上納金(じょうのうきん)というのは辞書によると
人民から領主、政府、上部組織などへ納める金。上納銀。
※御触書寛保集成‐四九・天和三年(1683)九月「拝借金或は上納金之由書入之候」
つまり上部組織に納めるお金全般を差す言葉ですね。
とは言え一般人は使わない言葉だし、今だと会費とか交際費みたいな感じで濁される傾向にある。
昔から税を納める時に使われてきた言葉でもあるから別に忌避する言葉でもないのかもしれません。
ヤクザが言う上納金というのは会費というか代紋の使用料的な側面があります。
上納金という言葉のイメージが悪いのはヤクザのせいかもしれません。
上納金の他の言い方は?
暴力団関係者も上納金とは言わずに会費、交際費等と呼ぶことが多いようです。
上納金というか会費や交際費を支払うシステムというのはどんな小さな組織でもある。
ぶっちゃけ、組織の名義を貸すためのお金であり
組織を運営するためのお金です。
分かりやすく言えば事務所などのみんなが使う場所はみんなでお金を出しましょうというのが始まりのシステム
なぜヤクザは上納金が必要なのか?
昔はヤクザというのは基本的にごく潰しの集まりでした。
そんな奴らが集まって何とか生計を立てていたのがヤクザ
元々は博徒の集まり。
組織と言ってもまとまって商売をするわけじゃなくて組織の名前を使ってそれぞれが商売をするというのがヤクザのスタイル
ただ、組織を維持するお金がどうしても必要になる。
俺たちは○○組だ!とイキっていても事務所がボロ小屋だったら格好がつかない。
故に組織運営のためにお金を出し合って組織を大きくしていくために上納金が必要だったというわけです。
何に使うのか?
組長の取り分だけじゃなくて
- 事務所の維持費
- 懲役を努めている組員の弁護士費用
- 懲役を努めている組員への差し入れ
組織運営に関わるお金は大体がここから出ます。
上納金が払えないと?
最悪、組から破門されます。
いろいろなペナルティがあるのはしょうがないですね
人によってはボコボコにぶん殴って焼きを入れるかもしれません。
人によっては事情を聞いて待ってくれるかもしれません。
あまりにも役立たずだと破門になるという事でしょう。
誰に払うのか?
組織の規模にもよります。
組長に直接渡す場合もあれば専門の部署があったりします。
人によっては複数の組織に所属している場合があります。
自分の組を持っている組長でも上部組織に複数所属していると
自分の組から上納金を集めて
その上納金をA組とB組にそれぞれ支払う
みたいな感じになります。
どうやって支払うのか
現金で手渡しが鉄則です。
組長の家や事務所の定例会で支払う事が多い
銀行振り込みなどをしないのは警察に調べられやすくなるからですね。
基本的に非合法な商売をして稼いでいるから
お金の流れをなるべく調べられないように銀行は使わないようです。
上納金と税金
ヤクザの上納金なんて基本的に無申告で脱税しているようなものです。
もちろんお金の流れを警察や国税庁につかまれたら逮捕されます。
暴力団の組長が脱税で逮捕されるのはだいたいがこのパターン
上納金の金額
ピンキリですが基本的に出世するたびに金額が上がっていきます
例えばこんな感じです。
- 新人:1万円
- 組員:3万円
- 幹部:10万円
- 若頭補佐:15万円
- 若頭:20万円
相場はこれくらいらしいです。
多分、組織の大きさによってかなり変わると思いますが
まとめ
上納金とはヤクザだけが使う言葉ではなく
単純に上部組織へお金を納める事を言います。
だから税を納める事を上納と表現したりするわけです。
しかし、上納金=ヤクザというイメージが強くなってしまっているのが現状ではないでしょうか?
調べてみるとなかなか面白いというか出世すると納める金額が大きくなるというのは
稼げば稼ぐほど税金がかかるのと一緒なのはちょっと世知辛い
その分、稼げるんだろうけど。
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