カニとヤドカリは全く違う生物、ヤドカリといえば基本的に貝殻などに胴体を隠した生き物を思い浮かべます
しかし、タラバガニがヤドカリの仲間であることはご存知でしょうか
タラバガニやハナサキガニなどはヤドカリの仲間です。
このようにカニと名前がつく生き物でも分類的にはヤドカリという生き物は実は多い
カニとヤドカリの違い
カニとヤドカリの違いは足の本数にある。
カニは足が10本で横歩きしかできないが
ヤドカリは足が8本で前にも歩ける。
正確には10本あるのだけど退化していて甲羅の下に隠れている。
大きな違いはそんな感じ
「カニ類」には、ズワイガニやワタリガニがおり
「ヤドカリ類」にはタラバガニやハナサキガニがいる
ズワイガニ
タラバガニ
見た目は殆ど変わらないが足の数を数えればタラバガニの方が少ない
収斂進化の結果?
カニとヤドカリは大昔に別々の進化を遂げました。
しかし、ヤドカリからカニのような姿に進化しています。
これをカニ化もしくはカーシニゼーション(英: carcinization)と言います。
全く別系統なのに同じような姿に進化することを収斂進化と言います。
ヤドカリはカニの姿へ進化しカニも一部にはカニの姿を止めた種もいるようです。
カニから非カニ、非カニからカニへの進化は他の生物と比べても多いのだとか
アメリカ、ハーバード大学の研究者たちによると貝化や固着生物化よりも非カニ化やカニ化することの方が多いそうです。
甲殻類の外観進化を調べたところ
- カニの姿を手に入れる進化が5回
- カニの姿を捨てる進化を7回
このようにカニの姿というのは甲殻類の中でも生きやすい姿
だからそういう姿になったりならなかったりしているのかもしれません。
カニとヤドカリに分かれる前の生き物はカニ化直前の曖昧な姿だと考えられています。
故に融通が効くように進化していったのかもしれません。
カニ、ヤドカリ以外にも収斂進化の例
ここからは収斂進化した生物を紹介していこう
- クジラとマナティー
- イルカとサメ
- セミクジラとフラミンゴ(口の形)
- オケラとモグラ
- 鳥とコウモリ
全く別系統の生物だが同じような形に進化しているのが面白い
違う生き物なのに同じような形の機能を持っていたりする
まとめ
カニとヤドカリは収斂進化で同じような姿に進化している。
大昔に袂を分かつ進化をしたがカニの姿に進化したりカニの姿を止める進化をしたり
そういうのを繰り返して今の姿になっている。
非常に面白いですね。
というかそんな気軽に止めたり元に戻したりが出来たというのも生物の神秘を感じてしまいます。
他にも収斂進化をしている生物はいるけどカニとヤドカリほど何回も姿を行き来してはいない
ではでは(^ω^)ノシ
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