ハヤシライスと言えば薄切りの玉ねぎと牛肉をデミグラスソースで煮たやつをご飯にかけて食べる
カレーライスに似ている食べ物。
しかし、素朴な疑問としてハヤシって?
ハヤシはどこから来たの?
ハヤシライスのソースはハッシュトビーフです。
ならば素直に考えるならハッシュドライスとかハッシュライスになるはず
【ヤ】はどこから来たんだ!
ちなみにハヤシライスを最初に作った人は諸説あり
- 丸善創業者の早矢仕有的が考案した
- 煉瓦亭(デミグラスソースで作ったのは)うちが最初
- 秋山徳蔵・上野精養軒説
個人的には煉瓦亭説が有力だと思っています。
ハヤシライスの「ハヤシ」を解説していきます。
ハッシュドビーフ・ウィズ・ライス (Hashed beef with Rice)が訛った説
元々はハッシュドビーフ・ウィズ・ライスでそれが略されたり訛ったりしてハヤシライスになったという説です。
ハッシュドビーフ・ウィズ・ライスやハッシュド・アンド・ライス (Hashed and rice)がハッシライスもしくハイシライスになり
徐々に訛ってハヤシライスになったという説です。
明治時代の古語【はやす】が名前の由来説
言語学者の楳垣実が1944年の自著『日本外来語の研究』の中で、明治時代によく使われていた古語(および古語の影響の残る方言)で「こまかく切る」という意味を持つ「はやす」という動詞
これがハヤシライスの語源になったという説
ハッシュと【はやす】をかけたという可能性があります。
ハッシュはハッシュドポテトのように細かく潰したり刻んだりする料理に使われる名前
ハッシやハイシと訛ったハッシュドビーフ・ウィズ・ライスに【はやす】をかけてハヤシライスと名付けたのではないだろうか?
訛ってしまった名称を古語を使って良い感じに整えたという説ですね。
この傍証として、1908年発行の『海軍割烹術参考書』にドライハヤシとしてハッシュドポテトの調理法が書かれており、当時はHashedをハヤシと表記した例が認められる
ハッシュという言葉は英語では細かくするという意味、ハッシュドポテトなんて使われ方をする他にハッシュドビーフのようにデミグラスソースで煮こむ料理もハッシュが使われた。
明治時代の日本では割と混同されていたのかもしれない
早矢仕有的説
レトルト食品で有名な丸善の創設者、早矢仕有的(はやし ゆうてき)がハヤシライスの名前に使われているという説
彼が野菜と牛肉をごった煮した料理を作ってそれがハヤシライスと言われるようになったという話
これは『丸善百年史』に掲載されている説
上野精養軒のコック林説
上野精養軒で働いていたコックの林さんが作ったという説、賄いで林さんがハッシュドビーフをご飯にかけて食べていたのが
他のコックにも人気が出てメニューに出したという説。
これについては信憑性が低い
元宮内庁の料理人、秋山徳蔵が宮内省版ハヤシライスが元祖でそれが上野精養軒の林シェフに伝わったという説もある。
明治初年、横浜に在住していた「林」説
明治時代に横浜在住の林さん、洋食屋さんでカレー粉抜きのカレーライスを注文していた。
この料理には名前がなかったので「林さんのカレーライス」と呼んでいた。
これが略されてハヤシライスとなった。
他のお客さんもハヤシライスを注文するようになり、定着したという説です。
信ぴょう性は低く「面白いが作り話に違いない」と楳垣氏も述べている
早死説
明治時代になるまで獣の肉を食べる習慣がなかった日本、ハヤシライスは牛肉を使う事から「獣肉なんぞ食べたら早死する」という噂がたち
早死ライスと呼ばれたという説
当時の肉食文化が定着する前、らしいエピソードですね
地域によっては肉を食べていただろうからあんまり信ぴょう性にかけるような
まとめ
ハヤシライスのハヤシ、由来は諸説あり
- ハッシュドビーフ・ウィズ・ライスが略され訛った説
- 【ハッシュ】と【はやす】をかけた説
- 丸善の創設者、早矢仕有的が作った説
- 上野精養軒で働いていたコックの林さんが作ったという説
- 明治時代に横浜在住の林さん説
- 早死説
ちなみに煉瓦亭は早矢仕有的氏のハヤシライスがあったけどデミグラスソースで作ったのは俺たちが先という主張なので割愛
こうやって調べると本当に諸説ありますね
ではでは(^ω^)ノシ
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