爪楊枝についている溝、あれは一種のデザインだと思っている人は多いと思います。
実のところあれがなんのためにつけられているか知らない人は多い。
爪楊枝の溝は一見すると滑り止めみたいなものだと思われてしまいがち。
確かにいい感じで指に引っかかるからそう感じるかもしれませんが違います。
ではあの爪楊枝の溝はいつ頃、つけられて何のためにあるのか解説していこうと思います。
爪楊枝の溝はいつから?
爪楊枝に溝がついたのは江戸時代の後期だと言われています。
爪楊枝は10万年前のネアンデルタール人も使っていたくらいに歴史は古い
日本人が使い始めたのは奈良時代、仏教とともに伝来したといわれます。
お釈迦様(紀元前500年)が木の枝で歯を磨くことを弟子たちに教えました。これが楊枝と歯ブラシの元祖です。
この爪楊枝は僧侶の中で広まり。
爪楊枝や房楊枝になりました。
庶民に伝わったのは平安末期のころでしょうか室町時代の「田植え歌」に「けふの田主はかねのようじをくわえた」や「楊枝木には南天竺のびわの木」などの言葉がでてきます。
房楊枝は木の皮をほぐして作る歯ブラシの事で江戸時代には売られていました。
大正時代に北海道の白樺を使って爪楊枝を作るようになった。
徐々に広まっていって爪楊枝に溝がついたのはなんと昭和です。
日本の歴史、人類の歴史から考えると結構、最近ですね。
何のために溝があるの?
昭和30年代までは爪楊枝を大量生産するようになり両端を尖らせた爪楊枝の真ん中をのこぎりで切って作っていました。
のこぎりだとバリ(切ったあとに切りくず先端についてる状態)が残るのでグラインダーで切ったところ
バリは出ないけど黒く焦げがついた。
爪楊枝は歯の掃除や料理に突き刺して使うものだから
汚れているというイメージは良くない
そこで考えられたのが溝を彫ってこけしのように見せる事
焦げを利用してこけしに似せて汚れじゃないんですよ~というアピールをしたわけです。
こけしに見えない事もない。
つまりこけしの形にしてデザインの一種にしてしまおうという作戦ですね。
日本の爪楊枝は2種類ある
現在、日本の爪楊枝は2種類あって
- 料理に刺して使う用
- 歯の掃除をするために使う用
軸が丸いのは料理に使う用でラーメン屋においてあるのもこちら
歯に挟まったチャーシューなんかを取るには十分なんだけど
どちらかと言うと料理に使うタイプのものです。
歯の掃除に使うものは三角形の形をしており
歯の隙間に入りやすい形をしています。
料理用の丸い爪楊枝だと歯の隙間、奥の方に入れるのは難しいですからね。
爪楊枝の溝を活用して
爪楊枝の溝はなんのためにあるの?って話から溝の部分を折って爪楊枝置きにするためさ
という主張をする人もいたりします。
使い方としては面白いけど、実際のところは違います。
というか爪楊枝は一回、使ったらゴミだし使いまわすくらいなら新しい爪楊枝を使うのが衛生的だしスマート
爪楊枝の溝で耳かきダメ絶対
爪楊枝の溝で耳かきをするのはダメです。
耳の中は非常に繊細で傷つきやすいため
爪楊枝の溝みたいな雑に彫られた溝でこすってはいけない
あの溝、よく見るとけば立ちしているから指に引っかかる感覚が得られるだけで
丁寧に作られているわけじゃない。
耳かきをするには不適切な道具です。
綿棒や耳かきで耳掃除をするようにしましょう。
確かに爪楊枝の溝でも出来ない事はないが溝についたバリで耳垢をかきだそうとしているようなものなので
耳によくない
まとめ
爪楊枝の溝は端っこが黒ずんでしまうのでこけしのように見せるデザインにしている。
溝の部分を折って爪楊枝置きにしたり耳かきをするためのものではない。
耳かきの発想は本当に謎ですね。
爪楊枝の歴史自体はかなり古くてお釈迦様が発祥
そこから日本に伝わったのは面白い。
ではでは(^ω^)ノシ
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