世界中に知られているこの呪文ですが一体、どんな意味があるのでしょうか?
というか、どこの文化圏の言語なんだろうと疑問に思っているかもしれませんね。
アブラカタブラの意味について紹介します。
有名な言葉だけど意味はよく知らないというのがこの言葉
西洋魔術、とくにユダヤ人によって伝統的に使われてきた呪文。
病気や災厄を払う効果があるとされる。原義は「雄牛、唯一の雄牛」という呼びかけの言葉だといい、雄牛は古代に太陽や万物の始原だとして信仰されたのによるらしい。
よく手品師が「アブラカタブラ~」とやるのも伝統的なまじないの呪文だからですね。
一説には花粉症の治療に使われたとか使われなかったとか
雑学クイズ
アブラカタブラはどんな場面で使われた?
- 悪霊退散(エクソシスト?)
- 痛いの痛いの飛んで行け!(病気の治療)
- いただきます!(食前の祈り)
- ごちそうさま!(食後の祈り)
さて答えはまとめで
アブラカタブラは複数の説があります。
アラム語説
アラム語はシリア地方、メソポタミアで遅くとも紀元前1000年ごろから紀元600年頃までには話されており、かつ現在もレバノンなどで話されている
シリアは現代で言うとシリア・アラブ共和国およびレバノン、ヨルダン、パレスチナ、イスラエルなどの地域
イエスキリストが話していた言語なのではないかと言われています。
ざっくりまとめると中東の方で産まれた言葉ですね。
アラム語のאברא כדברא (avra kedabra または avra K'Davarah) を語源とする仮説。
これを英語に直すと「I will create as I speak(私が言うとおりになる)」となる。
もう一つアラム語説があって
アラム語のאבדא כדברא (abhadda kedhabhra) を語源とする説。
これを英語に直すと「Disappear like this word(この言葉のようにいなくなれ)」となる。
この文章は、病気の治療に用いられたと考えられている。
ヘブライ語説
ヘブライ語のha-brachahと、dever(をアラム語化させたdabra)を語源とする説。
ha-brachahは「祝福」を意味する(呪いの婉曲表現でもある)。一方、deverは「疫病」を意味する。
つまり、祝福と疫病という意味
カバラの盲目を治す呪文(目の病魔・シャブリリを呪文を唱えて退治する)と関係があるのではないかと主張する学者もいる。
反対派は悪霊退散と悪霊の力を減少させようとする考え方は古代では共通の考えだと主張し
アブラカタブラ=悪霊
という主張をしている。
他にもヘブライ語の "Ab、ruach、dabar"( 「父、聖霊、言葉」)や "Abrai seda brai"( 「出ていけ悪霊よ、出ていけ」)という説もあります。
まとめると
- アラム語・・・私が言うとおりになる
- アラム語・・・この言葉のようにいなくなれ
- ヘブライ語・・祝福と疫病
- ヘブライ語・・父、聖霊、言葉
- ヘブライ語・・出ていけ悪霊よ、出ていけ
アブラカタブラがどんな場面で使われたのかを考えると【この言葉のようにいなくなれ】が一番しっくりくる。
日本風に言うと痛いの痛いの飛んで行けと同じ感じになるし
病気の治療に使われた?
アブラカタブラは病気を治療するおまじないといして
中近東では使われていた言葉。
なんとアブラカタブラは2~3世紀までは一般的な治療に使われていたそうです。
本当に効果があったのか分かりませんし薬師のおじいさんが薬を塗りながら
「アブラカタブラ~」と言っていたとしたらなかなかのファンタジー
「アブラカタブラ(abracadabra)」は紙に書いてお守りとしても使われていました。
アブラカダブラの文字が残る最も古い記録は、3世紀のローマの医者、クィントゥス・セレヌス・サンモニクスの文章。
彼の唯一現存する作品『Liber Medicinalis』に、当時(3世紀)は謎の病だった。マラリアの治療法に関する記述があります。
ラテン語の記述
nscribis chartae, quod dicitur Abracadabra:
Saepius et subter repetas, sed detrahe summae,
Et magis atque magis desint elementa figuris:
Singula quae semper rapies et coetera figes,
Donec in angustam redigatur litera conum.
His lino nexis collum redimire memento.
意味不明なので日本語に訳すと
アブラカダブラと紙に書き、最初の文章から1行ごとに文字を減らしながら、最後の1文字になるまで繰り返すがよい。
「その紙を結んで麻布で包んで、お守りにして首にかけて9日たったら、東方に流れる川に肩越しに投げこみなさい」というのがセレヌスの治療法。
これでも治らない場合は「体中にライオンの脂を塗る」これが治療法だったらしい。
完全におまじないですね。
中世ではペストの治療、予防に使われる事も?
アブラカタブラの呪文は意外と最近まで使われていたらしく
17世紀に入ってもなお、多くの病気に対するお守りとして使われ続けていました。。
『ロビンソン・クルーソー』で有名な英国の作家ダニエル・デフォーは、著作『ペスト』で病気の予防のため自宅の戸口にその言葉を掲げるロンドンっ子たちを描いています。
ペストの治療にもアブラカタブラを使っていたというのはびっくり、というか17世紀に大真面目にそんな事をしていた人がいる事にびっくりですね。
流石に治療と称してアブラカタブラ~という人はいなかったけどお守りとして使っていたとは
どんな治療に使われていたのか?
主にアブラカタブラがどんな病気で使われていたかというと
どうやら花粉症という話なのですがイマイチ、証拠がない感じです。
誰かが本とか書いていないか調べたけど皆目見つからないし
アブラカダブラというバラがあったからその関係か?
調べてみるとバラには花粉症を抑える成分が含まれているらしい
もちろん眉唾ですが
まとめ
アブラカタブラの意味は
- アラム語・・・私が言うとおりになる
- アラム語・・・この言葉のようにいなくなれ
- ヘブライ語・・祝福と疫病
- ヘブライ語・・父、聖霊、言葉
- ヘブライ語・・出ていけ悪霊よ、出ていけ
病気の治療に使われた言葉です。
クイズの答えは
痛いの痛いの飛んで行け!(病気の治療)
紀元前から中世ヨーロッパまでいろいろな時代で使われている言葉。
日本語で言うところの「いたいのいたいのとんでけ~」と同じような意味で使われていたんですね。
そう考えると面白い
ではでは(^ω^)ノシ
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