テレビを見れば貿易赤字で日本がやばいみたいな話をしている事があります。
不安になるかも知れませんが貿易黒字、貿易赤字は景気とは全く関係ない指標です。
というのも貿易赤字でも企業は利益を上げている場合もあるし
貿易黒字であっても企業は赤字を出しているかもしれないからです。
貿易黒字の意味は?
これは単純な話で貿易収支とは輸出額から輸入額を引いた差額の事。
- 輸入額が大きければ差額はマイナスになる。
- 輸出額が大きければ差額はプラスになる。
全体の話で個々の企業には関係のない話。
だから勘違いしている人と真実には乖離がある。
勘違いしている人
- 貿易赤字=日本が損をしている
- 貿易黒字=日本が得をしている。
真実
- 貿易赤字=輸出よりも輸入の金額が多い
- 貿易黒字=輸入よりも輸出の金額が多い
これを一つ一つの企業が儲かっている、儲かっていないに当てはめて考えるのは危険。
貿易赤字!なんとかしないとなんて頓珍漢な事を主張しはじめてしまう。
企業の行動
どんな感じで商売しているか整理しよう。
輸入の場合
- 外国から商品を買う(輸入)
- 国内で販売して利益を得る
輸出の場合
- 国内で製造
- 外国に商品を売る
海外で儲けるか国内で儲けるかの違いでしかない
もっと複雑な事を言えば材料を輸入して商品を作り製品を輸出している場合もあり得る。
こうした企業の活動と貿易収支とはあまり関係がないでしょう。
貿易収支というのは全体を見た時の金額を言います。
貿易赤字の影響は?
この金額は日本中の企業を一緒くたにして計算しているため
貿易赤字でもきっちり企業が利益を出しているなら関係ない
一般的に輸入が好調な場合、貿易赤字が生じることがあります。
その際、日本円を売ってドルを買う必要があるため、円安になる傾向があります。
貿易黒字だとドルで取り引きしているためドルを売って円を買うため円高になる。
ただ、輸入が好調で円安になったとしても円安だと輸出が好調になるためどこかでバランスが取れるから
円安だと輸入品の値段が上がるからどこかでバランスが取れる。
過度な円安、過度な円高にはならない。
円安になる事でガソリン代の高騰が起こり食料品などの値上がりにつながる可能性もある。
という悪影響もあるけど、原油の価格は外国からの供給に左右されるため、輸入が好調であるからといって必ずしもそのような結果になるとは限りません。
貿易黒字、貿易赤字で見るべきところは?
注目すべきところは貿易赤字だと円安になりやすいとか貿易黒字になると円高になりやすいという情報です。
FXなどをしている人からすれば傾向と対策になる。
明日の為替は分からないけど、貿易赤字になる見通しなら半年後は円安になっているかもしれないと予測がつくというわけです。
むしろ、輸入額、輸出額自体の推移を見た方が景気の良し悪しが分かる。
日本の貿易赤字、原因は?2022年
一つはロシア、ウクライナの戦争が原因、ロシアの原油が買えなくなり原油の値段が跳ね上がっている。
石油輸出国機構(OPEC)が需要の再下落を懸念して増産を見送っていることです
とにかく燃料代が高くなっているため高いお金を支払って原油を購入している。
さらに、アメリカは緊縮財政に転換している一方で、日本は金融緩和政策を実施しているため、ドル高円安の傾向にある。
その結果、輸入品の価格も上昇する傾向にあります。
原油に関しては常に不安定な要因であり、値動きが大きい
こういった要因で日本は貿易赤字になりやすい状況。
まとめ
貿易赤字、貿易黒字というのは
日本企業全体の輸出額から輸入額を引いた差額
だから赤字だから悪いという事ではないし黒字だからと言ってよいという話ではない
それぞれの企業がきちんと利益を出しているためあまり関係ない
海外から多くの商品を輸入すると、貿易赤字が生じます。
逆に、海外に多くの商品を輸出すると、貿易黒字が生じます。
それだけの話で全体を見た数字だからそれぞれの企業が赤字を出しているとか黒字を出しているとかあんまり関係ない
合算した数値だし輸出企業と輸入企業があると考えると財布自体が別なので赤字が続いても痛くもかゆくもない
貿易赤字だと円安になりやすいとかそういう要素はあるもののある程度、バランスが取れるようになっている。
あんまり貿易収支で一喜一憂する必要はない。
マスコミとか日経新聞がさも悪い事のように書くが大した事ではない
ではでは(^ω^)ノシ
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