蝗害というのはバッタの異常発生により植物を食い尽くす
農業に甚大な被害を与える天災。
中国では殷の時代から恐れられていたり
エジプトなんかでも紀元前から蝗害の被害に遭っている記録があるらしい。
宗教ではバッタというのは悪者扱いされがち。
2020年現在、アフリカで発生したサバクトビバッタの群生相が発生している。
そこで話題になったのがサバクトビバッタを食ってしまえばいい!
という話で
群生相は孤独相より不味いという話だったのですが食べればいいなんてそんな簡単な話じゃなくなってきた。
何と毒があるらしいのだ。
結論から言えば
群生相になったサバクトビバッタを駆除するために超強力な殺虫剤を散布しているからだ。
この殺虫剤が人間にも有毒で最悪、死んでしまう。
殺虫剤を散布する時は地元住民を退避させないといけないくらい強力です。
殺虫剤を使わなきゃ食べれるんだけど人間が食べれる量なんてたかが知れている。
サバクトビバッタは食べれるの?
結論から言えば、今のサバクトビバッタは食べれません。
昔は群生相であろうが味が悪かろうが食べれたのですが
2020年、大発生しているサバクトビバッタは食べれません。
孤独相(通常のサバクトビバッタ)と何が違うのというと
何でも食うから毒草も平気で食べるというのもある危険性の一つなんだけど
何よりやばいのが人間が駆除するために使った殺虫剤がやばい
日本ではイナゴを食べる文化があります。
同じように中東やアフリカにもバッタを食べる文化があるそうです。
そのため、オーストラリアの研究機関がレポートを出していて医学的、生物学的に調べた。
食べ物としてのサバクトビバッタのレポートがあるそうなのですが
そこには群生相のサバクトビバッタは絶対に食べてはいけませんと書かれています。
サバクトビバッタに関する問い合わせがアフリカ諸国で多発中
サバクトビバッタを食べていいか?
サバクトビバッタを家畜の飼料にしていいかという問い合わせが各国、政府に殺到しているそうです。
そこら中にサバクトビバッタの死骸があるわけだから食べ物がない人たち的には気になるところ
実際、サバクトビバッタを食べる文化を持っている民族もいるわけだし。
ケニアとエチオピアなんかは食糧危機なので特に問い合わせが多いとか少ないとか
元々はサバクトビバッタは高タンパク質、低カロリーで栄養豊富
群生相になると簡単に取れるから食べたいという気持ちも分かるけれど
殺虫剤に汚染されているから食べれないというわけです。
強力な科学殺虫剤や真菌
昔はサバクトビバッタを食べれば良かったのですが
今、東アフリカで撒かれている殺虫剤は超強力な科学殺虫剤や真菌(しんきん)
なのでその殺虫剤がついたものを口に入れるのは非常に危険。
殺虫剤を撒く時は人間を避難させてからじゃないと使えない
それくらい強力な殺虫剤を使っています。
栄養豊富であるメリットが化学物質が残留のデメリットを超える事は絶対にないという状況。
サバクトビバッタの毒性
どんな毒性があるかというと科学殺虫剤に使われている成分は
- 有機リン酸塩
- カーバメート
- ピレスロイド
など緊急時に使用される非常に強力な殺虫剤
少量でも非常に有毒
ピレスロイドはペットや人間には無害な殺虫剤だそうですが
カーバメートも比較的、人体への影響は少なく普段から農薬として使われている。
勇気リン酸塩がやばい。
人体に入るとどんな症状が出るのか紹介します。
有機リン酸塩
神経毒性があるため頭痛・吐き気・不眠・下痢・呼吸障害・精神錯乱
めちゃくちゃ怖い症状が出る
1980年代クウェートでサバクトビバッタ中毒が起きる
サバクトビバッタを伝統的に食べる文化のあるクウェート。
サウジアラビアからサバクトビバッタを輸入して食べているそうです。
茹でて食べるとエビみたいな味がするそうです。
そんなわけで殺虫剤がついたサバクトビバッタを食べて中毒者が出たそうです。
過去の蝗害
蝗害(こうがい)は、歴史的にも繰り返し発生し、大きな被害をもたらしてきました。ここでは、過去の蝗害の具体的な事例について詳しく解説します。
1. 古代エジプトの蝗害(紀元前13世紀頃)
蝗害の最も古い記録の一つは、古代エジプトに遡ります。紀元前13世紀頃に、旧約聖書の「出エジプト記」には、エジプトに襲来した10の災厄の一つとしてバッタの大群が登場します。
このバッタはエジプト全土を覆い、作物を食い尽くしました。これは聖書の物語の一環ではありますが、実際にこの時期のエジプトで蝗害が発生し、大きな打撃を与えた可能性があります。
2. 中国の殷(いん)王朝時代(紀元前1600年〜1046年)
中国では蝗害が古くから恐れられてきました。殷の時代には、蝗害がしばしば発生し、農作物が壊滅的な被害を受けたと記録されています。
古代中国の皇帝たちは、天災である蝗害を悪政の兆候と捉え、これが発生すると自らを省みるなど、国家の危機として対応しました。
中国では、蝗害は単なる農業被害以上の意味を持ち、政治や社会の安定にまで影響を及ぼしていたことがわかります。
3. 19世紀アメリカ西部の蝗害
アメリカでは19世紀後半に蝗害が発生し、特に有名なのがロッキートビバッタ(Rocky Mountain locust)の大量発生です。
1874年から1877年にかけて、数十億匹ものロッキートビバッタがアメリカ西部や中西部の広大な地域を襲い、作物を食い尽くしました。
この時の被害は「草原の災厄(the grasshopper plague)」と呼ばれ、農民たちは一夜にして作物を失い、多くの人々が破産に追い込まれました。
バッタの群れは、広さ1,800平方マイル(約4,600平方キロメートル)に及び、その影響は巨大なものでした。
このロッキートビバッタはその後、なぜか絶滅してしまい、今日では見られなくなっていますが、この時の被害はアメリカの歴史に深く刻まれています。
4. 1958年の中東・アフリカ大蝗害
1958年には、中東やアフリカを中心に広範囲にわたって蝗害が発生しました。
この時の蝗害は、サバクトビバッタが原因で、多くの国々が深刻な食糧危機に見舞われました。
特にエチオピアやスーダンなどの国々では、バッタの群れが農地を襲い、農作物が壊滅状態になりました。
この時期、国際的な協力によって大規模な駆除作戦が行われ、飛行機を使って殺虫剤を散布するなど、初めて近代的な技術が蝗害対策に活用されました。
5. 2020年のアフリカ東部蝗害
もっとも最近の大規模な蝗害は、2020年にアフリカ東部で発生したものです。
この蝗害は、ケニア、エチオピア、ソマリア、そしてアフリカの他の地域にまで広がり、数百万ヘクタールの農地が被害を受けました。
このサバクトビバッタの大量発生は、主に異常気象による影響とされ、温暖で湿潤な条件がバッタの繁殖に適していたため、被害が拡大しました。
国連の食糧農業機関(FAO)によると、2020年の蝗害は数十年に一度の規模であり、数百万人が飢餓に直面しました。
この大蝗害により、各国は国際的な支援を必要とし、特にケニアやエチオピアでは、バッタによる農業被害で多くの人々が深刻な食糧不足に苦しみました。
まとめ
群生相のサバクトビバッタが食べれないのは
超有毒な科学殺虫剤とか真菌を使っているからです。
毒まみれなので煮ても焼いても食えないというわけです。
過去に中毒症状を出したという事例もあるのでなかなか厄介
2020年アフリカ大陸で発生して6月頃に中国に蝗害がやってくるそうです。
日本は海があるおかげで危険は少ないらしいけど
アフリカの方は殺虫剤のせいで大規模な土壌改善が必要らしい
ではでは(^ω^)ノシ
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