに人を襲った記録もほとんどありません。

むしろ「怖がられているだけのサメ」と言えるでしょう。

なぜここまで特殊な進化をしたのか

この独特な進化は、深海という環境が大きく関係しています。

深海は👇

  • 光が届かない
  • 餌が少ない
  • 競争が少ない

こうした環境では、
「速さ」よりも「確実性」が重要になります。

ミツクリザメは、
一度のチャンスを確実にものにする方向に進化したと考えられています。

その結果が、あの異様な顎です。

まだ多くが謎に包まれている理由

興味深いのは、ミツクリザメの生態がほとんど分かっていない点です。

その理由は、飼育がほぼ不可能だからです。


捕獲されても長く生きられず、研究が進みにくい状況です。

繁殖方法や寿命なども、はっきりとは解明されていません。

つまり私たちが見ているのは、
“まだ解明されていない生き物の一部”に過ぎないのです。

 

 

 

研究が進まない原因は飼育ができないから

2013年に八景島シーパラダイスで捕獲したミツクリザメはわずか4日で11匹が全滅した。

生きた化石と言われるミツクリザメだが
それは古代魚の特徴があるからだ

ミツクリザメのデータ

 

 

ミツクリザメ Mitsukurina owstoni
英名 Goblin shark

科名 ネズミザメ目 ミツクリザメ科

分布 相模湾、駿河湾、熊野灘、土佐湾、ポルトガル、スリナムなど

体長 最大全長約3.3m

 

 

特徴

長く突き出したヘラのような吻先が特徴のとてもユニークな体形をしたサメ。

長い吻先にはロレンチニ瓶(電気受容器)が散在しており、海底の餌を探すのに役立っている。

また、くちばしのような口には鋭いトゲのような歯が並び、魚類や甲殻類などを食べている。

 

 

 

深海に生息するサメで、これまでの捕獲数も少なく、その生態は謎が多い。

日本では、駿河湾や相模湾などの水深が1,200mにもなる深海で捕獲されている。

IMG_2365.JPG

ゴブリンシャーク(悪鬼鮫)と言われているが
これはなかなか似合っている名前だとは思う。

 

 

ミツクリザメが実際に泳いでいる場面を
水族館で目撃するのはまだ先のようだ

ではでは(^○^)ノシ

この記事もおすすめ

フカヒレ問題を巡る議論:シーシェパードのキャンペーンと日本の食文化

 

チベタン・マスティフ、日本で飼う事はできる?値段が2億円の犬が話題に

 

イルカがジャンプをする理由とは?楽しいからじゃないの?

 

 

 

管理人の著書

ブログ検索

-動物の雑学
-,