懐が深いと聞くと精神的に余裕がある人という風に使われる一方で
剣道や相撲などの武道でも懐が深いという言葉が使われます。
相撲だと懐が深くてマワシに手が届かないという風に使われたり
剣道だと打ちかかったけど当たらなかった懐が深い人だ。
みたいな使われ方をします。
しかし、懐が深いというのは身体的にはどういう事なのか
武道における懐が深い人とは？
言葉にするのが難しいですが腕と胸が柔らかく使える人
胸を丸める事ができる人の事です。
正確には胸を動かして丸めたり反ったりできる人の事です。
※画像は前ならえをした状態を上から見た図
胸を丸めるというのは肩を中心に寄せるような動きになります。
肋骨の前面は軟骨組織の部分があり意外と柔軟性が高い
そのため腕を十全に使える。
腕が十全に使えるというのは腕とは鎖骨から指先までをしっかり使うという事です。
懐を深くすると鎖骨や肩甲骨が動く状態なります。
そのため体幹の力が使いやすい、力が強く疲れにくい
単純に距離感も狂うだろうし懐が深いというのは武術やスポーツではアドバンテージになる。
相手からは攻撃できない、自分は攻撃できる距離を作りやすい。
懐というのは本来、着物と胸の間にあるスペースの事ですが
相撲などでは相手の胸から自分の胸のスペースを言います。
懐が深い人の身体的特徴
懐が深い人の特徴として胸部を凹ませる事ができる人の事を言います。
硬い肋骨で籠のようになっている胸部ですが
軟骨の部分もあるので凹ませる事は可能です。
関節ではないので動かしづらいですが胸部を凹ませる事で腕が使いやすかったり
力が出やすかったりします。
凹ませる事で体幹との連携が強くなる
胸椎を反らしたり丸めたりで腕が動くようになる。
懐が深い人というのは胸骨が凹むし胸椎を動かせる人。
胸椎を巧みに動かせる大人は少ないため胸椎と胸骨が動かせるというのは圧倒的に有利
スポーツや武道において懐の深い方が有利である
スポーツや武道において懐が深いというのは胸が動く、胸骨や胸椎が動くと説いてきましたが
具体的にどんな風に有利なのか
単純に胸椎を動かして胸を反り下げると歩幅が大きくなったりする。
胸椎を動かして胸を反る、反り下げると歩幅が広くなります。
できる人なら実験は簡単なのでぜひお試しあれ
普通に歩いているのに歩幅が若干、大きくなる
これは非常に大きなアドバンテージになります。
普通にしているのに歩幅が大きいとかスポーツをしている人ならその有用性が分かるはず
体幹の力を使いやすくなる。
これはシンプルに胸椎の動きで腕が動くようになる。
胸骨を凹ませて懐を深くすると腕が体の中心に寄ってくる。
肩甲骨も動くから肩への負担も少なくなります。
その状態で胸椎を動かすと腕が持ち上がったりという動作になる
また、胸骨、肋が柔らかいという事は呼吸も深くなります。
肺を膨らませるのは肋骨と肋間筋による動きです。
胸骨が動くという事は呼吸も深くなり酸素が体中に巡りやすい。
懐が深い＝包容力
懐が深い人は包容力が高いと言われますが胸椎や胸骨が動くという事実を知ると
文字通り相手を抱きしめるのが得意そうな印象になりますね。
辞書などでは包容力
相手の欠点や過ちなどを受け入れる事ができる心の広さ
懐が深いというのも
「相手の気持ちを推し量り、理解する能力に長けており、度量が広いことやその人」
みたいに言われますが物理的に懐が深い人は当てはまるのか？
可能性としては高い、胸骨や胸椎が柔らかく使えるという事は呼吸が深くなる
呼吸が深いという事はリラックスしやすい、体に酸素が巡りやすいから頭も冴えている
そうなると相手の気持ちを推し量る能力も自然と高くなる。
まとめ
懐が深いとは
- 自分の指先から胸までの距離を懐という
- 胸骨を凹ませたり胸椎を動かす事で懐が深くなる
- 胸椎や胸骨を動かす事で懐が深い状態、相手からは遠く、自分からは近い状態にする
- 腕が使いやすくなる、肩甲骨が動き、体幹とも連動しやすい
- 胸を反ると歩幅が広くなる
精神的なものではなく身体的なテクニックとして解説してきましたが
胸を丸める、懐が深いというのは非常に便利ですね。
ではでは（＾ω＾）ノシ
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