セイラム魔女裁判(セイラムまじょさいばん)とは、
アメリカ合衆国の現在のニューイングランド地方、マサチューセッツ州にあるセイラム村(現在のダンバース)で、1692年3月1日に始まる一連の裁判を指すのが「セイラムの裁判」です。
セイレムとかセーレムなんて呼び方もあるようですが今回はセイラムで統一します。
セイラムの魔女裁判では約200名(100名という説もある)の人間が告発され裁判によって投獄された。
19人が処刑され、1人は拷問死、死因は圧死でした。更に獄中で5人が死亡する痛ましい事件。
1692年に小さな村で起きた奇妙な事件。
日本で言えば江戸時代、まだまだ迷信が跋扈していた時代ですね。
事件の経緯
サミュエル・パリス牧師の娘やその従姉妹、トーマス・パトナムの娘や下女をはじめとする10人の少女たちが、異常なけいれんを起こしたり、奇妙な行動をとり始めたのが始まり。
牧師サミュエル・パリスの娘ベティーと従姉妹アビゲイル・ウィリアムズは友人らとともに親に隠れて未来の恋人が見える降霊会に参加していた。
ここで言う降霊会というのは霊媒者、つまり霊能力者を介したり、テーブルを囲んで死者とコミュケーションを取ろうという会合の事。
感覚的にはコックリさんみたいな感じ。
降霊会の最中にアビゲイルが突然暴れ出すなど奇妙な行動を取るようになった。
2人の医師がアビゲイルを診察した結果、悪魔憑きだと診断。
・・・ここら辺はツッコミどころ満載なんじゃが
科学的に分析したのかどうか?
単に訳がわからないから悪魔憑きという事にして逃げたという感じが否めない。
突然暴れ出す病気なんてそれなりにあるからな。
降霊会の参加者である
- エリザベス・パリス(9)
- アン・パトナムJr(12)
- マーシー・ルイス(19)
- メアリ・ウォレン(20)
- エリザベス・ハバード(17)
- メアリー・ウォルコット(16)
- スザンナ・シェルドン
つぎつぎと異常な行動をおこすようになった。
近隣のジョン・ヘイル牧師を招聘して悪魔払いが行われたが失敗した。
メアリー・ウォルコット(16)の叔母が魔女による呪術を破るため、『白魔法』を行っている。
叔母は痙攣騒ぎが始まったとき、ティテュバの元へ出向き、粗挽き粉に子供達の尿を混ぜたパンを焼いた。これは昔ながらのイギリス式調理法で焼かれた、魔女ケーキというやつだ。
サミュエルは黒人の使用人ティチューバを疑い、彼女を拷問してブードゥーの儀式を行ったという自白を強要した。
何故、彼女が拷問されたかと言うとエリザベスとアビゲイルは世話係だったティテュバに教えてもらった『未来を見る占い』を行ったからだ。
・・・・めちゃくちゃだろこんなの
さらっと拷問して無理矢理、自白させてる時点で証拠にはならない。
結局のところ言ってほしい事を言わせただけ。
サミュエルが娘たちに魔女は誰かを問い詰めたところ、彼女たちは(村内で立場の弱い)3人の女性の名前を挙げました。
1692年2月29日、ティチューバ、サラ・グッド、サラ・オズボーンの三名に対する逮捕状が発行されました。
3月1日にセイラム村にはいない判事をセイラム市から呼んで裁判が行われた。
- サラ・グッド
- サラ・オズボーン
この2人は容疑を否認したが証人として列席した悪魔憑きの少女たちが暴れ出して2人が霊を操っていると証言して有罪になる。
・・・頭がおかしくなりそうな事をさらっと行われてる、中世ヨーロッパ世界を引きずったアメリカ、マジで怖い
悪魔憑きの少女がまともな証言能力はないって事とサラたちが霊を自由に操れるなら裁判官に取り憑かせるのが定石
もしくは少女たちが異常な腕力を発揮して裁判自体ができないレベルで暴れさせるとか
ティチューバはピューリタンの教義に基づいて(正直に自白すれば減刑)証言した。
ピューリタンの教義は清廉潔白な正直者になるべしという教えだけどティチューバが正直者であったかというとそうではないと思う。
拷問されてるし、これ以上、痛い思いをするのもバカバカしいと思っていたんじゃないかと推測できる。
ティチューバは悪魔との契約を認め、求められるままに証言しました。
ティチューバが他の関係者の存在をほのめかしたため、再び娘たちが尋問され、
- マーサ・コーリー
- レベッカ・ナース
- ジョン・プロクター夫妻
が次々と告発されました。
この辺り、道連れを探していた感じがするし不当な扱いを受けた黒人奴隷のティチューバの仕返しとも言える。
こうして100人以上の村人が告発され
収監施設がパンク状態に陥ったことから6月2日に特別法廷が開かれた。
有罪判決を受けた被告は6月10日以降、順次絞首刑に処されました。
ここまで来ると村全体で自殺してるようにしか見えない。
そもそも悪魔憑きになった少女の証言を基に裁判なんて正気じゃない。
秋になると、村人たちは娘たちの降霊会の証言に疑問を抱き、10月にはボストンの聖職者から知事に上訴が行われました。
州知事が事態を知り、裁判の停止を命じました。1693年5月、収監された者に対し大赦が宣言され、事件は収束しました。
裁判にも関与したジョン・ヘイル牧師は、死後に発表された手記の中で「我々は暗雲の中に道を見失った」と記している。
短くまとめたあらすじ
- セイラム村で夢占いや降霊会が行われた。
- 降霊会中にアビゲイルがおかしくなる。
- 次々と参加したメンバーがおかしくなる
- ジョン・ヘイル牧師が悪魔祓いに失敗
- サミュエルが使用人のティチューバを拷問して自白させる(無実の罪)
- セイラム市から判事を呼んで裁判
- 悪魔憑きになった少女たちの証言が採用され冤罪が発生
- 火に油注ぐティチューバ
- 結果、秋になる頃には100人以上の人間が収監施設送りになる。
- 事態を知った州知事が裁判を辞めさせる。
- 1693年5月に大恩赦が行われた収監されていた村人が解放され事件は収束。
事件の原因は?
本当に悪魔が跋扈していたのかはたまた集団ヒステリーだったのか?
いろいろな説はあるけど
麦角菌(ばっかくきん)による中毒症状説
派閥争い説なんてのもある。
どちらにせよ原因は不明、現代と違って化学もそこまで発達していない現状ではなんとも言えない。
こっくりさんや降霊会なんかはハマるとトランス状態になるなんて事例もあって怖い
セイラム村の事例では手足や首が有り得ない方向に捻じれ痙攣を繰り返していたそうです。
明らかにトランス状態になっている気がする。
トランス状態はあくびを繰り返す軽い症状から全身を激しく痙攣させる激しい症状もあった。
閉鎖的な村で起こった不幸なボタンの掛け違いがあったとしか言えない。
セイラム魔女裁判の考察、全能感に酔いしれた犯行だったのかも?
ここからは@kesuikemayakuの考えであり事実とは全く関係ない戯言のたぐいであり読み飛ばしても構わない。
悪魔憑きとされた少女たちの視点で物事を考えるとなかなか面白い
当時の少女たちは自由に外で遊ぶ事もままならず鬱屈した生活をしていた。
ちょっとした降霊会や占い、恋話が無聊のなぐさめだったのかもしれない。
そこで事故が起こった、降霊会で激しい痙攣が起きた、その時に何を見たのかは分からない。
ただ、この後、行われる裁判では彼女たちが魔女と証言すれば面白いように裁かれていった。
これが弱者であった少女たちにはとてつもない衝撃であった事は間違いない
自分たちは悪魔に取り憑かれた哀れな娘を演じ続ければ好きな相手を裁く事ができる。
そう思ってしまったら?ある意味彼女たちは村の権力者になったと言っても過言じゃない。
本来ならか弱くて蔑ろにされる存在であった彼女たちの復讐だったのかもしれない。
そう考えてしまうのはあまりにも彼女たちに都合のいい人が裁かれるからだ。
ティチューバは罪を認めて減刑されたから大した罪には問われない。
他の告発を受けた人間は怪しかったり胡散臭かったり嫌われ者だったりする人ばかり。
まあ、だんだん調子にのって判事の親族や州知事の妻の名まで出すようになったから事態は大きく動いたと言える。
外部の人間からみたら茶番劇以外のなにものでもなかった。
まとめ
キリスト教の宗派、ピューリタン系のセイラム村で起こった魔女裁判は
現代から見たらひたすら茶番劇でしかない。
降霊会で少女たちに起こった痙攣などはトランス状態か麦角菌の症状だったと過程するなら
その後の出来ごとは少女たちのいたずら、もしくは復讐だったのかもしれません。
無知って怖いというのもあるし、いつになったら解決するか分からないような裁判って怖い。
法律に基づいた裁判なんてのは当時はなかったんだろうな~
魔女裁判なんて悪魔の証明みたいなもので結論ありきな部分があるよね。
何というか質の悪い痴漢冤罪に似ている気がする。
少女があいつ痴漢です!って言ったら問答無用で捕まるみたいな感じ。
事件の後に少女たちがどうなったかは記録に残っていない。
セイラムはクトゥルフ神話に出てくるアーカムのモデルになったと言われていますよ。
ではでは(^ω^)ノシ
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