FGOなどのゲームでシグルドとシークフリートが登場します。
これって名前が似ているし竜を倒しているし同じ人物じゃないかと思う人もいます。
結論から言ってしまえばシグルドのお話をリメイクしたのがジークフリートです。
だから設定が微妙に違うし最終的には別の結末を迎えるわけなんだけど
シグルドとジークフリートが別人かと言えば微妙。
解釈違いの同キャラみたいな感じ
ゲームとかに登場する時は別キャラとしてカウントするか同キャラとしてカウントするかは解釈の違いって感じ
シグルドとは?
北欧神話の英雄
魔剣グラムで邪竜ファフニール(ファフナー)を討った竜殺しの英雄
古エッダという北欧神話が書かれた写本(9世紀から13世紀)や
ヴォルスンガ・サガという13世紀1260年頃に書かれた作品に登場します。
ヴォルスンガ・サガはヴォルスング一族やシグルド、ブリュンヒルドなどが描かれる物語
物語としてまとめられる前にシグルドが描かれるのはスウェーデンのルーン石碑やブリテン諸島の石十字に掘られた図画で、11世紀に遡る
これが最古だと言われています。
シグルドは王シグムンド。母は王妃ヒョルディースの息子で
シグムンドが大神オーディンから授かった剣を古い武功を立てる武人だったが
オーディンのグングニルで剣を砕かれた
砕かれた剣を打ち直したのが魔剣グラムである
シグルドは養父レギンに育てられた。
レギンの兄ファフニールが竜と化してまで財産を独占していることも聞かされる。
シグルドはレギンの打った剣でファフニールに立ち向かおうとするが満足な剣が打てなかった
そこでシグムンドの剣、その破片で剣を打ち「魔剣グラム」になった
魔剣で父の仇である一族を残らず討ち取り、それから竜ファフニールを討った
そして莫大な黄金を手に入れた。
レギンが竜の心臓を食べたいというので心臓を焼く
焼き加減を確かめるために指先でさわり、あまりの熱さに指を舐めた
その時に竜の脂が口の中に入った
誰よりも先に竜の一部を食べる事で動物たちの声が聞こえるようになった
鳥たちからレギンが黄金を独り占めしようとシグルドを殺そうとしている事が分かった
レギンを返り討ちにして竜の心臓を食べ余人より遥かに賢くなったと言う。
愛馬にファフニールの財宝を乗せ旅に出た
ある日、炎に囲まれた館に立ち寄り、中にいた鎧を纏ったまま眠る女性を見つける
シグルドは鎧を切り裂き女性(ブリュンヒルデ)を起こす。
ジークフリート
ジークフリート(Siegfried)は、ドイツの英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公。
ジークフリートは王族の血を引く男だったが育ちは孤児だという説もある。
ノルウェーのニーベルンゲン族を倒してその呪われた財宝と魔法の隠れ蓑タルンカッペ、名剣バルムンクを奪う
更に竜を倒してその血を浴びる事で不死になった
背中についた葉っぱの部分だけ血を浴びなかったからそこが弱点となった。
その後
ブルグント王グンターの妹クリームヒルトがとても可愛いと聞いて求婚すべくブルグントの国に渡りブルグント軍に加わって手柄を立てる
戦が終わった時にジークフリートはヘタレのか何もせずに帰ろうとする
なんとかグンター王に引き留められ
アイスランドの女王ブリュンヒルトとグンター王の仲を取り持つ事になる。
物語の変遷
シグルドとジークフリートは同じ物語をベースにしつつも変化していった
- 古エッダ(9~13世紀)
- ヴォルスンガ・サガ(13世紀)
- ニーベルンゲンの歌(13世紀)
ヴォルスンガ・サガとニーベルンゲンの歌は全くの別物と考えていいと思う
最初の骨格は同じ
敵である一族を滅ぼして、竜を倒す
竜を倒して得るものが違う
シグルドは叡智(えいち)
ジークフリートは不死身の体
シグルドはブリュンヒルデと燃えるような恋をした
ジークフリートは策謀に巻き込まれ弱点をついて死亡するがクリームヒルトが敵討ちをする。
まとめ
シグルドとジークフリートは北欧神話をベースに描かれたもの
ジークフリートはドイツ版のお話である。
序盤は設定は違うけど共に竜を倒しているがその後の展開が違うため
全くの別物と言っていい
一番古い【古エッダ】ではシグルドのお話だったからそこからドイツで愛されるキャラクターにリメイクされたのがジークフリートって感じですね
モヤモヤはすっきりしましたか?