イタリア料理と言えばパスタなイメージがあります。
日本で一般的に食べられているパスタは本数種類でしかないが
本場イタリアではいろいろなパスタが食べられている。
そんなパスタを紹介します。
麺のタイプ
500種類以上あると言われるパスタ!
大まかなカテゴリで言えば
- ロングパスタ
- ショートパスタ
- その他のパスタ(シートパスタ、詰め物(肉など)入りパスタ、団子状パスタ)
があります。
更に乾麺や生麺といった違いもあります。
パスタのダイス(表面の仕上がりに影響)なども
- ブロンズダイス(表面がザラザラ)
- テフロンダイス(表面がつるつる)
の2種類があります。
ブロンズダイスは伝統的な作り方をしている。
ソースと絡みやすく一般的に高品質な小麦粉が使われる
クリーム系の濃厚なソースと相性がいい
テフロンダイスは比較的新しい製法で作られています。
日本製のパスタはテフロンダイスが多い、ツルっとしているから麺と絡みにくい
更に小麦粉、原材料の違いなども
- デュラム小麦セモリナ
- 全粒デュラム小麦セモリナ
- エッグパスタ
- 生パスタ
などいろいろあります。
まとめるとパスタには
- 麺の形
- 表面の仕上がり
- 小麦粉、原材料
などが複雑に絡まっている食べ物と言えます。
ロングパスタ
- スパゲティ
- スパゲッティーニ
- カッペリーニ
- カッペリ・ダンジェロ
- ヴェルミチェッリ
- リングイネ
- フェットチーネ、タリアッテレ
- パッパルデッレ
- ツィーテ
- ブカティーニ
- キタッラ
スパゲティ
スパゲッティとは イタリア語でヒモという意味のspago に縮小辞のついた形 (spaghetto) の複数形である。
イタリアでは直径1.9 - 2mm程度ものをそう呼ぶが日本では断面が正円のロングパスタは太さに関わらずスパゲッティと呼ぶことがある
イタリアの日本輸出用スパゲッティにはSpagettiと表記している
イタリアでは、
- 直径2.3 - 2.5mm前後のものをヴェルミチェッリ(vermicelli)
- 直径2.1 - 2.2mm前後のものをスパゲットーニ (spaghettoni) またはヴェルミチェッリーニ (vermicellini)
- 直径1.9 - 2.0mm前後のものをスパゲッティ
- 直径1.6 - 1.8mm前後のものをスパゲッティーニ (spaghettini)
- 直径1.3 - 1.5mm前後のものをフェデリーニ (fedelini)
- 直径1.3mm未満の物をカペッリーニ (capellini)
と呼び分ける。
これらは材料が同じで形もロングパスタ、太さが違うだけの分類ですね。
スパゲッティーニ
スパゲッティよりも細いパスタ
スパゲッティーニ (spaghettini)は直径1.6 - 1.8mm前後のものです。
スパゲッティー二にはスパゲッティよりも細いという意味があります。
湯で時間もスパゲッティよりも短くて済むという特徴があります。
カッペリーニ
カッペリーニは極細のパスタで太さは直径1.3mm未満です。
楽天市場で販売されているものは0.9mmでした。
ヴェルミチェッリ
スパゲッティの中では一番太いヴェルミチェッリ(vermicelli)
直径2.3 - 2.5mm前後もありスパゲッティと比較すると0.5mmは太い
名前の由来は太さからミミズやヒルのような長い虫という意味の「ヴェルメ」(verme)が由来となっています
パスタは太ければ太いほど濃厚なソースとの相性が良くなります。
カッペリ・ダンジェロ
天使の髪の毛と呼ばれるロングパスタで材料は
乾麺はデュラムセモリナ粉と水
生麺であれば小麦粉、水、塩、鶏卵
ゆでる前は基本的にはくねくねと束ねられた丸まった塊のような状態の麺です。
リングイネ
リングイネは断面が楕円形をしているパスタ
スパゲッティは正円をしているので違いは一目瞭然
イタリア語で「小さい舌」という意味の「lingua」が由来となっています。
平たい形状はソースよく絡みジェノベーゼやクリームソースとの相性が良いパスタ
リングイネの太さは3mm程度
リングイネのゆで時間は、乾麺なら約10分、生麺なら約4〜5分が目安。
メーカーによって湯で時間は変わります。
フェットチーネ、タリアッテレ
フェットチーネは平たいパスタで、ロール式製法で作られます。
フェットチーネは太さが7mm程度で、断面は横長の長方形のようになっています。
太いため濃厚なソースとの相性がいい
タリアテッレは更に太いというかリボンのような形の麺
フェットチーネとの見た目の違いは殆どなくフェットチーネの方が若干太目という感じ
パッパルデッレ
フェットチーネと比べてもかなり太い平打ち麺
パッパルデッレは幅は10ミリメートルから30mm、厚さは2mm、長さは200mmから300mmほどのリボン状のロングパスタ。
更に太いものだと40mmを超すものもある
フェットチーネやタリアテッレの倍くらい太い
ツィーテ
かなり太めのパスタで直径は5~8mm程度
最大の特徴は中が空洞になっておりマカロニなど同じような感じになっています。
ツィーテはイタリア語表記だと「Ziti」というものになり、日本語表記だとズィーティというものも存在します。
湯で時間は9分程度が目安だと言われています。
ブカティーニ
ブカティーニはシチリアが発祥のパスタ
イタリア中部地方、特にローマ周辺では結構使われる。
ペルチャテッリ (Perciatelli) と呼ばれることもある。
直径は3~6mm程度でで長さは25–30cmで中心に穴のあいた細長く固いパスタです。
デュラムセモリナ粉と水で作る。
名前の由来はイタリア語で穴」を意味する「ブーコ」 (buco) に由来する。
他にもbucato” あるいはナポリ語の “perciato” などは「穴の開いた」という意味である
湯で時間は9分ほど
こってりしたソースとの相性が良い、他にも、パンチェッタ、グアンチャーレ、野菜、チーズ、卵、アンチョビ、サーディンなどともよくあうとされている。
キタッラ
キタッラは珍しい形をしたロングパスタで断面が四角形をしています。
イタリア語表記で「Chitarra」とされ、アブルッツォ州のラクイラで生まれたパスタの1種です
日本語ではキターラとも呼ばれます
元々はパスタの一種であるスパゲッティ・アッラ・キタッラを作る道具のことを指しましたがそれが名前になりました。
イタリア語のギターと言う意味を持ち、キタッラを作る道具がギターの弦を張るように見えたからそう呼ばれるようになりました。
YouTubeの動画を見たけど思った以上にギターでした。
ギターの弦に生地を押し付けて切っていくイメージ
ショートパスタ
- マカロニ
- ペンネ
- ファルファッレ
- リガトーニ
- マニケ
- ラヴィオリ
- カヴァタッピ
- コンキリエ
- オレッキエッテ
- ルオーテ
- カペレッティ
- ルマコーニ
- リゾーニ
- フジッリ(スピラーレ、カール)
マカロニ
マカロニは一般的に筒状の短いパスタ(ショートパスタの一種)をいうが、古くはソースをあえて食べるパスタ全般を指す言葉だった。
一般には短い穴開きパスタのうち、切り口が斜めのものはペンネ、表面に筋があるものはリガトーニと呼ぶ
細かい定義はどうやら曖昧で日本農林規格(JAS)ではスパゲッティ等も含めて「マカロニ類」とし、マカロニを広く「マカロニ類のうち、2.5mm以上の太さの管状又はその他の形状(棒状又は帯状のものを除く。)に成形したものをいう。」
フジッリをカールマカロニと呼んだり、コンキリエをシェルマカロニと呼んだりしている。
一般的には細いチューブのような見た目で親しまれている。
日本だとグラタンやマカロニサラダが定番料理になっています。
アメリカだとマカロニ・アンド・チーズやチリコンカンに使われたりする。
日本に伝わったのは明治時代、1872年に出版された日本で最初の西洋料理解説書『西洋料理指南』は竹管の如き「温純」(饂飩)として長いマッケローニを紹介している
明治16年、フランス人宣教師のマルク・マリー・ド・ロが長崎市に日本初の工場を作り、製造を始めている。
この工場は2003年(平成15年)12月25日に国指定の重要文化財に指定されています。
カヴァタッピ
グラタンに入っているマカロニはこっちの方が多い印象。
ペンネ
イタリアのカンパニア州やシチリア州でよく食べられる。
細い筒状で斜めにカットしたショートパスタ。
形状が万年筆のペン先に似ている事からペンネという名前になった。
日本やアメリカだとマカロニの一種と考えがちだけど、イタリア的には別物らしい。
リガトーニ
筒状のショートパスタ、外側に細かい溝がありソースとよく絡む
直径8~15mmとマカロニよりも太い
マニケ
マカロニと同じような空洞のあるショートパスタ。
しかし、太さが20~30mmもあるパスタ
中に肉や野菜を詰めて調理される事がある珍しいパスタ。
ファルファッレ
蝶々の形というか蝶ネクタイのような形をしたショートパスタ。
グラタンとかラザニアなんかによく使われる印象があるパスタ。
16世紀の北イタリアのロンバルディア州もしくはエミリア=ロマーニャ州が発祥地だといわれており、エミリア=ロマーニャ州のモデナでは、"ストリケッティ(strichetti)"とも呼ばれている。
生地にほうれん草を練りこんだりトマトを練りこんだりといろいろな種類があるのが特徴。
ラヴィオリ
生地の間にひき肉などを挟んで四角形に切ったショートパスタ。
生地に具材を挟んであるからパスタって感じはしないけど
イタリア的にはこれも麺らしい
コンキリエ(シェル)
貝のような見た目のショートパスタ。
パスタソースとよく絡むし中に小さな具材を入れて調理する事があります。
オレッキエッテ
オレッキエッテはイタリア語で耳たぶを意味する言葉で、名前の通り独特な形をしているのが特徴
イタリアのプッリャ州やバジリカータ州を代表するショートパスタで通常はデュラムセモリナ粉や小麦粉を使うところをGrano duroと呼ばれる硬質小麦の殻粉と水、塩のみを使って作ります。
耳たぶを小さくしたような形はなんかかわいいですね。
オレッキエッテはあっさり系の味付けと相性がよいです。
ルオーテ
ルオーテは車輪型をしたショートパスタ。
イタリア語で車輪を意味する「Ruote」からきています。
日本ではホイールと呼ばれユニークなマカロニとして認知されています。
カペレッティ
イタリア北部で食べられる帽子型のショートパスタ
地域によって「カッペラッチ」と言ったり、「アニョロッティ」と言ったり呼び方はさまざま
ルマコーニ
カタツムリの殻みたいな形をしたショートパスタ。
マカロニなどとはまた違った食感が楽しめるパスタになっています。
大きさが約3~3.5cm
コンキリエと似ていますがあっちは貝殻、こっちはカタツムリの殻を模しています。
リゾーニ
お米のような形状をしたショートパスタ。
ギリシア料理では「クリタラーキ(kritharáki)」、トルコ料理では「シェフリエ(şehriye)」と使われる国や料理によって呼び方も変わるパスタです
スープに入れて食べたりするそうです。
茹でればお米のように使えるのでいろいろな料理に使えそうですね。
フジッリ(スピラーレ、カール)
フジッリはらせん状に捩じったショートパスタです。
フジッリの語源は、らせん状の銃砲身に似ていることから、古いイタリア語でライフルを意味する「fusile」からきているといわれています。
イタリアの地方によってはスピラーレと呼ばれます。
日本ではカールマカロニなんて呼ばれたりします。
その他のパスタ
- ラザニア
- ニョッキ
- フィリンドゥ
ラザニア
ラザニアとはシート状のパスタになります。
日本人の感覚としてはパスタというよりは生地という感じ
元々はカンパニア州ナポリの名物です。ラザニアの語源は、古代ローマ人が使っていた料理用の浅い鍋を意味する「ラサヌム」 (lasanum)から来ています。
最古のレシピは13世紀のもので意外と歴史は古い
ニョッキ
ニョッキはジャガイモと小麦粉で作るパスタ
名称の意味は「塊」ゲルマン語派のロンゴバルド語の knokka(ノッカ)から派生した、(指の)節目を意味する nocca(ノッカ)から来ている。
元々は小麦粉だけで作っていたが16世紀ごろにジャガイモのニョッキが作られるようになった
16世紀後半に南米のアンデス山脈からジャガイモを持ち帰り、17世紀にはヨーロッパで栽培されたため
ジャガイモのニョッキが作られるようになったというわけです。
フィリンドゥ
サルデーニャ地方の名物パスタ
フィリンドゥ(イタリア語:fili di Dio 、英語:神の糸)
珍味として知られている。
非常に細い麺を網のように組み合わせて作られるパスタです
日本では滅多に食べられないパスタになります。
歴史や背景、起源、地域ごとの特徴
パスタの歴史や地域ごとの特徴は、イタリアの文化と密接に結びついています。
起源
パスタの起源は古代ローマまで遡りますが、現代の乾燥パスタの形は中世のシチリアで始まったとされ、アラブ商人が乾燥技術を伝えたことで広がりました。
シチリアのパスタは、小麦の豊富な生産と長期保存が可能な乾燥パスタの発展に貢献しました。
地域ごとの特徴
- 南イタリア:硬質小麦から作られる乾燥パスタが主流で、トマトを使ったソースが一般的です。スパゲッティやペンネなどが代表的です。
- 北イタリア:卵を使った生パスタが多く、フェットチーネやタリアテッレなどがよく見られます。クリームやバター、ラグーソースを使った料理が多いのが特徴です。
スパゲッティ
スパゲッティはナポリが発祥の地で、特にトマトソースとの相性が良いとされます。
18世紀以降にトマトがイタリア料理に定着し、スパゲッティ・アッラ・ナポリターナが誕生しました。
フェットチーネ
ローマやラツィオ地方が有名で、卵を使った生地で作られます。
重めのソースとよく合い、クリームやチーズを使った「フェットチーネ・アルフレッド」が代表的な一皿です。
このように、地域ごとに異なる食文化や風土がパスタの多様性に影響を与えています。
まとめ
思った以上にパスタは細かく名前があったりしますね
基本的に日本の麺料理と違ってすすらないから形を工夫している印象。
日本のようにすすって食べれば特殊な形に進化しなかったように思います。
個人的にはマカロニは大発明だと思いました。
ではでは(^ω^)ノシ
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