中国武術は強いのか?弱いのか?という議論になる。
中国武術と呼ばれる何かが格闘技の試合に出場して負けたりしている動画もある。
確実に言える事は技術の失伝があったりして弱体化している。
現在の中国武術は套路(型)をひたすらやっているイメージ
他のスポーツで言うなら素振りをひたすらしているだけみたいな印象になる。
本来の武道、武術ならあり得ないくらい技術というか練習方法が公開されていない
中国武術が弱いのは中国共産党が関わっている。
套路から先の練習がない?
中国武術では套路がメインでその先の練習をあまり知らない人も多いと思います。
太極拳には推手(すいしゅ)という稽古があります。
また散打と呼ばれる空手における組手のような稽古もあります。
空手には型を分解して実戦で使える稽古をする
また、型の動きを小さくしていく作業があります。
型のままだと強い力が出せるけど防御しやすい
テレフォンパンチになるからです。
ですから中国武術のような型を中心に稽古するなら
型を覚える→スピードアップ→実戦に使えるようにコンパクトな動きを覚える→組手
このような段階を得る必要がある。
だけれど、中国武術では段階を踏んだ技の取得がない
今の中国で行われる散打と言われる競技はキックボクシングのような動きであり
伝統的な中国武術ではない。
中国武術の動きで組手をしている映像はない
中国共産党による武術潰し
毛沢東の時代に中国武術というのは骨抜きにされていると言っても過言じゃない
1949年に毛沢東が新中国成立の宣言と同時に体育組織を改めると宣言
新たな体育政策を打ち出し、「全面的な共産主義社会を実現する準備段階として人民の健康を増進し、国防、生産、労働に役立つ、大衆的な体育を展開する」という「新民主主義的国民体育」を提唱した。
太極拳に限らず他の武術も現代バージョンにリニューアルされ、その競技にあたっては「表演」のみとなりました。
これは中国全土に普及している中国武術が中国共産党に反旗を翻す、武力勢力になるのを恐れたからです。
徒手格闘の軍事技術としての性質が濃厚に存在していた。
昔の武術というのは武装秘密結社が秘密裏に教えていたものであったため
武術自体が危険視されていた可能性は高い。
1950年に政府による武術工作会議が開かれ、新しい武術活動が開始された。
ソ連の科学的な体育観を基にして武術からスポーツに変化させていった
ここでいうスポーツというのは競技や娯楽のための運動という意味です。
古来から何百年,何千年もの伝統ある中国武術を、「技術偏差が目立ち、多くの弊害が生じている」ことを理由に
健康運動やスポーツとして統一された。
つまり、この段階で実戦的な練習は禁止されたと言ってもいい
太極拳関連では、「楊氏太極拳88式」をもとに、それをスポーツ化した太極拳運動の套路を造り、
1954 年に、雑誌「新体育」に「簡化太極拳24式」の初稿を発表。翌々年の1956年8月には、正式にそれを「国家制定拳」として発表した。
太極拳が健康体操なんて揶揄されるのはこのためと言ってもいい
明らかに牙を抜きにかかっている。
当時、散打という組手の競技もスポーツとして作られたが危険だからという理由で1980年代半ばまで禁止された。
書物は焼かれ人々が逃げた
文化大革命などの騒ぎで書物が焼き払われた
そこには武術に関する書物も多い
武術の布教が禁じられてしまい、田舎に引っ込んで農業をする事になった達人も多い
更に人々への弾圧も行われたため
中国武術の達人が香港や台湾、海外に逃げた。
また、本当にやばい技術は広まらずに黒社会で今も使われているのかもしれないが
現代の競技で使えるような王道の技術も表に出回らない状態になったというわけです。
元々中国武術は弱かった?
文革以前でも中国武術は弱かったという説もあります。
これは口伝で広まったり秘密結社的な側面もあっただろうし
技術の統合が出来ていないという側面もあります。
口伝というか秘伝が伝わっていないとか根本的な身体操作が抜けてしまっている。
いわゆる穴だらけの理論になっている可能性が高い。
例えば套路は強い力を出すための練習方法であり重要視される反面
その強い力を当てるための練習方法が失伝している可能性もある。
中国という土地は様々な王朝が乱立し栄枯盛衰してきた土地柄
更に言えば前の王朝が築いた文化を無くしてしまう傾向にある。
だからこそ重要な技術が失われて見栄えばかりが重視されるようになった可能性があります。
強い人は強い
中国武術が弱いわけではなくある意味で骨抜きにされているだけと言えます。
台湾のキックボクサーであるハン・フェイロン選手は中国武術的な技を使って相手を翻弄しているし見た感じ弱くはない
現代の中国武術と中国共産党の関係
1. 中国政府の武術への現在の姿勢
中国政府は、伝統武術をスポーツや文化として扱っていますが、その実戦的な側面は制限されています。
政府主導で、健康やパフォーマンスの面が強調される一方で、戦闘技術としての進化は抑制されています。
特に太極拳や気功が「健康体操」として国内外に広く普及されています。
2. 「武術」と「散打」の扱われ方
伝統武術(武術套路)は主にスポーツ競技やパフォーマンスで強調されるのに対し、散打は実戦的な格闘技として政府の支援を受けています。
散打は、競技ルールが整備され、キックボクシングやMMAに似た形式で、より実戦向けの技術が鍛えられていますが、これも伝統武術とは異なる発展形です。
3. 共産党の意図
歴史的には、毛沢東の時代に武術が「危険」と見なされ、再編成されました。
現在では共産党が監督する武術連盟や組織が、中国国内での武術の統制を続けています。
これにより、軍事的・反体制的な武術の利用が防がれ、健康増進や文化遺産の側面が強調されています。
4. 国外での扱い
中国国内では、共産党が武術の管理と普及をコントロールしていますが、海外では自由な形で伝統武術が教えられ、競技としても発展しています。
台湾や香港、その他の国では、共産党の影響を受けない伝統的な武術が今も残っています。
これらの点を加えることで、読者に中国武術が現代中国でどのように管理され、伝統的な戦闘技術がどのように抑制されているかを理解させることができます。
まとめ
中国武術が弱いというよりも歴史的に弱体化されてきたという経緯がある。
もしかしたら黒社会で本当の中国武術が活躍している可能性もあるけど
日本の空手みたいな形では中国武術は広まらず
骨抜きにされた健康体操が残ってしまったというのが事実だろう。
だから、中国武術は弱いのではなく骨抜きにされて実戦で戦うためのノウハウを失ってしまったと言える。
台湾に逃げた武術家の子孫たちが伝統的な武術家といえるかもしれない。
あまりメジャーには見えないけどね
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