潜水艦は海中に沈んで移動する事ができる乗り物ですが
一体、どういう理屈で沈んだり浮き上がったりできるのか?
浮力をコントロールして浮き沈みをしているのは間違いない。
潜水艦が沈む原理
船が浮くのは水よりも比重が軽いからです。
それを考えれば沈む原理は簡単で重くすればいい
潜水艦にはバラストタンクというものがありそこに海水を入れて重くして沈みます
逆は海水を抜いて圧縮空気を入れて軽くします。
潜水艦は二重構造になっており人が活動したり動力、エンジンがついている部分とそれを包んでいる空洞がある。
空洞をバラストタンクと言います
潜水艦には「バラストタンク(海水槽)」と「気蓄機」がついていて海水をいれた時に空気は外に出さず圧縮空気として使います。
圧縮空気を使えば動力などのエネルギーを使わずに浮上できる。
圧縮空気が足りない場合はスクリューの力で無理やり浮上してから海水を抜く
バラストタンク以外にも左右の傾きを調整するトリムタンクがついている。
海上自衛隊の潜水艦は何メートルまで潜れる?
海上自衛隊が保有する潜水艦の潜航深度は公表されていません
海上自衛隊の水中作業員は450mの深さまで到達したという記録があります
飽和潜水という技術を使うとそこまで潜れるようです。
カタログスペックだけなら潜水艦救難艦「ちはや」には、深度1000m程度においても救助活動が可能なDSRV(深海救難艇)が搭載されています。
一般的にはアメリカの原潜を除けば世界のほとんどの潜水艦が400メートル以下を限界とされています。
潜水艦がどこまで潜れるかは軍事機密になります。
より深く潜るためには?
有人潜水調査船などはもっと深く潜る事ができます。
それはバラストタンク以外にも重りになる鉄板などをつけているからです。
潜水艦はどうしても空気の関係で重くしずらいだから、鉄板をつけてさらにバラストタンクを使って深海に潜ります。
帰りは鉄板を外してバラストタンクを使って浮上する仕組み
日本の有人潜水調査船、「しんかい6500」は、6,500mの深さまで潜れます。
水深6000mを超えた場所を超深海層と言います。
ちなみに2023年現在、一番深く潜った記録は
最新鋭の有人潜水艇「リミティングファクター」が水深8336mに到達しギネス記録になっている。
原潜と普通の潜水艦の違い
潜水艦にはディーゼル機関で発電しバッテリーに充電した電力でスクリューを回す潜水艦と
原子炉を使って発電しスクリューを回す原子力潜水艦がある。
ディーゼル燃料を回して発電する潜水艦と原子力潜水艦では原子力潜水艦の方が潜航時間が段違いで数ヶ月くらいは潜っていられる
具体的に言えば食料が尽きるまで潜れる
ディーゼル機関+バッテリーだと現状、2~3日しか潜れないそうです。
詳しい事は軍事機密になっているので正確なスペックは分からないですが。
原子力潜水艦は原子炉を使っているので発電効率もいいし、海水を蒸発させてタービンを回しているため
塩は取り放題、真水も蒸気から生成し更に酸素を水を電気分解して作っている。
つまり、食料さえあれば何時までも潜っていられる。
そんな原子力潜水艦だが欠点があるとしたらディーゼル機関の潜水艦よりもうるさいそうです。
エンジンを完全に停止することができないため、うるさいこと、常にタービンを回し、スクリューも回すため戦闘中ならディーゼル機関の潜水艦よりも発見しやすいというわけです。
原子炉のためエンジンを止めると原子炉が熱で溶けてしまう。
もちろん戦闘になるような距離での話
アメリカの原子力潜水艦オハイオ級は核ミサイルを隠すために使われている。
スクリューを回さずに潜っていれば見つからないから弱点とは言いづらい
ディーゼル機関は完全にエンジンを止めて静かに浮上する事ができる。
まとめ
潜水艦の仕組みや特徴をまとめると
- 浮き沈みはバラストタンクに海水を入れて浮力をコントロールしている
- 深海に潜るためには鉄板などの重りをつけて行う
- 動力は【ディーゼル機関+バッテリー】と【原子力】がある
- ディーゼル機関の潜水艦は静音性に優れている
- 原子力潜水艦は塩や水、酸素を生産できるため長期間の潜航が可能
- 原子力潜水艦はエンジンを止める事ができないためうるさい
潜水艦が潜れる深さは大体、水深400mなのはびっくり
意外と浅いというかもっと深く潜れる印象だった
深海に潜る有人潜水調査船だとかなり深く潜れるみたいだけど
ではでは(^ω^)ノシ
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