日本人は中華料理、中国人は中国料理と同じ料理を指す言葉なのですが
どちらが先に生まれたかというと中華料理が先に生まれたと思います。
結論から先に書いてしまえば
- 中華料理→日本人の好みに合わせた中華圏の料理
- 中国料理→中華人民共和国の国民が自国の料理をそう呼んでいる。
中華料理という言葉の方が日本にとってしっくりくる理由があります。
感覚的なものだけど、日本って一つの王朝とお付き合いしたわけじゃないからな。
日本が中国料理と言わない理由
理由は2つあります。
- 歴史的な視点
- 似たような地名があり紛らわしい
この2つです。
歴史的な視点で言うと日本という国は
- 隋(ずい)
- 唐(とう)
- 宋
- 元
- 明
- 清
- 中華民国(台湾)
- 中華人民共和国
いろいろな中華圏の国々と貿易をしていくなかで広まった料理が中華料理です。
明治時代に広まった中華料理だけど清国の料理人が料理を売っていたわけだし
長崎の出島では江戸時代にオランダ人と中国人をもてなすための卓袱料理(しっぽくりょうり)が生れている。
つまり中華人民共和国が生れる前から中華圏の国から料理が伝わっている。
日本から見れば中華人民共和国よりも中華料理との付き合いが長いと言えます。
もう一つの理由として日本には中国地方という名称があります。
仮に中国料理と呼んでしまうと中国地方と混同してややこしい。
歴史的に見ても中国地方が先に名づけられているから余計に中華料理を中国料理とは言えない。
中国人の中国料理とは?
簡単に言えば日本人が自国の料理を日本食と言ったり和食と言ったりするのと同じ。
自分の文化圏で先祖代々、伝わってきた料理でありそれに自国の名前をつけるのは当然と言えます。
日本だってIFの話をしていいなら
大和王権が生れる前の国々から料理のレシピが伝わった国があったとしたら
その国では日本料理は別の名前で呼ばれるというだけ
そんなわけで中国料理というのは中国人が先祖代々受け継いできた料理を言います。
文化大革命の影響もあるかも?
文化大革命で知識人が殺害され書物が燃やされている影響で昔からあるレシピが消失している可能性もありますね。
故に明の頃に生まれた料理とか元の時代に食べられたレシピなんてのも失われている可能性が高い?
この辺りはあくまでも考察なので真実は分かりませんが
中華文明って王朝が変わる度に以前の王朝がやった事を潰したりしている。
なので年代物の骨とう品の再現が技術的に不可能だったりする。
なので失われている食べ物も多そうだ。
日本にしかない中華料理
日本にしかない独自の料理
- エビチリ(ケチャップを使う)
- 野菜入り酢豚
- 縮れたラーメン
- 味噌ラーメン
- タンメン
- 天津飯
- 焼き餃子
- 唐揚げ
- 八宝菜
- 汁たっぷりの担々麺
- グリーンピース載せたシュウマイ
唐揚げとかも全く中華料理と思っていない料理だけど起源を辿れば
江戸初期に伝わった普茶料理(中国の精進料理)が元になっているらしいです。
ラーメンに関しては原型を失うくらい魔改造されていますね。
似たような料理はもちろん中国料理にもありますが微妙な調整がされた結果、日本の独自メニューになった。
中華料理は国によって独自発展していたりするのでアメリカの中華料理も独自のメニューがあったりします。
まとめ
中華料理と中国料理、日本人向けに作られている中華料理というだけじゃなくて
日本は歴代の中華王朝とお付き合いがあったのでそれぞれから伝わった料理がいろいろあり
それをまとめて中華料理と言っている。
台湾の料理とかも日本人の感覚的に言えば中華料理なんじゃなかろうか?
他にも日本の中国地方と被るから中国料理とは言えない感じですね。
中国人の感覚で言えば中華人民共和国で先祖代々、伝わってきた料理なのだから
中国料理という事です。
日本だって大和王権以前の日本とお付き合いがある国があったとしたら和食なんて呼ばないで
別の名前で呼んだりするかもしれません。
中国料理と中華料理ってそういう違いです。
ではでは(^ω^)ノシ
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